見出し画像

E資格に合格しました【道のり】


ここ半年間くらいは、仕事と並行してE資格取得のために、個人的勉強を続けており、2021年8月の試験で無事合格することができました。

勉強開始から合格までの道のりをまとめたいと思います。


勉強開始前


2021/3頃

この段階での自分の事前知識としては、2年前にG検定を受けていたため、AI関連の基本的な用語は知っているけど、中身は知らない状態です。微積分の初歩、行列計算の初歩、CNN、RNN、GANなどの名前だけ知っている程度。具体的なアルゴリズムはほぼ知らない、Pythonは趣味で少し触ったことがある程度。(何も作った事なし)


2021/4

まずは、E資格認定講座を受講しないといけないため、Zero to OneさんのE資格講座を受講することに決めました。決めては、松尾豊教授や岡谷貴之教授が監修しているため、間違い無いだろうということで決めました。

Zero to One さんの講座は、個人的にはちょっと微妙かなという印象でした。内容はしっかりしていると思うのですが、解説が優しいようで優しくないので、初学者には途中から何言っているか分からない状態に陥りました。


ちなみにこの段階で、講座と並行して、鉄板のゼロから作るディープラーニング本を読み進めていました。世間の評判通り、確かに良書ですね。E資格受講では、フレームワークなしでのアルゴリズムの理解が問われるため、まさにうってつけの本です。

しかし、自分は最初に読んだ時は挫折しました。人気の本ですが、初学者にはそこそこ難しいと思います。理解などそっちのけで、空き時間などにひたすら読み続けました。一回ではほぼ理解できなかったので、理解は捨てて、とにかく何回も読んで慣れていく方針でいきました。実装はほぼしていません。

自然言語処理編もあわせておすすめです。こちらは、 Word2Vec, RNN, LSTM,GRUなどなど基礎から学べます。


2021/5

GWもフル稼働で講座を進めていました。サポートベクトルマシンあたりから、急に難易度が上がり始め、理解度がどんどん落ち始めます。講座は動画形式ですが、理解そっちのけで、ただ動画を消化する戦いに入り始めます。開始1ヶ月でいきなり雲行きが怪しくなり始めます。

各章ごとにPython実装の課題があり、それをクリアしないと次に進めないのですが、いかんせん動画の理解力がほぼ0の状態かつ、実装方法もわからない、Pythonも得意じゃない、で結果的に、ほぼ総当たりでつきすすむという荒技で、講座を進め続けます。


ここで、講座の1/3である機械学習コースを終了しました。

この時期に何故かBlenderにハマり、3DCGを作ったり、そっちも挫折したりしてました。


2021/6

暗黒期です。SF小説の三体最終巻が発売されたこともあり、ほとんど小説を読んで、全然勉強していませんでした。まだ2ヶ月くらいあるから大丈夫だろうという謎の自信で、現実逃避していました。


2021/7

本腰を入れて講座を再開し始めます。残り時間から考えて、7月の早い段階で講座を終了しておいた方が良いので、気合いで、残りのディープラーニングコースとE資格対策コースを終了しました。


7月は完全に講座との戦いです。


7月中旬に講座が終了し、問題対策のために、徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集(黒本)を進め始めました。

ここで大きな誤算。

第一問から全く分からない・・・

普通に講座で習っていない(と思い込んでいる)ような問題がじゃんじゃん出てきます。こんなの僕の知っているE資格じゃない・・・状態。

泣いていてもしょうがないので、数こなして慣れるしかないと腹を括り、ロボットのように解き続ける。

2021/8

黒本を2、3週目を解きつつ、都度ゼロから始めるディープラーニング本1,2に戻り復習しつつ、でひたすらこの3冊を回しながら、理解力を深めていきました。

この辺りから、各モデルの詳細についてよくわからない部分が増えてきたため、ネットでぐぐりながらモデルのアルゴリズム等を確認していきました。

もう一冊、試験対策の定番であげられるGood Fellow本(深層学習)に関しては、自分は手を出しませんでした。残り時間があまりなかったので、中途半端に手を出すと自滅するんじゃないかと思い、黒本・ゼロつく本・認定講座で深めていく方針に集中しました。

認定講座は、初回修了時は理解度も2−30%程度で何言っているか分からない状態でしたが、ゼロつく本、黒本と問題をこなした後に、再度見直していくと、スッと理解が深まりました。最初から全て理解しようとじっくりいくと、挫折しやすいので、初回はさらっと受講するのが良いかなと思います。


そのほかお世話になったサイト、本

上記の資料だけは分からなかった部分は、適宜ググって参考にしました。

Faster R-CNNにおけるRPNの世界一分かりやすい解説

【GIF】初心者のためのCNNからバッチノーマライゼーションとその仲間たちまでの解説

E資格対策振り返り(応用数学-情報理論-カルバック・ライブラー情報量(KLダイバージェンス))

↓こちらはG検定の時に役に立った本です。アルゴリズムの深掘りはしていないため、E資格対策としては不十分ですが、全体感をおさらいするには良いと思います。


まとめ

試験当日は、テストセンターに行き指定の端末から受験をしますが、画面の問題が普通に見づらい、読みづらい、メモ用のペンはインクが出ない、書きにくい、のなんのでテスト環境は結構悪かったですが、なんとか合格できました。

試験対策としては、Zero to One の認定講座+ゼロつく本1,2+黒本があれば、合格ラインには到達できるのではと思います。ただ、試験本番は想定よりも難しいです。難しいというより、本質的に理解しているかどうかをちゃんと問われる問題が多い印象です。選択式な分、なんとなく、このパターンの場合これが来るかな、というようなワードの覚え方や解法の暗記をしていると、結構苦戦するかもしれません。

勉強時間は、Total 150時間くらいでしょうか。

反省点としては、プログラムの実装をもっとしっかりやり理解しておくべきだった、論文の読み込みが十分でなかったところでした。あと、認定講座の受講はなるべく最速で終わらせた方が良いです。試験は試験会場の予約数に制限があるため(コロナで席数も減っている?)、早めの申し込みが良いですが、そもそも試験申し込みのために認定講座の修了が条件となっているため、早めに講座を終わらせ、試験申し込み開始と同時に会場の予約をした方が良いです。


個人的には、E 資格受験勉強を通して、AI界隈に関する視野が一気に広がったため、とても良い経験になりました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?