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選ばれし者

シャチハタのインクが切れたので、交換インクを入れている引き出しを開けたら、開けた勢いで奥に入っていたシャチハタが転がってきた。
誰のだろうとキャップを取って確認したら結婚退職した後輩のだった。

彼女が入職した時、シャチハタ注文しといてと上司に頼まれた。
後輩の名字は初めて聞く名字。使われている漢字も初めて見たものだったので特注するしかなかった。

職場近くの文房具屋で発注をお願いしたら、注文用紙に名字を書くよう言われたので書くと、

「あー、かなり珍しい名字ですね。」

店員さんに言われた。
言うだろうなと思ってたので当たった。

「では、届いたらご連絡しますのでこちらの欄に今、いらしてる方のお名前頂けますか」

再度、店員さんに記入を求められたので自分の名字を書くと、

「あら、負けてない」

僕の名字を見た店員さんに言われた。
確かに僕の名字も珍しい。

このサイトで調べてみたら、僕の名字は全国に70世帯じゃなく70人いるかいないからしい。
日本の人口を1億3,000万人としたら、0.000054%しかいない。
親戚以外で同じ名字の人に遭遇したことが無いので店員さんの言うように珍しい名字だ。

ついでに後輩の名字も調べてみたら全国で20人程度。0.000015%
店員さんが言った勝ち負けの概念で言えば後輩が勝っている。

さらに、ついでに最も多い名字と言われている佐藤さんの人口を調べたら約200万人。
人口の1.5%程度。
最も多いと言われていたので人口の5~8%くらいいくのかと思ったけど意外と少なかった。

思い出と言えるほどのことじゃないけど、そんなこともあったなと思いながらインクを補充した。
うちの職場はある意味、選ばれし者が集う場所なのかもしれない。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