戦略という観点から睡眠の方法を選んでみる〜睡眠戦略/角谷リョウ
日中のパフォーマンス向上は、大袈裟かもですが自分のライフワークの一つ。
今の自分がナッツを食べたり運動したりの習慣があるのもその一環。
生き急いでいるわけではないですが、効率厨のところがあり、より高効率を目指して生きています(発電所みたい・・・w)
パフォーマンスには、
・食事
・睡眠
・運動
の3つが重要であることは、科学的にもほぼ証明されています。
本書はタイトルの通り、3本柱の1つである睡眠に着目した1冊。
基本原則10項目
本書が類書と大きく異なるのは、「戦術」とのタイトルの通り、睡眠に戦略・戦術を取り入れている点。
これまで、睡眠に関する本やビジネス書というと、「これが理想の睡眠だからこうしろ!」といった内容のものがほとんどでした。
・寝る前のブルーライトは厳禁
・寝るN時間前からは飲食禁止
・朝に太陽を浴びよう
・飲酒は控えよう 等々
確かに、それらの項目をすべてクリアすれば快適な睡眠が得られるのかもしれませんが、「ダイエットの知識があればダイエットに成功する」わけではないのと同じく、知ってることと実践できることの間には大きな隔たりを感じていました。たとえば、6時間睡眠は足りない、7時間は寝ましょうと言われても、忙しい社会人が厳守しようとすると、生活が破綻しかねないわけです。
帰宅した瞬間に寝ても7時間ギリギリ、なんて人もいるかもですね。
本書のユニークなところは、人生をステージに分けてそれぞれにおすすめの睡眠方法=戦略を提示しているところ。
各戦略の解説の前には、ベースとなる10則として以下の項目を挙げています。
類書でも見るような内容も多い気もしますg、肩周りと首周りのストレッチはこれまで意識したことがなかったので、取り入れてみたいかと。
白湯とハーブティーも睡眠に効くとは知らなんだ、でした。
社会人向け戦術
本書の中では、各戦術を採用している著名な人物を挙げて、解説がなされています。
戦略としては7つが紹介されていますが、1日10時間寝て昼寝までする長時間睡眠(大谷翔平選手が採用)などは、会社員は取り入れるのは難しいでしょう。
7つの戦略のうち、忙しい社会人が採用できるものとしては
・短眠戦略
・快眠戦略
の2つがあり、短時間でもパフォーマンス高く働くため、また、ベストと言われる7時間程度ゆっくり寝て幸福感を高める快眠方法が解説されています。
継続性という観点から、長期での採用はお勧めしない、とか科学的に長期間採用した時の影響は明確になっていないなど、科学的なエビデンスも明示してくれているのもエビデンス好き(?)にはありがたいところ。
不眠症まではいかないものの、睡眠の改善を図りたい人におすすめの1冊です。