猫と星

自転車生活にズブズブと浸かり、気が付けば輪界の片隅にいた人の日記と散文です。 名前は猫…

猫と星

自転車生活にズブズブと浸かり、気が付けば輪界の片隅にいた人の日記と散文です。 名前は猫と星が好きなのでまんまです。

マガジン

  • 二号計画機のお話

    二本目の自作自転車制作にまつわるお話です。 これから自転車を造ろうかなというひと、自転車に興味のある方だけでなく、モノつくりに興味がある方、それを生業にされてる方など、色々な方に読んでいただけたら幸いです。

最近の記事

影響された映画のお話

自分が影響された映画の中でも根深い「オネアミスの翼」の話をします。 昔、なんの雑誌だったか忘れてしまったのですが、安彦良和さんがオネアミスの翼を評して 「若い子達が頑張って作った映画のオチがガガーリンなのなんで?」 みたいな事を言ってた記事を読んだことがあるのですが、 それの答えは劇中で答えが出ていて 「我々が日夜取り組んでいるこの最新の機械は、落下するために上昇するだけの、まったく、何でもない仕掛けだ。でも、おれはこいつの何でもないところが、気に入ってるんだ。」

    • 三号計画機「соняшник(ひまわり)」完成しました

      三号計画機「соняшник(ひまわり)」 の塗装を済ませ、完成してから数か月、 乗るのが楽しいのでまとめるのが遅れました。 ジオメトリーは先に乗っていたMONKYBさんのところのグラベルバイクB4の写しなので問題ある訳もなく・・・よく走るなあ・・・ B4乗ってなかったらこのフレームは作れなかったと思います。 自分がこの手のMTBとは別アプローチの山行き自転車に手を出し続けてるのは、90年代に国内メーカー、ビルダーの皆さんが自国の山道自転車文化をベースにした独自コンセプト

      • 趣味闘争からの離脱

        「趣味というのは大小左右上下、様々な差異を突っつき合い、自分が手にしたものを相手よりも優れたものであると信じて卓越化を目指す世界です。」 毎度のことながら、趣味というものを正直にこうやって文字にすると 「えぇ……」 な感じなのですが。実際そういうものだからしょうがない。 趣味というのは「あら、良い趣味をお持ちで…」などと言われるものの、他人と争うという性質を多分に含んでいるものであり、互いの意識差を見せ合い優劣を競う闘争の現場なのでマウントも絶えないし、貶しあいも決して無

        • 3号計画機「Missionary」概要

          2号計画機が完成して1か月。次の計画が動き出しています。 コンセプトデザインから仕上げまで、手際の良さ、品質の保証を優先したフレーム制作プロジェクトになる予定です。 なんかまた変なフォークがぶっ刺さってるじゃねえか! お前何も反省して無いな!

        影響された映画のお話

        マガジン

        • 二号計画機のお話
          4本

        記事

          二号計画機 制作記

          自転車日和さんに掲載いただいた記事の元をこちらで公開します。 昔、海外の雑誌でMantisのValkyrieという3本トップチューブの自転車を見たとき、カッコいいけどそのフォルムは大きいフレームでないと成立しにくいものだったので「ウヌヌ…身長の低い自分のモノではないなあ」と思ってました。 同時に「トップチューブを3本で分業するコンセプトで小さいサイズだからこそ成立する美しい形を見つけられたら面白いし、背の大きい人が自分と同じように何これウヌヌ…と悔しく思ってくれたらいいな

          二号計画機 制作記

          モノのカタチ、ココロのカタチ(その2)

          前回の続きということでモノのカタチとココロのカタチの話なのですが、その前に一点。 モノつくりの話をする際、毎回問題になるのが「デザイン」という言葉の示す意味が人によって異なるということです。 なので、ここでは 「デザイン」=モノの機能、仕様 「フォルム」=モノの外観 「グラフィック」=モノの色、意匠 と分けて考えるようにします。 モノというのはこれらの重なりあった結果なのですが、さて自転車作りにおいて「デザイン」とは何か?と考えると要求仕様に照らし合わせて最適化

