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やなせたかしさんとアンパンマンとCOTEN RADAIO

よく聞くPODCASTにCOTEN RADIOという番組があります。
以前、PODCAST AWARDにも選ばれたのでご存知の方も少なくないかと。

吉田松陰(初回)時代から聞いていた自分としては、まさかこんなに大人気番組になるとは想像もしていませんでした。
いっぽうで、歴史という中学高校生からすると暗記科目でつまらない、と思われがちな内容でも、伝え方・切り取り方でこれほどまでに多くの人にうけいれられるコンテンツになるということは、世の中の多くの分野においてアウトリーチ活動であったり伝え手やエバンジェリストと言われる方々の役割の大切さの裏返しでもあるのかなと。

自分も社会人博士として3年間の研究生活を送り、研究時代もですけど身近な人にわかるように伝えるということがいかに難しいか。何度か経験する機会がありました(身近な人との会話など)

で、最近そのCOTEN RADIOで、やなせたかしさんが取り上げられています。
これがめちゃくちゃ面白かったのと、今後、アンパンマンを見る目が変わるくらいの衝撃を受けたのでシェア。

みなさんご存知のアンパンマンのオープニングテーマ。
愛と勇気だけが友達なのかい!とか、ちょっと字面だけ読むと哲学的っぽさもあったり、子供向けに平易な歌詞かと思いつつも、不思議ですよね。

これ、やなせたかしさんの境遇なり生涯を聞いてから読むとガラッと印象が変わります。

なにが君(きみ)の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのはいやだ!

忘(わす)れないで 夢(ゆめ)を
こぼさないで 涙(なみだ)
だから 君(きみ)は とぶんだ
どこまでも
そうだ おそれないで
みんなのために
愛(あい)と 勇気(ゆうき)だけが ともだちさ
ああ アンパンマン
やさしい 君(きみ)は
いけ! みんなの夢(ゆめ) まもるため

やなせさんにはめちゃくちゃ優秀な弟がいて、戦争で亡くすという経験をしています。
一方でやなせさん自身は小さいころから、いわゆる「できる」子ではなかったそうで、できる弟と比較されては劣等感に苛まれるという幼少期を送ったとのこと。

だいぶ割愛しますが、戦争というイベントを終えた時に、優秀な弟は命を落とし、劣等感の塊であった自分は生き残った(生き残ってしまった)。
一部想像が入りますが、やなせさんの中に「なぜ自分が」という思いが少なからずあったと思います。

そういった思いを抱えた上で彼の綴った歌詞を見ていると、多くの要素が一本の糸でつながるような気がします。

6話構成で配信はまだ2話。
これからが楽しみです。

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