junchan

毎日、何か書いています。その中で、残しておきたいエッセーなどをここに掲載しています。

junchan

毎日、何か書いています。その中で、残しておきたいエッセーなどをここに掲載しています。

最近の記事

ボクや

201X年10月22日月曜日の夜、いつものように寝る前の読書をしていた順子に電話が掛かってきた。 「ボクや」 聞き覚えのない声だったが、話す調子が東京に住んでいる次男の真琴のようだったので、「真琴か?声がおかしいね。どうしたん?」 「うん、そうや。実はな扁桃腺が腫れてて膿が溜まってるみたいやねん。何科の医者に診てもらったら、いいのかなぁ。」 「ええっ、ちょっと待ってよ、お父さんに聞いてみるわ。」 離れた部屋で寝転んでテレビを見ている夫にコードレス受話器を持ったまま、

    • 「行き当たりばったりの日本の観光政策」

       あまりにもインバウンド効果がすごすぎて、航空燃料が不足しているらしい。そのため海外航空会社が日本への就航や増便を諦める事例が横行しているということだ。この原因は、国内の石油精製能力が減ったからで、石油元売り業界と経産省が業界再編や製油所の統廃合を進めてきた結果、この期に及んで航空燃料の増産が困難になっているのだ。さらに精製された燃料を運ぶ船舶や乗員、空港で給油する作業員も不足しているということだ。これを打開するために韓国から燃料を輸入することになった。まさに泥縄式解決で日本

      • 「トランプ前大統領が銃撃された」

        これで「モシトラ」が「ホボトラ」になったほどの衝撃的な事件だ。 トランプが再び大統領になれば、世界中の秩序が大きく変容することだろう。 ニューヨーク州地裁はトランプ前米大統領に有罪の評決を下した。起訴内容は、当選した2016年の大統領選直前、醜聞が広まることを防ぐため口止め料を払い、不正に会計処理したとされる。 世界最強の国の大統領候補が、売春に手を出し、それを口外しないように選挙前に相手に大金を渡していたことが事実であると認められ、有罪の評決が下ったの

        • 「最高裁判決で、統一教会の高額献金問題に楔を打つ」

           今日、最高裁判決で、高額献金の返金を求める訴訟を起こさないとする女性作成の念書について「公序良俗に反し無効」と判断。教団側勝訴とした二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。  被害女性は2015年11月、公証役場で念書を作成し、教団に提出した。17年3月、長女と共に返金を求めて教団と勧誘した信者を提訴した。  ところが、一審の東京地裁は21年5月、念書は女性の正常な判断能力に基づき作成されたと認め、請求を退けた。二審高裁も22年7月、一審判決を支持した。つまり、それま

        ボクや

          「コロナ関連の薬品が大量廃棄」

           厚生労働省は先の国会で報告した。廃棄される新型コロナウイルスワクチンが約2億4千万回分になると明らかにした。廃棄分は概算で約6653億円に上るという。  また、国が購入した新型コロナウイルスへの飲み薬、計560万人分のうち約430万人分が使われていなかったとメディアは報じている。そして使用期限を迎えたものから廃棄される。未使用分の総額は3000億円を超えるという。  一つ一つ小出しにせず、今回猛威を振るった新型コロナウイルス感染に関わる全てを総括し、今後の疾病予防施策に備え

          「コロナ関連の薬品が大量廃棄」

          「今日は安倍元首相の2周忌」

           テレビでは、彼の死を悼み、彼を懐かしむ人達の映像の連続だった。これ以外の論評がメディアも含め、全くなかったことに危惧を感じる。  視点を変えて、彼がこの事件に遭わず、今なお存命で自民党を御していたことを想像してみた。  まず、統一教会が、そのまま信者から高額の献金を巻き上げて、韓国の本部に年間何百億の金が流れる事実が続いていただろう。そして、統一教会の霊感商法や高額献金問題で、崩壊する家庭がさらに増えていたことは間違いない。さらに、統一教会の偏狭な教義で苦しむ宗教二世の

          「今日は安倍元首相の2周忌」

          「英語の再再再・・・学習をするはめになった!」

           今年76歳になる。昨年、後期高齢者の範疇に入れられた。 その私が去年の末から英語の勉強を再開することにしたのだ。60歳で仕事を辞めた時に、海外旅行を楽しんだり、若い時から趣味だった映画鑑賞が字幕に煩わされずに観ることができたら、という野望をいただいて、英会話教室に通ったり、スカイプで海外のネイティブに教えてもらったりしたものだ。妻に言わせると大枚をどぶに捨てたということらしいが・・・。  そして、海外旅行は、ほぼ10年間、サバイバルイングリッシュを駆使して十分に楽しむことが

          「英語の再再再・・・学習をするはめになった!」

          「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」読後感

          「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」  カレル・ヴァン・ウォルフレン著  角川文庫17746 2012.12.25初版発行  私は以前、著者の「日本/権力構造の謎」上下2巻を読んで、日本の底流に流れる構造を明確に知ることができ、目からうろこが落ちた思いがしたものだ。そして、その著者が1994年に「人間を幸福にしない日本というシステム」というタイトルの本を出した。彼の日本分析が、今の状態を状態を明確にえぐり出していた。私はそれを読んで、重要なところを書き抜いていた。

