日本総研 未来デザイン・ラボ

未来は、「一方的にやってくるもの」なのでしょうか? 私達は、そうではないと考えています。 あまり明るいニュースが無い世の中に、 みんなが自由に未来を考えるヒントを。 https://www.jri.co.jp/service/special/content14/

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マガジン

  • 未来洞察・実践の記録&告知

    私たちが未来の可能性を伝えるために実施している活動について、紹介しています。

  • ミライの小石を拾いに行こう

    日本総研のメンバーが、日々のニュースや研究成果(Weak Signals)をもとに、今よりも少し自由に、少し遠く、少し広く、こんなことが起こるかもしれないという未来の可能性に思いを馳せてみた記録です。

  • 映画、ドラマ、小説に見る未来洞察

    未来洞察の視点から、映画やドラマ、小説をはじめとする作品群への感想・考察を、思い思いに記していきます。

  • 未来洞察と私

    未来洞察実践へのいざない。自由に未来を考えるという態度や方法論を実践し広める存在としての私たちによる、生活者が自律的に自分の未来を考え/組織の中に未来洞察が浸透するための「自分語り」です。

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少しだけ自由になるために、「ミライの小石」に目を向けよう

「“未来”という絵を描いてください」と言われたら、あなたは、何色の絵の具を手に取るでしょうか? もしあなたが、今年、成人式を迎えた新成人ならば、子供が描く太陽のような明るい色合いではなく、やや暗めの、例えば灰色のような絵の具を選ぶ可能性が、ほんの少し、高いかもしれません。 インターネット調査会社マクロミルが、2022年の新成人500人に対して行った調査によると、約62%が、日本の未来に対して「暗いと思う」と回答したそうです。「新型コロナウイルスの長期化」「少子高齢化」「地

    • 【告知】第12回科学技術予測調査シナリオワークショップ参加者募集(初回開催:11/26(火))

      あなたの知見や想いを持ち寄って、ありたい未来を一緒に考えてみませんか? 本記事では、11月より開催される「望ましい2045/55の社会像に向けた道のり(パス)を探る」ワークショップについてご案内します。 ○概要 わたしたち日本総研未来デザイン・ラボは、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)から業務委託を受け、第12回科学技術予測調査シナリオワークショップ(WS)を開催します。 このWSでは、20-30年後に社会の主役となる若者世代の価値観を踏まえた未来への願望―「あ

      • ミライの小石26.ケア/交流ファーストな都市空間づくり

        こんにちは、あわたです。 東京の新築マンションが1億円を超えたそうで、住まいに関する富裕層と庶民との格差は一段と広がった感がありますね。先んじて地価が高騰した香港やロンドンなどの都市では、低所得者層が立ち退かざるを得ないジェントリフィケーションが起こっているとも言われています。 一方で、都市開発そのものは都市機能の集積率を高めるコンパクトシティや、既存交通手段の連携を図るMaaSなど、地域の資本効率を高める取り組みが中心に見えます。 このように、富裕層ファーストかつ資本効

        • 自分の人間関係を見つめたら、AIの未来を当ててしまった映画の話

          こんにちは。あつこです。 「AIの未来を予測していた」と最近話題になった映画とその制作背景についてお話したいと思います。 少し前に米OpenAI社が生成AI「GPT」の最新モデル「GPT-4o」が発表されました。人と音声で自然に対話する様子は衝撃的で、その様子や声がSF映画『her/世界でひとつの彼女』に出てくる対話型人工知能OS「サマンサ」とそっくりだと話題になりました。(※1) その後、映画の中で「サマンサ」の声を演じたハリウッド女優、スカーレット・ヨハンソンさんが「

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          ありたい未来の育て方~未来洞察授業@2024.5.8灘高等学校〜

          こんにちは、藤本です。 本記事では、2024年5月8日に兵庫県の灘高等学校で実施した特別授業「実践!Futures Literacy~「ありたい未来」の育て方~」をふりかえります。 1.授業の背景授業の背景としては、大学受験を控える同校の高校生に、受験後の未来の見据え方を体験してもらう一手段として、未来洞察ワークショップを活用できないか、と検討したことにあります。 受験校や専攻、その先の職業選択は悩ましいもの。 ワークショップを通じて、生徒の方々にとって「自分のもう1つ

          ありたい未来の育て方~未来洞察授業@2024.5.8灘高等学校〜

          「次世代起点のデザイン」へのチャレンジ

          こんにちは、段野です。 上の記事でお伝えしたように、美大との共同研究に参画することになり、「次世代起点のデザイン」というテーマでデザインリサーチを進めております。 このたび、プロジェクトが一段落したので、我々が取り組んだ「次世代起点のデザイン」へのチャレンジについてご紹介したいと思います。 現在のデザインの方法論は、人間中心デザインのアプローチに立脚していることが一般的です。人間中心に考えることは素晴らしいことですが、既存の人間中心デザイン方法論は、主に現在に生きる人々

