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土木学会選奨土木遺産

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土木学会選奨土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的として平成12年度に創設されました。 このマガジンでは「土木遺産」に触れた記事(… もっと読む
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#土木学会

令和5年度土木学会選奨土木遺産

土木学会事務局です。 土木学会では2000(平成12)年度から、顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、選奨土木遺産を認定しています。 本日、2023年9月25日に令和5年度選奨土木遺産21件を公表し、23年間の累計で認定した土木遺産は517件となりました。 選奨土木遺産には、大規模なものから小規模なものまで、また誰もが知っているような有名なものから、日常生活の中に溶け込んでいて気がつきにくいものまで、さまざまなものがあります。そこにある土木施設にどの

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3) 指定コンビニで、炭酸水、おにぎり、菓子パンを購入。 座り込んで、靴下を脱いで、保護剤を塗りなおしながら、炭酸水を飲む。 昨年、リタイアした場所になる。疲労感はもちろんあるが、どうしようもないような状態ではない。ちょっと思い出すと、肉刺ができて、脱水症状のような感じで、吐気も止まらず、海岸側でしばらく横になったが、動悸も収まらず、危険を感じた。 まあ、緩やかに歩けば何とかなったのかもしれないと今では思うが、判断できないくらいの状態

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1) 高島水際線公園出発 左歩道を道なりに歩き、高島中央公園北交差点を直進して、建物を過ぎたら左折でキングモール橋を渡る。 公園を道なりに進み、海岸線を歩き、女神橋を渡る。橋の竣工年月を確認して、第1回大会ころに設置された新しいものと気づく。赤レンガパークまで海岸線道なりだが、途中で「横浜港ハンマーヘッドクレーン」と「横浜港新港埠頭関東大震災復興岸壁群」を撮影。クレーンは、死角で見えないと信じていたので、確認できて驚き。船ではなく岸壁

都心水辺散策①:江戸城外濠・神田川下流。土木遺産、聖橋

はじめに 都心の水辺を探して週末散策しています.今回は,四ツ谷駅から,江戸城外濠沿いを進み神田川に合流する地点から,隅田川合流地点までサイクリングしてきました(東京都千代田区,台東区)。水辺がどんなふうに変わるか見てきました。 四ツ谷駅〜江戸城外濠(四ツ谷駅〜飯田橋駅〜市ヶ谷駅〜神田川へ合流) 駅前には,江戸城の外濠の歴史について,案内板がありました。千代田区と港区,新宿区が共同で史跡江戸城外濠跡の保存・整備活用を推進しているそうです。案内板や外濠に関するWEBページの

万内川砂防堰堤群を訪れました~新潟県妙高市・土木学会選奨土木遺産~

土木学会選奨土木遺産としては、万内川砂防堰堤群・日影沢床固工群として登録されていますが、今回は時間の都合で万内川砂防堰堤群を見るに留まりました。 新潟の歴史は、雪との闘いの歴史です。 この万内川で起きた災害も、死者を1名に留めたことは、集落の結束の強さの証かもしれません。 石碑に書かれていた言葉が、ココロに刺さりました。 県の事業で行われたわけですが、大正の時代。 人力での施工で、集落の方々が人夫として作業にあたったそうです。 石工が割った石やセメント袋を「石背負い」「

土木学会選奨土木遺産を訪れました~東海道線大井川橋りょう・静岡県島田市~

令和5年度に土木学会選奨土木遺産になった、東海道本線大井川橋りょうを訪れました。 完成したのは1915(大正4)年だそうです。 リベットによる剛結合の曲弦プラットトラス桁。 知らないひとには、もはや暗号のような。 わたしは上手く説明する自信はないので、他人のチカラを借りることにします。 剛結合とは、「部材同士を一体化する接合方法」です。 プラットトラスとは、斜材が「逆ハの字」に配置され、上弦材、下弦材、鉛直材で構成されるトラスです。 なんとなくわかっていただけたでし

土木学会選奨土木遺産を訪れました~旧浦村鉄橋・新潟県長岡市~

土木学会選奨土木遺産、旧浦村橋鉄橋の不動沢橋、岩田橋、旧越路橋保存橋を訪れました。 北越鉄道が信濃川に架けた橋りょうが浦村鉄橋です。 さて、北越鉄道とは。 もちろん、六日町から十日町を経て犀潟に至る北越急行とは異なる鉄道です。 北越鉄道は1907年(明治40年)に鉄道国有法により国有化され、現在はJR東日本の信越本線になっています。 渋沢栄一さんの名前が出てきました。 ホント、すごいひとだわ。 さて、浦村鉄橋の名前にある浦村とは。 浦村は1889年4月1日に発足し、