          「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」読後感

          「沖縄慰霊の日」と「ひめゆり学徒隊」

           6月23日は太平洋戦争末期の沖縄での戦闘が終了した日で、この日を「慰霊の日」と定め、今年も戦後79年目の式典が執り行われた。高校生が詠み上げた自作の詩が鮮明に輝いていた。  NHKでも、番組で「ひめゆり学徒隊」のことを取り上げていた。「ひめゆり学徒隊」とは、沖縄女子師範学校と沖縄第一高等女学校の生徒が一緒になって、看護要員として戦場に趣くことになり、総勢222名の内半数以上が沖縄戦で犠牲になったのだ。  その中で、印象的だったのは、 沖縄女子師範学校の西岡一義部長は、自由な

          「沖縄慰霊の日」と「ひめゆり学徒隊」

          映画「碁盤斬り」を見て

                監督:白石和彌 主演:草なぎ剛   NHKの囲碁番組で紹介されていた。私の好きな棋士井山裕太や囲碁女流界切っての美人棋士藤沢里菜が出演すると知ったので、何十年ぶりかで邦画を見た。確かに囲碁を指す場面が多くあって、その盤面の囲碁も江戸時代の棋譜を再現しているという。また「石の下」という有名な手筋がストーリーの大きなきっかけになって場面が展開していく。ただ、井山も藤沢もほんの端役で里菜ちゃんに至っては、汚れ役になっていて不満ではあった。が、囲碁愛好者としては結構面白か

          映画「碁盤斬り」を見て

          「合計特殊出生率が最低を記録=少子化対策の破綻」 

           政府が1994年の「エンゼルプラン」から少子化対策を講じ始めて24年で30年経つ。その間投じた少子化関連予算が累計で66兆を超えた。その頃に出生数は124万。そして、昨年は72.7万人。今年24年は70万を切ると言われている。  つまり、この30年間、少子化対策は全く実を結んでいなかったと言うことだ。それは何故か?  私は既に今年の2月にその理由について,noteに掲載した。それを再掲したい。 Note2月28日 「しかし、出生数は減り続けている。それは明らかに国の施策

          「合計特殊出生率が最低を記録=少子化対策の破綻」 

          「プーチンは勝っているのに、ウクライナに攻め込んで墓穴を掘ってしまった」

           2016年のアメリカ大統領選挙とイギリスのブレグジットの是非を問う国民投票で、ロシアのサイバーテロは見事に成功した。その結果、アメリカでは、トランプ大統領が誕生し、イギリスはEUを出る羽目に陥ったのだ。  トランプが大統領になった結果、人をあしざまに批判し、暴力を振るう風潮が増大し、アメリカの中で分断が極まってきた。そして、メディアの報道はフェイクと信じる人たちが増え、選挙結果が陰謀で覆ったというトランプの扇動で2021年1月には国会議事堂にまでトランプ支持派が攻め込むよう

          「プーチンは勝っているのに、ウクライナに攻め込んで墓穴を掘ってしまった」

          「日本のメディアの矜持は」

           メディアはかつて第4の権力と言われてい時の時の権力をその言論の力で監視し、国民に未来に向けた情報発信する役割を担っていた(かもしれない?)。  本来なら、メディアは、政治に関わる金の流れの監視、政治家の行動の牽制さらには、今のように国会の議論が矮小な方向に流れるときには、日本の未来に向けての問題提起を各媒体を通じてなされるべきである。  が、しかし、今では権力の番犬に成り下がり、決して権力の息の根を止める批判はしなくなった。そればかりか、戦後延々と続く権力が危うくなれば、そ

          「日本のメディアの矜持は」

          「プリンシプルのない読後感読後感

          白洲次郎 著 ワイアンドエフ株式会社 2001.5.17初版第一刷発行    白洲次郎というのは、戦後、占領軍の支配下で吉田茂首相の懐刀として、占領軍と交渉する前面に立って活躍した人だ。その人のエッセイ集だ。1950年代の文藝春秋にコラムを連載していただろう、そのコラムの集大成のような本だ。彼が戦後の日本外交の一部を支えていて、サンフランシスコ講和条約締結の際にも出席しているので、戦前からの軍国日本を支えていた人かと思っていたが、彼は、太平洋戦争については愚かな戦争を仕掛けた

          「プリンシプルのない読後感読後感

          「アベノミクスの7年半で日本は「米国並み」から「韓国並み」になった」  2021/11

           3年前に野口悠紀雄教授が経済誌に投稿された内容を紹介したい。その時読んで、実に正鵠を射ている内容だと思っていたものだったが、現在の状況は全くその通りになっている。教授が検討したデータは2020年までのもので、今ではさらにその傾向が進んでいる。 「アベノミクスの7年半で日本は「米国並み」から「韓国並み」になった」 2021/11   野口悠紀雄(一橋大学名誉教授)  日本の賃金や1人当たりGDP(国内総生産)は、アメリカの6割程度と低い水準だ。表面的に見ると、アメリカ

          「アベノミクスの7年半で日本は「米国並み」から「韓国並み」になった」  2021/11

          日本の国会は気楽なもんだ。

           まだ、政党交付金問題と裏金問題が国会で延々と論じられている。ほぼこの通常国会はこれに終始している。メディアもこれに追随しているだけだ。しかし、世界の情勢は風雲急を告げている。これについて全く反応を示さない政治家もひどいものだ。彼らの世界は日本国内だけなのか。日本人の意識だけが彼らの興味の対象なのか。支持率の変化だけが関心の対象なのか。日本の対外的な現状、日本の将来像などについての議論は全くない。こんな政治家に任せておいたのでは、さらに日本の近未来は真っ暗だろう。  今、日本

          日本の国会は気楽なもんだ。