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何かができるようになるために

マイクロソフトのプログラマに牛尾剛さんという方がいる。
彼のブログがめっぽう面白い。

面白い、というのが小説とかエンターテイメント的なものではなく、人間の成長という観点から。
自己啓発書なりセミナーを開いたりしている人は、「自分も劣等生でした。でも、〇〇により今はこんなに立派になりました」ということを異口同音に言う。
でも、人間敏感に感じ取るもんで「そんなこと言ったって地頭が良かったんだろうが!」とか、「うわー、本を売るために人生どん底エピソードを捻り出してるわー」と言うのはなんとなく感じ取ってしまう。

でも、牛尾さんはいい意味で違う。
自分を曝け出し、できないことを認めた人にしか達せないような境地から、自分の言葉で成長について考えている。そして、実行している。
伸び悩みを感じている人には特におすすめだ。
(と言っても、マイクロソフトのプログラマになるくらいだから優秀なのだろうが)


彼のブログを見て、何か目の前の霧が晴れたような気がした。
これまで,幅広く情報を得ることが大事,ということで目に付いた書籍を買い, 時間があれば目を通すようにしていた。

でも,何か自分の身についてる感がない。

1度しか目をとおしていないので,自分のものになっていない。さらに,1度読むときも時間優先を名目に,わからないところも斜め読み。
広く浅くは知識が身に付いたかもしれないが,どこか,雑学の寄せ集めのようになってしまって実生活なり生き方に活用できていない。

そんな漠とした不安を抱きながら読んだ牛尾さんのブログ。
超優秀なプログラマーでさえ,理解に時間がかかる。
一度に一つのことしかできないし,ちゃんと理解するには何度も繰り返し講義動画を見てる。本であれば,何度も読み返すのと同じだろう。

急がば回れというが,良くも悪くも,会社員として生きていくうえでは表面的な理解でもだましだまし,乗り越えていける。

わからないことがあれば,googleで調べればそれっぽい答えがいくらでも転がっている。

調べた結果をつまみ食いで理解しながら,パワポにまとめて資料化。いっちょ上がりだ。でも,その繰り返しでいいのか?

心底「これはちゃんと理解している!」という感覚を得ているか。
もしかしたら,仕事の抜群にできる人と普通の人を分ける分水嶺は,そんな単純な意識・習慣かもしれない。
表面だけ流し読みして頭に何も残らないのであれば,再読でも知ってる情報でも,きちんと理解していつでも頭から取り出せるような状態にしておくべし。

 山口周さんの著作「読書を仕事につなげる技術」で述べているのも同じことかもしれない。本質を書いた本を、身につくまで何度も読む。ただ、それだけ。



すぐに多くを理解することを求めがちで,それができないとあきらめてしまいがちだが、実は優秀な人でも時間をかけて理解に努めているのだ。

あたりまえかもしれないが,そんな気付きを得た体験でした。

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