マガジンのカバー画像

ふる里のゼロ地下で

20
エルトポ、寺山修司、ガレージパンク、カルトGS、シュールレアリスム好きな方と交流したいです。
運営しているクリエイター

#ガレージロック

Merroven

 朝、耳から血が吹きだす音で目がさめた。案の定メルロベンの葉っぱがまた庭で絶叫しているので、「そこまで無理しなくてもいいよ」と言いに行ったらなんとゲルリロが生ぬるい趣味の集いを開くついでに殺人事件まがいの果物ナイフでグサグサしていた。

 いっそのこと引っ越してしまおうかと思ったが、遷都するのも面倒だしなぁ。とりあえずグースカ立ったまま死んでいるビッグ蛙ママの腹の縫い痕に手を突っ込んで何か無いかな

もっとみる

トゥデイにささぐ

ボルテイジ先輩。
もう一度言いたい
「トゥデイにささぐ!」と
ストライク丼喰いながら、
シナチクの少なさに閉口しながら、
今、俺に出来ることは、
これなんだと言い聞かせつつ、
汗かきながら、ガッツ汁すするのだ。
そしてまた、今日を乗り切るのだ。

ダメはダメなりの、最低限の
自爆装置のボタンは押しとくんだ。
何故かは解らないが、
浪費をしまくった俺には、
今さら、そんなこと言える義理と

もっとみる

レッド

 レッドが今来る。確かに。耳を澄ませ。モラトリアム横丁を駆けてる。タ、タタ、タタタタタ「小説は何が好きなの?」って訊いてまわっている。奴はまだ学生気分。そうさ、学生気分が抜けきっていない奴。

 カラシ色のマフラーをなびかせてレッドが俺をコロ死にやって来る。隣で寝ているお前はその時俺を見捨てるだろうお前は。それを境に俺の全精神、全細胞は全方向的に奴の統治下に完全に入ってしまうのだけれどお前さん。そ

もっとみる

レコードを聴きながら

 もう一生会うことはないであろう田舎の叔父貴のスコップには、遠い昔に俺がつけた傷が今も残ってるはずで、刑事さんそれで、俺の無実が証明されるはずなんだが。

 たき火の向こうにニセの案内所が見えるだろうが、そこに行って訊いてくれ。
「道順はこのラジオが丁寧に説明してくれるはず」と、渡そうとしたら、豆腐みたいにグズグズ崩れやがって。

 アンテナだけが手のひらに残る。

 不快感と残念感いっぱいの俺を

もっとみる

ゲジロック

ゲジロックの弟ゲジゲジロックが
キミドリ色のチビッ子達を引き連れて
町へやってきました。

殺されてしまった兄の敵を討つために
メガホン片手にドクガス散布や
マシンガンでの一斉攻撃が 始まります。

町中ガイコツだらけになったけど
一口サイズでチョコ味なので
子ども達はポリポリおやつ代わりです。

大喜びで万歳しながらスキップです。
中にはオシッコしてる子や
落書きに夢中になって

もっとみる

サトキ・キヌマサに関する40年

どしゃ降りのラーメン屋で
希望という名のナルトをさがして40年 
サトキ

彼はサトキでありまたキヌマサでもあった
三面記事の行間で立ち止まる

ふる里行きのバスを待つ間
サトキ・キヌマサはしっかりと胸に刻む
「俺は、人間嫌いだ」と

日本晴れの酒をのみほしてため息ひとつ
捨てられたムードをまとう 
サトキ

記憶が始まってからずっと
そうさ彼はサトキ、
サトキ・キヌマサ

明日を鼻で笑って、

もっとみる

くぁいそう

可哀そうに嫌味に消極的
彼女
わざとらしく奥手と言う事で、
ショー極的とも言われ、
リス化してしまったとも聞く
花開いてしまった場所が悪いのか

残念ながら場違いに積極的

急に出てくるものだから、
ヌッ極的とも言われ、
ストー化してしまったとも聞く
好きで発現したわけでもあるまいに

でも、花は花ということで
どうせ泥の河を渡るにせよ
少し陽の射すほう

そう、逃げて行けば良いのだ

そしてそ

もっとみる