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少子化対策

自分と同じく、共働きで育児をしている友人がいる。
彼は大学時代から積み上げてきた専門性という武器があり、会社でもその分野のプロ、この仕事はあいつに任せておけば大丈夫という確固たるポジションを築いている。
(ちょっと変わり者ではあるが)人間的にも穏やかで周囲のこともよく見て、大変そうな人がいれば自分が忙しかろうと手を貸す。そんな人間だ。

彼が浮かない顔をしていたので気になって聞いてみたところ、家庭が崩壊しつつあり、気苦労が絶えないのだとか。
概要はこんな感じ。
彼の奥さんも専門性が高く、代替が聞きづらい専門的な職業についており、結構忙しい。そんな中、1歳で保育園に通園中の子供が発熱してしまい、どちらかが面倒見なければならない状況に。そんな状況下で彼も奥さんも繁忙期が重なり、かつ子供の体調不良も長引いてしまい、妻も旦那もやらなければならない仕事がたくさんあるのにこなせないという状況に陥ってしまい、相互にストレスが蓄積し・・・ということのようだ。
子供のなかなか回復しない体調と仕事とで溜まってしまったストレスは、吐口がないため夫から妻、妻から夫へというよからぬ連鎖。

自分も2歳半の娘を持つ身として、彼の立場や気持ちが痛いほどわかる。
子供の長期体調不良で、向けどころのないイライラが溜まる気持ちも。


少し視点を変えて。
首相が代わり、今後、いろいろな少子化対策が打たれる見込みだ。
金銭面での補助だったり、保育園等の整備だったり。

幸い、自分の子供は保育園に通園することができ、かつそこそこ体も丈夫に育ってくれた。でも、去年の体調を崩す回数やそれに伴う保育園からの呼び出しの回数を考えると、今より忙しい状況だったら、完全に仕事量を減らしてもらうしかないな、とも思う。
人生の中で仕事をどう捉えるかについてはいろいろな意見があると思う。
生きていくためにお金が稼げれば良いのだ、という人から、生きがいになっている人まで幅広い。自分なんかも、大学院まで出て得た専門知識、せっかくだから会社や社会に還元したいという漠然とした思いを持ちながら仕事をしている。

子供が小さいうちだけ「我慢する期間」として、仕事から育児にウエイトを移すことはもちろん否定するつもりはないが、一方で、責任感を持って仕事をしている人や自分の穴を他人に埋めてもらうことにストレスを感じてしまうような人には、もっと何かしらのサポートがあれば良いと思うのが正直なところ。
病児保育をしてくれる施設等があるのはもちろん知ってはいるが、仮に保育園から発熱しました、迎えに来てくださいと言われたら、共働き家庭であれば父か母が迎えに行き、対応せざるを得ない。子供をピックアップしてから病児保育をしてくれれる先を確保し、送って〜なんてことを考えると、現実的に半日は潰れるし、受け入れてくれる保証もない。

子供が体調不良の時くらいそばにいるべきだ、仕事より家族が大事なのは当たり前だろうという意見があることは百も承知だが、苦しむ友人を見、こういう部分もケアしていかないと、喜んでたくさん子供を作りましょう!とはなかなかならないだろうな、と思った次第でございます。
少子化対策で色々と頑張っている方がいることはメディアを通して知っているし、保育園の先生方も一生懸命対応してくださっていることは自分もよくわかっているところです。それを批判するつもりは毛頭ございませんので、気分を害されてしまったらすみません。

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