「トランプ前大統領が銃撃された」

   これで「モシトラ」が「ホボトラ」になったほどの衝撃的な事件だ。
トランプが再び大統領になれば、世界中の秩序が大きく変容することだろう。
 
   ニューヨーク州地裁はトランプ前米大統領に有罪の評決を下した。起訴内容は、当選した2016年の大統領選直前、醜聞が広まることを防ぐため口止め料を払い、不正に会計処理したとされる。
   世界最強の国の大統領候補が、売春に手を出し、それを口外しないように選挙前に相手に大金を渡していたことが事実であると認められ、有罪の評決が下ったのだ。
  さらに、トランプは、相手を徹底的に汚い言葉で公然と罵り、差別行動を取る。だから、彼の在任中には、差別事件が頻発し、暴力沙汰が絶えなかった。その挙げ句が暴徒の国会襲撃事件だ。明らかにトランプが煽っていた。その理由が選挙結果は間違っていて、選挙を盗まれたと喧伝し、それに乗せられた群衆が国会に押し寄せたのだ。選挙結果を認めないものが再び大統領選に立候補することに多くの支持者がアメリカに存在するのだ。嘘を平気で言いつのる人が大統領候補になるアメリカとは一体どんな国なのだ。
   今度の銃撃事件もトランプ陣営はバイデン陣営が仕組んだものとキャンペーンを張ることだろう。
  そんな嘘でも公然と流される国が世界最大の民主主義国アメリカというのは、あまりにも皮肉なことだ。
   ただ、その現象の走りは、アメリカの地方には既に押し寄せている。
昨年、米南部テキサス州の上院は、公立学校の全ての教室に旧約聖書に記された十戒を目立つように掲示することと、生徒や教職員のために祈りや聖書朗読の時間を確保することを義務付ける2つの法案を可決した。信教の自由というのは、民主主義の基本であるはずなのに教育現場に宗教が持ち込まれていく。
 さらに、トランプが大統領の時代に多くの最高裁裁判官を承認したため、最高裁では、中絶禁止に方向転換しだした。また、大統領在任中は、大統領が何をしても免責特権が認められる方向に舵が切られようとしている。
 「米大統領は国際社会でも重要な役割を担う。国際法を含めて法の支配を重んじるべき」
と言う言葉は歴代米大統領が常に肝に銘じてきたことだろう。しかし、トランプにとって、それは馬耳東風だろう。
このままで行けば、ますます酷い地球になりそうだ。
 

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