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七夕2024 もしも織姫がアイナ・ジ・エンドで清少納言だったら

FMぱるるん「星座GO=ROUND」7月1日放送分のフォロー記事です。(再放送7月6日)

織姫さんってどんなキャラなの?
七夕は例えば竹取物語みたいに原作があるわけじゃなく、ラブラブチュッチュしすぎて働かなくなった織姫と牽牛が天の川で引き離され、1年に1度しか会えなくなった、っていう基本設定があるだけなんだよね。
それを甘んじて受け入れて粛々と日々を過ごしているのか、隙あらば天の川を泳いで会いに行こうと企んでるのか、どんな妄想もあり、ってわけ。

ジュジュはプラネタリウムの仕事に就いたときから、七夕革命宣言😁
だってさー、真面目に働けば1年に1回ぐらいは愛しあってもいいわよって、愛は労働のお駄賃じゃねー!
Love & Freeを信条とするロックスピリッツの塊にとっては許し難いメンタリティなんだよね。

そして今年、織姫に重ねたいのは…
アイナ・ジ・エンドと清少納言!
アイナの曲で織姫の想いを代弁しているナンバーを選曲、枕草子に綴られた平安女子のロマンティシズムと重ね合わせよう、って趣向。

まずは今年の七夕のお月さまの形からチェック!
旧暦なら必ず7日目の月=上弦の半月がふたりの愛の小舟のように天の川近くに浮かぶんだけど、新暦は毎年その姿が変わるところも面白いところ。
2024年7月7日は月齢1、初夜の月!
ふたりの初めての夜を想い出して、生まれ変わったように愛しあおう〜
♫はっぴーばーすでー / アイナ・ジ・エンド
 だれかといる そんなことはあたりまえじゃない
 いないや であえた!
 きみみたいなすてきなひとはいない

枕草子の最初の書き出しは超有名な一節。
「春は曙。ようよう白くなりゆく山際少しあかりて…」
清少納言は夜明け好きなんだよね。
織姫さんも牽牛と一緒に夜明けを寄り添って迎えたいのよーーー(T_T)
織姫革命宣言の幕開けを告げる、アイナ・ジ・ロック!
♫STEP by STEP / アイナ・ジ・エンド
 朝焼け蹴飛ばす
 報酬全部注ぎ込んで週末夢をみよう
 さびしくてたまらない
 楽しくてたまらない

ふたりで朝を迎えて「おはよう」って言いたい!
夜明けとともに消えていくのは切ないじゃん…
おはようのあとのひととき、こんな音に包まれて過ごしたいの!
あまく穏やかなひとときを描いた、織姫さんの願いが込められたナンバー!
♫おでかけワンピース / アイナ・ジ・エンド
 夜明けが来たのかな
 あなたが髭を剃るジョリジョリ
 わたしは野菜をザクザクと
 ふたりで迎える朝の音

ふたりで何気ない日常を迎えたい
それが七夕のいちばんの「星に願いを」じゃない?
星の日常アイテムとしては、南斗六星を使った「天の川ミルクティーポット」もいいよね〜
ふたりで天の川の下流でゆっくりティータイム、してらんないけどねーー
ふたりで夜明けの朝ご飯、っていう意味ではかんむり座の「かまど星」もいいなぁ
そして、織姫は機織りに、牽牛は牛飼いに出かけて、夜おうちに帰ってきたら、
「おかえり、牽牛!ご飯にする?お風呂にする?それとも…💓」
って妄想スタンダードしたい〜
織姫星ベガのそばに輝いている平行四辺形の星の並びは、こと座の弦が張ってある姿だけど、七夕の始祖・中国の星座では「漸台」っていう池の中の鑑賞台?みたいなイメージなんだって。
ここをふたりの星のお風呂に妄想!
さぁ、織姫星のすぐそばにある、秘密の星の池へスッポンポンでダイブ!
♫NaNa / アイナ・ジ・エンド
 ららららんららラブリー
 ふたりでお風呂に入ろう
 妄想のミサイル

織姫さんにしか分からない牽牛の魅力って?
だって姫君なんだから、いい男選び放題でしょ。なんでそこまで牽牛にこだわるかわかんない。ただの牛飼いなのに。
そこで枕草子第31段「満ち足りるもの」
 *ここから酒井順子訳現代文で引用しまーす
「見物の帰りに、女たちがたくさん乗った車から衣の裾があふれ、男たちが何人も従って、牛の扱いが上手な者が走らせているとき」
そっかー!牽牛は牛車のF1パイロット!花形の職業だったのかーー!?
牛に草食べさせてる日課牧歌ーズじゃないんだね、牽牛(^^)
さらに枕草子の有名な星の一節。
「星はすばる」
星といえば、すばる=プレアデス星団がいちばんよね、って語る、その次を知ってる?
「ひこぼし」「ゆうづつ」「よばひ星」
これが清少納言的星のベスト4なんだね。
よばひ星は流れ星のこと。そして「尾だになからましかば」って続く。
尾を引かなければいいのに、って言う。
想像だけど、旦那を捨てて中宮定子に仕え、尊敬と友情を注げる女性に巡り会えた清少納言は未練たらしいことが好きじゃなかったんじゃないかと。
いつでもさっぱりしてたい(=実は未練たらしくて、そこから抜け出したい気持ちの反映でも?)マインドの現れみたいに感じるなぁ。
織姫さんにしてみたら、天の川を超えて、よばひしに来てよ!牽牛〜って思いだよね!
♫Frail / アイナ・ジ・エンド
 流れ星より早く来てよ
 秘密をはじめましょう

流れ星が、彦星アルタイルから天の川を渡って、織姫星ベガへ向かう、未だに見たことないけど、いつかめぐり逢いたいな〜
枕草子75段「ありがたきもの=めったにないもの」に書かれているのは、「姑に気にいられる嫁」とか(^^)現代にも通じる感覚であふれてるんだけど、その最後は「男女の仲については言いますまい」
つまり、ずっと愛しあい続けるなんて奇跡!って言ってるわけだよね。
その思いが、星はすばる、に続けて、ひこぼしがいい、って言ってる感性にもつながるのかも。
牽牛のように一途に愛を貫きなさいよ!って世の浮気性な男どもに言ってるのかもね〜
だって、ふたりには夏の一夜しかないんだよ。
秋になって、切ない風に漂う、あの花の甘い香りを共に味わうこともできない。
それでも想い続けられるなんて。
♫金木犀 / アイナ・ジ・エンド
 まぐわいのあとの一刻に
 身をよじる朝になる
 金木犀揺れる頃
 あなたには言えない

「星はすばる、ひこぼし」
この並びに清少納言の中宮への想いが秘められてる、ってことは。
すばるは「統まる(すまる)」=集まる、から偏移した言葉。
中宮のサロンにたくさんの女官が集まって、華やかなときを過ごしていた、その象徴にぴったりくる。
そして中宮が天皇から引き離され、寂しい日々を送るようになっても「わたしの貴方への想いは決して変わりません」という清少納言の中宮への愛情を、運命に翻弄されながら織姫を想い続ける牽牛=ひこぼしに重ね合わせた。
すばる、宵の明星、流れ星、という際立って違う輝きを放つ星たちの中に、変哲のない一等星ひこぼし=アルタイルが2番めに謳われている理由かもしれないな。
会えないとき、絶望の淵で死にたい夜、大好きな人の笑顔を思い出せたら…

♫死にたい夜にかぎって / アイナ・ジ・エンド
 夢で逢えたら
 溺れるように探しにいこう
 死にたい夜にかぎって思い出す
 君の笑顔を

May the starlight be with you.


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