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教育のことを書きます。 学校組織に非常に課題を感じています。 テーマは『パンドラの箱を…

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教育のことを書きます。 学校組織に非常に課題を感じています。 テーマは『パンドラの箱を…』みたいな雰囲気を目指しています。 箱を開けるのか、隅をつつくのか、観察するのか、まだ定まりません。 よかったらご覧ください。

最近の記事

その45 先生 だいじょうぶ?(1267文字)

1 はじめに  小学校国語科の時間、物語文の授業が行われています。 2 物語の授業  授業者「考えたことを発表しましょう。」  特定の子どもが、挙手をし、指名を受けて発言していきます。  何度も同じ子が指名を受け、発言します。  発言する子どもは、とても、いきいきしています。  指名を受けた子どもの目的は、教師に伝えることです。  発言内容が、学級全体に届くことは、あまり大切にされていないようです。  子どもの発言を聞いて、授業者は、その内容をまとめて、再び声に

    • その44 子どもの未来を引き出す探究型教育(2765文字)

      1 はじめに  日本の公教育は、子どもの可能性を引き出せているのでしょうか。  大きな大きな問いです。 2 今昔 公教育  今も昔も変わらずに、先生達は、基礎・基本を大切に授業をしています。  子ども達を「基礎・基本」の型に押し込めようとしていると捉えることもできます。  「基礎・基本」から、学びを得られる子にとっては、有益な授業になるでしょう。  イメージとしては、土台から順番にブロックを積み上げるような学び方です。  しかし、すべての子どもにとって「積み上げ

      • その43 個別最適?協働的?ところで、主体的・対話的で深い学びなの?(1387文字)

        1 はじめに  「個別最適な学び」「協働的な学び」に『甘んじる』という言葉が頭に浮かびました。  この「個別最適」「協働的」というパワーワードに、『甘んじる』というマイナス的な意味を感じたのは、今日が初めてのことです。  「個別最適な学び」、「協働的な学び」は、現場の先生たちが辿り着きたい、実現したい、また、目指すべきものだと前向きに考えています。  また、このパワーワードと同じくらい、いや、それ以上に意識したい言葉もあります。  それが「主体的・対話的で深い学び」

        • その42 これが教頭先生の仕事?からの 少しだけ組織論(3151文字)

          1 はじめに  学校組織を眺めていると、どうも「組織」に見えないことが多々あります。  「組織」になり得ない「集団」と表現できます。  この両者の違いは、目的意識の有無だと仮定しています。  では、目的とは何でしょうか。  子どもを育む、教員も育む、子どもの幸せの為、自己実現の為等この他にも様々あると思います。  組織として仕事をすることに乏しいのが、学校現場だと感じています。  組織論については、また改めて書かせていただくこととして、些細なことから、少しだけ学校組織

        その45 先生 だいじょうぶ?(1267文字)

        • その44 子どもの未来を引き出す探究型教育(2765文字)

        • その43 個別最適?協働的?ところで、主体的・対話的で深い学びなの?(1387文字)

        • その42 これが教頭先生の仕事?からの 少しだけ組織論(3151文字)

          その41 子ども達が、ごみを拾わない訳(2257文字)

          1 はじめに  校内を歩いていると、紙くずや使い古したマスク等、いわゆる、ごみが落ちていることがあります。  そのごみを見かけた時に、教員であるならば、子どもが『主体的』に、ごみを拾うようになって欲しいと思うのではないでしょうか。  と言いながら、大人である教員でさえも、ごみを放置することも少なくありません。  その状況を思い浮かべることができる方が多いのではないでしょうか。  大人として、教室や廊下に落ちているごみを、子ども達が『主体的』に拾ってくれるようになることを願

          その41 子ども達が、ごみを拾わない訳(2257文字)

          その40 夏休みのプール開放は、時代錯誤ですか?(824文字)

          1 はじめに  小学校では、夏休み期間中のプール開放が行われない傾向にあります。  その理由は、地球温暖化による夏の暑さ(熱中症対策)や働き方改革になります。  なかでも、今回は、働き方改革にスポットを当てて、夏休み期間中のプール開放について考えてみました。 2 プール開放とは  主に、小学校では、子ども達への水泳指導を目的に、夏休みが始まって、一、二週間を、プール指導期間にしていました。  この期間中に、子ども達は、泳げるようになることもあります。  また、普段の授業

          その40 夏休みのプール開放は、時代錯誤ですか?(824文字)

          その39 やっぱり、学校組織は「フラット」じゃない…?(1699文字)

          1 はじめに  やっぱり、学校組織は「フラット」じゃないのかもしれません。  「なべぶた型組織」として、すべての教職員が、横並びだったはずなのに、精神的な側面や、具体的な側面では、ほぼフラットでないことが見えてきました。 2 こんなことがあります。  小学校には、林間学習というものがあります。  この林間学習では、複数の教員が引率します。  引率イコール仕事なのですが、仕事でありながら、各種手当てで賄われない支出があることも事実です。  言い換えれば、一泊二日や二泊三

          その39 やっぱり、学校組織は「フラット」じゃない…?(1699文字)

          その38 学校教育を、少しだけパズルに例えて考えてみた…(1889文字)

          1 はじめに  100ピースのパズルがあります。  お花やお山等色とりどりの背景がデザインされています。  中央には、かわいいキャラクターもデザインされたパズルです。  このパズルを楽しむ方法は、幾通りもあるでしょう。  教室にいる30人の子ども達が、パズルを前に、どんなことを思うのでしょうか。  子ども達一人一人が、それぞれ目の前にある100ピースのなかから、1つのピースを手に取り始めました。  ということで、学校教育を、少しだけパズルの遊び方から考えてみます。