          モノのカタチ、ココロのカタチ(その2)

          モノのカタチ、ココロのカタチ(その1)

          人という非力な動力で駆動する自転車において、フレーム構造の正解というのは限られており、現状で金属で自転車のフレームを作り「正解」を追い求めた場合、ヘッドチューブ、ダウンチューブ、トップチューブ、BB、シートチューブ、チェーンステーx2、シートステーx2、合計9本からなるトラディショナルな構造体から抜け出すのはほぼ不可能です。 こう書くと身も蓋もないですね…うむむ。 この手の話をするたびに、自分は学生時代にバイトで看板屋さんにお世話になっていた時、MANITOのフルサス(シ

          モノのカタチ、ココロのカタチ(その1)

          MONKY98SO(試作機)に乗らせて頂きました。

          ゴールデンウイーク中、完全にノープランだったのですが、急遽MONKYさんより新型29er、98SOの試乗車(試作機)をお借りできたので街乗り中心で試走させて頂きました。 最初の印象は 「デカいのに自分の身長(163㎝)でも、普通に乗れちゃう」でした。 27.5版の98STのクイックな操縦感とは異なり、曲がろうとすると予備動作無しにスッとハンドルが倒れる、行き過ぎたら、ハンドルを立ち上げればすぐ安定する、いかにも今時のフォワードジオメトリーMTBな感じです。 この安定と

          MONKY98SO(試作機)に乗らせて頂きました。

          雪の日のために。

          近所の子供から「タイヤお化け」と呼ばれてる自転車を作ってる人です。 なんでこんな太いタイヤの入る自転車をもにょもにょと作ってるのかというと…。 雪の日の為だと思います。 じゃあFATBIKE買えばいいじゃない。と思うのですが、FATBIKEを年中乗り回す気もない、なんとも中途半端な人は、年間数日の満足感を向上させるために、部品規格のギリを突いてファットタイヤとplusと呼ばれるちょっと太いタイヤのコンパチが可能なマルチロールを目指したナロー規格のFATBIKEを作る道を

          雪の日のために。

          2号計画スタート

          1本目が終わる前から2号計画がスタートしてます 2号機のコンセプトは1号のダウンサイジングと仕上げの精緻化。そしてジオメトリーの最適化が課題です。 フォルムはNABUSあたりで見かける誰かのフレーム構成にそっくり!でもこのデザインを導入した理由はだいぶ違うのではないかと思います。 トップチューブがダブルなのは、チューブ径を小さくする事でヘッドチューブの長さ(高さ)を抑えられるのではないかと思ったから・・・身長163cmの製作者からするとやっぱりヘッドチューブは1mmでも

          2号計画スタート

          言い訳をモノつくりのモチベーションにしてる人の話

          自作のファットバイクが完成して最初のテストライドした時、フォークは元祖29Plusフレーム、SURLYクランパス用フォークに40㎜幅のリムへ押し込んだ26×4.0のタイヤという組み合わせで乗っていました。 個人で乗る分には問題ないのですが、規格推奨外で乗ってるとどこからかSNS警察がやってきて連行されてしまうこのご時世です。 「しょうがないな…80㎜リム&26×4.0タイヤが入るエンド幅110㎜のフォークを用意しないと…しかしそんなの無いしな…作るか…」 「フォーク作る

          言い訳をモノつくりのモチベーションにしてる人の話

          こんにちわ、はじめまして

          小さいころから自転車好きすぎて自転車の業界(輪界と呼ばれています)で働いてる人のnoteです。 TwitterやFACEBOOKより長文を書きやすいのではないかと思いやってきました。よろしくお願いします。 自転車に限らず色々書いていきたいと思います。

          こんにちわ、はじめまして