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美しい北アルプス・後編

皆さんこんにちは!
先日お届けした、北アルプスにある唐松岳に登った前編の続きです。

まだ前編を読んでいない方はまずはこちらをご覧ください!

それでは後編をお楽しみください!

この日の雲はまるで生きているような滑らかな線を描いていました。
雲の名称などは全くわかりませんが、本当に綺麗ですよね。
この写真だけを見ると天空の地にいるようですね。
さほど危険箇所もない唐松岳。登りやすいです。
少しずつ少しずつ登ります。

余談ですが、僕は何も最初から登山が好きだったわけではありません。むしろ、山なんか絶対に登りたくなかったんですよね。友人から誘われても食い気味に「いや行かない」と断っていたぐらいです笑 それがいつの間にかソロ登山をするくらい好きになってしまいました。登山を始めたことで写真も始めるようになった。不思議なものです。

僕が山を登り始めた理由について気になる方はこちらを読んでください!

雪と風で作られた天然のアート
もっと近くで撮りたかったのですが、雪庇(せっぴ)で滑落するのが怖かったので近づけませんでした。
雪庇とは雪のかぶった山の尾根や山頂などに風が一方方向に吹き、風下方向にできる雪の塊です。

さて、今回の登山はここまで天気も良く、風もほぼ無風で最高な登山日和だったのですが、この辺りから風が強くなってきました。

全身で風を受ける友人。雪が風で待っています。
もの凄い風が吹いています。
ですが、こういった時こそ写真を撮りたくなる。
強風の中でも撮影に集中して何枚もシャッターを切っていました。
このアングルはうつ伏せで寝ながらの撮影
こういった状況の中で撮る写真が一番楽しいかもしれません。
雪が舞ってます。
ズームレンズで撮っている為、だいぶ友人と離れてしまいました。

インスタグラムで僕の山アカウントがあるのですが、この時の爆風の動画を載せています。あまりの風の強さに笑えると思います笑

山頂まで残り1時間〜1時間半ほどのところで強風から爆風に変わり、少し立っていられなくなりました。今回一緒に行った友人が雪山にがっつりとは慣れていなかったこと、帰りのロープウェイの時間を考えるとあと1時間弱ほどしか進めないこと、風が止むのを待ってもそれがあまり期待できなさそうだったこと、総合的に考え、今回は山頂を諦め、ここで下山をすることに決めました。残念ですが、仕方がありませんね。

爆風で雪が舞ってます。
爆風ですが、ピーカンです。

風が強すぎたことにより、体感温度が一気に下がり、10秒ほどグローブを外すと手が寒さで動かなくなるのでここから少しの間は写真を撮らずに降りることに集中。

先ほどまでの爆風が嘘のように穏やかです。 

先ほどの爆風地帯から20〜30分降りてきたくらいでしょうか。ご覧のように先ほどとは打って変わって風もなく穏やかな時間が流れているのが見て取れます。もうすぐ楽しい時間も終わってしまう。名残り惜しむかのようにそんな気分が美しい景色を前にぼぉーっとさせます。

山は地形や高度によって全く環境が変わります。穏やかです。
今回の登山で一番気に入っている写真です。
この日は低いところに雲が停滞していたのですが、晴れていればここもまた違った景色が見れたかもしれません。
風が作る雪の曲線
最後に見る五竜岳、鹿島槍ヶ岳です。
日が傾いてきて朝とは違う表情を見せる白馬三山
いつか行ってみたい。
ここからはどんな景色が見えるんでしょうね。
左手の雲の中にリフト乗り場にある山荘が見えてきました。人もちらほら見えます。

下山はあっという間。多分2時間くらいで降りてきたのかな。唐松岳は基本的には上り一辺倒で山頂まで続いていて、他の山によっては下がってはまた登る。というのを繰り返さないといけない山もあるのでここは降りてくるのが本当に楽でした。

ロープウェイの最終まで少し余裕があったので最後に景色を楽しんでいたところ、先に目を向けると1人の登山者がカメラを構えていました。

山の上でゆっくりしながら写真を撮る。最高な時間ですね。

この時点で14時頃だったのでリフト乗り場の山荘に泊まる方かなと思い、話しかけてみると明日山頂を目指すのでゆっくり散策しているとのこと。いいですね。泊まりは天気が良ければ、夕日・星空・朝日と存分に大自然を楽しむことができます。
僕らも本当は山荘に一泊したかったのですが、それはまた次回、登頂リベンジの際の楽しみにしたいと思います。

もう少し上まで散歩してきますと登っていかれました。
さっきまで自分もいたのに登っていく姿を見て既に羨ましくなっています。

人の背中って何かを物語っていると感じるのは僕だけでしょうか。特にそれが山だとより顕著に感じます。人の背中を追い求める写真。そういったものもテーマとしていつか撮り続けてみたいですね。

さて、美しすぎる北アルプス・後編、いかがでしたでしょうか?今回の旅はここで終わりです。山頂には辿り着けませんでしたが、無理をせず諦めることが何より重要です。命あれば、また山に行ける。また絶景に出会える。そしてまた好きな写真が撮れる。

次はどこの山に行こうかな。


今回も大したことは書いてないですが、少しでも写真と登山の楽しさや面白さが伝われば嬉しいです。

また執筆の励みになりますのでいいね、コメント、シェアなどして頂けると嬉しいです!他の記事も是非お読みください!

それではまた次回。したっけ!


写真家 / 石橋純

東京を拠点に世界中を飛び回り、海外に行く度に様々な国や地域の自然に触れ、その美しさをカメラに収めていくことに喜びを感じ、写真家を志す。
海外の自然から改めて日本の自然の美しさに気付かされ、登山家としても活動。Canon Image Gateway写真展 [極楽・風景時間]では数ある風景写真の中から10人のトリを飾る。
被写体は自然などの風景はもとより、東京・青山にあるBlue Note Tokyoではオフィシャルカメラマンとしてトップアーティストを撮影し、国内外モデルのポートレイトやストリート写真、 雑誌やカメラ機材のレビュー、メッセージ性を込めたアート作品を撮影するなど幅広いジャンルを独自の感性で撮影するフォトグラファーである。
また、ユネスコの無形文化遺産であるブラジルの伝統芸能「カポエイラ」を23年学び、Contra Mestre (副師範)の位を持つ。15年以上を子供から大人まで国内外で教えながら、TVやCM、アーティストのMVや広告などでカポエイラの監修や指導、そして自身もパフォーマー兼モデルとして活動する。

After taking up hiking and realizing how magnificent nature is in Japan, Tokyo-based photographer, Jun, enjoys capturing its beauty through photographs in his home country and abroad. Besides nature, his work covers a wide range of genres such as landscape, portrait, artwork, and street photography.

In addition, for more than two decades, he has been a practitioner of Capoeira, an Afro-Brazilian martial art recognized as a UNESCO Intangible Cultural Heritage of Humanity, and has risen to the rank of Contra Mestre.


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