その31 『対話』からの『探究』(1533文字)
1 はじめに
恥ずかしながら…自分を含めて…対話をできない人が目立つな〜と感じつつ…。
自分を主張しないと潰されてしまう社会、病んでしまう時代なのかな〜と感じつつ…。
いや、少し違うような気もします…。
現代の混沌とした状況を「探究」というキーワードで、まとめてみたいと思います。
2 例え
Aさん
運動不足だから、毎日階段を使って家まで帰っています。
と聞いて、
Bさん マンションに住んでいるの?
Cさん 何階に住んでいるの?
Dさん 仕事が忙しいの?
Eさん どこの階段?駅?会社?
Fさん 運動て何もしていないの?
等と不思議に感じたことから問いが生まれました。
これが対話のはじまりではないか、と考えました。
アクティブ、つまり『活動的に』人の話を聞いて、疑問を持つことが大事だと思いました。
お互いに納得することがあったり、学ぶことがあったり、話をしてよかったな、楽しかったなと思えたりすることが大切ではないでしょうか。
3 良くない例え
Aさん
去年は、担当者と話をして、こういうふうに進めていました。
Bさん
去年のことは置いといて、仕事なんですから、今年は、こうこうしてください。
Aさん
ん?…じゃあ僕が去年したことは、間違いだったんですか?
Bさん
去年のことは置いといて、今年度の計画を確認してもらったうえで、この手順になってるんですから、この通りに進めてください。
Aさん
(去年したことは間違いだったのか、それとも、正しかったのかを、まず知りたいだけなんだけどな……。)
…何か違和感を覚えませんか。
Bさんが、自分の考えを押し通しているように捉えることもできます。しかし、間違っているとも言いきれません。
Aさんは、去年のやり方が、誤りだったのか否かを判断して、正しい選択肢を増やしたいと思って問いかけています。
しかし、自分の知りたい範疇にだけ留まっているとも言えます。
一方的な考えだけでは、Aさんが望む答えが返ってくるはずもありません。
AさんBさん…決して噛み合うことはないでしょう…。しかし、お互い正しいといえば正しいのです。お互い間違いではないといえばそうなのです。
反対にお互いおかしいとも、また、一方がおかしいとも考えることができなくはないでしょうか。
この状況て、かなりのストレス状態を生み出しませんか??お互いに。
4 おわりに
自分の主張や立ち位置しか見えない人が多いように思われる昨今です。
声の大きい人、圧の強い人が認められるようにも感じます。
しかし、実は、原因が人にあるばかりではないことに気がつきました。
実は、正しいのかもわからない大量に溢れた『情報』によって、人に起因する問題と思わされているのではないかと思う今日です。
このような問題を引き起こしているのは、ネット上から簡単に入手できる膨大な『情報』によるものではないでしょうか。
しかし、情報そのものが悪なのではありません。
それを『咀嚼』しないヒトが、悪なのかもしれません。
また『咀嚼』させないようにしている「情報の在り方」が悪なのかもしれません。
はたまた、目まぐるしく変化する社会に適応しきれないヒトが悪なのかもしれません。
目にした情報、耳にした情報を、いかに読み解くかによって、その人の思考の方向性、幅が決まっていく時代ではないでしょうか。
他者の考えが、自分と相容れないものであるならば、他者批判、自己陶酔に陥ってしまう…。
その根底は、自分が持つ『情報』を、如何に『料理』するかにあるのではないでしょうか。
「探究」という名のもとに、情報を適切に咀嚼し、また価値判断したうえで、今この時代の社会を闊歩したいものです。
いや、地に足をつけて歩みたいものです。
探究とは何たるか。奥深し。
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