見出し画像

雪の日のために。

近所の子供から「タイヤお化け」と呼ばれてる自転車を作ってる人です。

なんでこんな太いタイヤの入る自転車をもにょもにょと作ってるのかというと…。

画像1

雪の日の為だと思います。

じゃあFATBIKE買えばいいじゃない。

と思うのですが、FATBIKEを年中乗り回す気もない、なんとも中途半端な人は、年間数日の満足感を向上させるために、部品規格のギリを突いてファットタイヤとplusと呼ばれるちょっと太いタイヤのコンパチが可能なマルチロールを目指したナロー規格のFATBIKEを作る道を選んだのでした。

正直なところ正気ではないなと思います。

でも、何でこんな雪の日のために頑張ってるのだろう?

と考えて思い出して見ると、雪の日に走った記憶って楽しい事ばかりなんですよ。

雪降った次の日の晴れ上がった空の下とか

画像2

組んだばかりの自転車連れてったりとか。

画像3

こんな小径車で乗っても…

画像4

グラベルバイクで乗っても…

画像5

26インチで凍った道を走っても…

画像6

街中をお使いに走るだけでも…

画像7

すごく楽しい!

画像8

どんな自転車でも楽しいとか言いながら、わざわざメーカーさえやらない、リスク満点な規格の重箱つついた自転車を作る動機はなんなのか、色々考えたけど

「自分が一番ドキドキするシチュエーションに、自分の作った“マルチロール運用できる”自転車を雪仕様にセットして走りたい。」

という事なんでしょうね。

それならfatbike 買って各サイズのホイール揃えればじゃないという声が自分の心から聴こえてきますが。

「それは自分の自転車じゃ無いからな」

という気持ちがそれを許しません。

ええェ・・・

自分はバカだと思ってたけど、何でこんなに自分の作った自転車にこだわるのか?

ずっと大量生産品のメリットを学んできて、今になって手作り自転車に手を出すのって何?

コダワリに決着付けるのにお金も手間もかかるし、ほかの人から理解も得られない。

これだけコストをかけて手にするものは、同じコストで手に入るプロダクトとは程遠い仕上がり。

でもね。

自分の中で最も深い所でこじらせてたモノが解かれてくと、他人と自分を比べるのをやめる。不思議と焦らなくなる。

これが普段の生活でもの凄く有難い。

自分は自分の「コダワリの尾根」を見つけて処理を開始し始めてからだいぶ生きやすくなった気がします。

このコダワリの尾根を見つけ、処理していくことが終わりない「趣味闘争」から逃げ出す一歩なのではないかと思うのです。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?