長生橋を訪ねました~新潟県長岡市・土木学会選奨土木遺産~

長生橋一度見てみたいと思っていた長生橋。 新潟県長岡市にあり、信濃川に架けられた橋梁です。 土木学会選奨土木遺産に選奨されています。 【諸元】 橋長:850.8m 幅員:7.0m 形式:下路式ゲルバー鋼ワーレントラス橋 構造などについて、新潟県のホームページでわかりやすく書かれています。 また、「長生橋を愛する会」も組織されていて、多くの方から愛されているんですね。 ライトアップされていたり、長岡花火でもナイアガラがかかる橋だそうです。 短い時間でしたが、長生橋の全景

気になった投稿〜令和5年度土木学会選奨土木遺産〜

土木学会選奨土木遺産が公表されました。 土木学会公式noteでも取り上げられています。 また、訪ねる場所が増えそうです。 どんな場所か、実際に見る構造物の印象はどんな感じかな。 わたしはこれまでに、土木学会選奨遺産を旅の目的のひとつとして訪ねています。 以下に、過去の投稿を並べます。 どれも歴史を感じ、ステキな構造物でした。 インフラツーリズム、歴史ある選奨土木遺産を訪ねる旅。 選奨土木遺産に限らず、身近な土木構造物にも、ステキなものがありますよ。 みなさんも探してみ

大源太川第1号砂防堰堤【土木学会選奨土木遺産】を訪れました~新潟県湯沢町~

新潟県南魚沼郡湯沢町の大源太川にある、大源太川第1号砂防堰堤を訪れました。 竣工:1939年(昭和14年) 高さ:18m 長さ:33m 形式:アーチ式堰堤 平成23年度の選奨土木遺産であり、登録有形文化財(平成15年)でもあります。 近年、長らく補強工事が行われていたようですね。 昭和10年に発生した魚野大水害ののちに建設された堰堤のひとつで、割石を積み上げ、内部に中詰め石として転石を入れ、隙間にコンクリートを詰める構造採用されているそうです。 堰堤の表面部分は、矢羽

広島市内の選奨土木遺産、土木学会各賞受賞作品など

土木学会事務局です。 今年の土木学会全国大会は、9/11~15の日程で開催します。 このうち、9/13~15が広島での現地開催となり、9/13は広島国際会議場での全体行事ほかを、9/14・15には広島大学東広島キャンパス・広島工業大学五日市キャンパスの二カ所で年次学術講演会を分散開催します。 全国大会の開催に合わせ多くの土木技術者の方が広島の地を訪れることと思いますので、前泊・後泊あるいは期間中の合間で訪れられるよう、広島市内にある選奨土木遺産や土木学会の各賞を受賞した橋

【狩野川・沼津】まちなかの階段堤防は、風と人の「にぎわいテラス」(水辺ウォーク)

 今回「BOOKMARK」するのは、静岡県沼津市の「狩野川」です。  狩野川は、伊豆半島の天城山から北上して駿河湾に注ぎ込む全長46kmの河川です。沼津の駅と狩野川の間に沼津城があったので、お堀の役割もしていた河川です。  今回、注目していた場所は、右岸・駅側の階段状に作られている堤防です。「かのがわ風のテラス」と呼ばれている堤防は、河川の占用許可も得て、民間事業者による活用が行われている場所になります。 ※ぜひ、クリックして動画でご覧ください 水辺の概要  今回の

△乙訓さんぽ△⑤:昔の通学路は、実は6連アーチ鉄道橋という土木遺産

私にとっては、実家から最寄り駅までのおなじみの光景をめぐる街歩きですが、実はそこにはとても見どころが満載だった(笑)、という7月に帰省した際の記録を紹介しています。前回は、国道171号線・名神高速、東海道新幹線、条里制の田んぼと、旧・向日町運転所と言うとても大きな車両基地を紹介しました。 (前回の記事はこちら) 今回は、この場所から少し長岡京駅に進んだところにある、実はすごい土木遺産である、七反田架道橋(明治の開業当初から現役のレンガアーチ鉄道橋)を紹介したいと思います。

『国土をいかす知恵』-土木学会創立60周年記念映像作品デジタルリマスター

土木広報センターでは、土木学会創立60周年記念映像作品「国土をいかす知恵」をリマスターし、土木学会tvで公開しました。 令和の暮らしを支えるインフラが半世紀前に築かれている姿が鮮明な映像で蘇ります。 当時から見て未来にあたるいま、改めて約半世紀前の映像を振り返り、未来から見て過去にあたる現代において未来のためになにをすべきか、多くの方と考えていけたらと思います。 ナレーション「国土をいかす知恵」映像のナレーションの書きおこしを、関連する情報とあわせて掲載しました。今の情