          その38 学校教育を、少しだけパズルに例えて考えてみた…(1889文字)

          その37 ピラミッド と なべぶた(4236文字)

          1 はじめに  組織について考える際に「ピラミッド」や「なべぶた」のように例えられることがあります。  「ピラミッド」とは、その形の通り、一番頂上が最上位の上司になります。  そして、下段に行くにつれて、構成する人数が増えていきます。  一番下は、一般社員と表現できます。  それぞれに、基本的には明確な役割認識、役割分担、役割がある組織のことです。  「なべぶた」とは、これもその形の通り、持ち手部分が、上司であり、蓋部分が、一般社員になります。  学校組織は「なべ

          その37 ピラミッド と なべぶた(4236文字)

          その36 30万人の学び場を求めて 〜すべての子どもが学べる算数・数学〜(3600文字)

          1 はじめに  学び方改革が、進むところでは、着々と…進んでいる日本の公教育。  しかし、文科省の令和4年度調査では、不登校児童生徒数が、前年比5万人増加し、30万人に迫ろうとしていることが明らかになっています。  不登校理由を一言で正しく表現することは難しい前提のうえで、文科省調査では「不安・無気力」が主たるもののようです。  今回のnoteでは、算数・数学の授業から、すべての子どもが学べる学び、先生のあり方について考えてみます。 2 「小数」の系統性・関係性 等  

          その36 30万人の学び場を求めて 〜すべての子どもが学べる算数・数学〜(3600文字)

          その35 自己選択、自己決定の学び?(1337文字)

          1 はじめに  子どもが学ぶなかで、大切にしたいと思った考え方に「自己選択・自己決定」があります。 2 「自己選択・自己決定」とは?  一昔前まで、よく見られた授業とは、次のようなものだったと思います。  体育館での跳び箱の授業を想像してください。  授業の始まりに、先生が児童に対して 「今日は、◯◯跳びやります。大事なのは、手は、ここに着きます。足は、こうします。跳ぶためのコツは、こうこう、こうです、絶対に、こんなことはやってはいけません。それでは、練習を始めま

          その35 自己選択、自己決定の学び?(1337文字)

          その34 学校教育を、少しだけコンビニに例えて考えてみた。(3027文字)

          1 はじめに  コンビニでは、様々な商品を買えたり、様々なサービスを受けたりすることができます。  商品として、飲食物や生活雑貨があります。  飲食物には、弁当やパン、惣菜、嗜好品等があります。  生活雑貨には、歯ブラシや文房具等があります。  また、サービスとして、各種チケット購入機・コピー機・ATM機の設置、宅配便・各種支払いの受付等があります。  このように、とても『便利』なお店です。  さらに24時間営業だなんて、何て頼りになるんでしょうか。  あたりまえのことを

          その34 学校教育を、少しだけコンビニに例えて考えてみた。(3027文字)

          その33 聞いて(1618文字)

          1 はじめに  児童(Aさん)が泣いています。  20分も泣き続けています。  聞いてみても、泣いている理由を、なかなか言葉にすることができません。  気分転換に関係のない話をしていくうちに、少しずつ話をしてくれました。 2 Aさんから聞いたこと  図書の時間のこと。  気がつくと、Aさんと仲のいい子(Bさん、Cさん、Dさん)が、三人並んで座って本を読んでいた。  三人は、時に楽しそうにおしゃべりをしていた。  私(Aさん)は、別のところに一人で座っていた。  すると、

          その33 聞いて(1618文字)

          その32 コロナ禍でこそ、子どもの安全・安心のために(1583文字)

          1 はじめに  令和2年2月、コロナ禍に見舞われ、学校が休校に追い込まれた。  新年度を迎えても、学校を再開することができなかった。  子ども達にとって、安全で安心できる場所が奪われてしまった。  子供の未来を育む、子どもの夢を担う教師として、『今、何を為すべきか…』 2 コロナ禍の脅威  少し話はそれるが、コロナ禍になるまで、病院で検尿をすることが当たり前だった。  もう少し詳しく言うと、病院において各種検査等で、尿検査が必要な場合には、その場で採尿することが一般的で

          その32 コロナ禍でこそ、子どもの安全・安心のために(1583文字)

          その31 『対話』からの『探究』(1533文字)

          1 はじめに  恥ずかしながら…自分を含めて…対話をできない人が目立つな〜と感じつつ…。  自分を主張しないと潰されてしまう社会、病んでしまう時代なのかな〜と感じつつ…。  いや、少し違うような気もします…。  現代の混沌とした状況を「探究」というキーワードで、まとめてみたいと思います。 2 例え Aさん 運動不足だから、毎日階段を使って家まで帰っています。 と聞いて、 Bさん マンションに住んでいるの? Cさん 何階に住んでいるの? Dさん 仕事が忙しいの? E

          その31 『対話』からの『探究』(1533文字)

          その30 起立、礼、着席…。(388文字)

          1 はじめに  『起立!今から◯時間目の学習を始めます。』『はい!』『着席!』  この号令、必ず要するものでしょうか。 2 先生の論理  『今年は、子どもたちに授業と休み時間のメリハリをつけさせるために、起立、礼を全員で揃えてやっていきます!』  先生の目的は何ですか?  そのための手段は何ですか?  授業は苦行ですか。 3 起立、礼、着席の歴史。  軍隊に起因するように思われてなりません。  指揮官の号令をもって、規律ある行動、苦しい訓練に取り組む。  主体は

          その30 起立、礼、着席…。(388文字)