          「次世代起点のデザイン」へのチャレンジ

          ミライの小石25.周囲を巻き込みながら関係を再生する「リジェネラティブ型転生」

          こんにちは、橘田です。もし人生に「リセットボタン」があったら、あなたは押してみたいと思いますか?私は押したくない派です。「あの時ああしておけば」を挙げればキリがありませんが、それも人生の醍醐味として、味わっていけば良いと思っています。しかし、平成を少年期として過ごしていた当時の私は、テレビゲームで小さい失敗があれば、すぐにリセットボタンを押して、完璧プレイを目指していた記憶があります。 また、SNSが発展した令和時代には「転生」という言葉があります。SNSでのアカウントを作

          ミライの小石25.周囲を巻き込みながら関係を再生する「リジェネラティブ型転生」

          未来洞察×人類学へのチャレンジ②

          こんにちは、あわたです。 前回は人類学的なアプローチが企業のマーケティングやイノベーションにおいてどのように役立ちうるかについて、私の経験をもとに紹介しました。 (前回の記事をご覧になっていない方は、下記リンクから!) 今回は、その人類学と未来洞察とがどのように関われるかについて、 人間や社会、そしてイノベーションを捉える私自身のまなざしがどのように推移していったかを通じて紹介していきます。 4.未来洞察は需要側視点でイノベーションを発想するもの?「未来洞察の現在地」

          未来洞察×人類学へのチャレンジ②

          未来洞察×人類学へのチャレンジ①

          こんにちは、あわたです。 今回は、「フォーサイター宣言」で紹介した「Futures Literacy:フューチャーズリテラシー=自分の頭で未来を洞察・想像し、実現していく態度やスキル」を有するフォーサイターが、同時に養うべき態度やスキルのヒントは「人類学」にありそうだ、というお話です。(人類学にもいろいろありますが、ここでは主に文化人類学を指しています)。 未来洞察と人類学。一見何の関係もなさそうなキーワードが2つ並んだように見えるかもしれませんが、私の中では密接につな

          未来洞察×人類学へのチャレンジ①

          ミライの小石24.臆病さんが孤独にならないための緩やかな意思表示

          毎晩寝る前に、娘から今日あった出来事を聞くのが私の日課になっています。娘は「今日は学童クラブで○○ちゃんがレゴで大きなおうちを作ってたから『いーれーて』って言って一緒に遊んだんだ。」と楽しそうに話す日もあれば、「『あーそーぼ』って誘ったけど、『だーめだよ』って言われた・・・。」と思い出し、落ち込む日もあります。 自分のことを振り返ってみると、大人になるにつれ、『だーめだよ』の精神的ダメージは大きくなり、いろいろと言い訳をつけて『いーれーて』を言わなくなってきたように思いま

          ミライの小石24.臆病さんが孤独にならないための緩やかな意思表示

          ミライの小石23.未来の「消費」と「体験」はどうなるのか?~Z世代を起点に改めて考えてみた~

          こんにちは、段野です。 年末にニュースサイトを斜め読みしていたところ、Z世代の倍速視聴・ネタバレ視聴に関するニュースが目につきました(注1)。 Z世代がタイパ (タイムパフォーマンス)を重視して、倍速視聴やネタバレ視聴を駆使し、自分が気に入った作品の視聴だけに時間を費やすことはよく知られた行動です。 私もコンサルティングの仕事では、市場調査や技術調査に臨む際、市場調査報告書の概要、技術論文のアブストラクトなどだけを読んで、読む価値がなさそうであればさっさと次に移る

          ミライの小石23.未来の「消費」と「体験」はどうなるのか?~Z世代を起点に改めて考えてみた~

          VRワークショップをして何が分かったか

          ■はじめにこんにちは橘田です。このノートでは、2023年10月24日のサイエンスアゴラオンラインでVRワークショップを実施した「スナック☆mirai」について、実体験を基に振り返りを綴っていきたいと思います。 ■未来洞察×VRで何がしたかったか?未来洞察は平たく言えば、未来のことを考える活動です。 私たちは、未来を考える空間を用意し、複数人の参加者で代替的な未来や望ましい未来について話し合っています。 そこになぜVRなのか?正直に言うと私自身もまだ明確化できていません。ただ

          VRワークショップをして何が分かったか

          ミライの小石22.中国の新語から見る未来

          毎年恒例の「新語・流行語大賞」。 年の瀬をしんみり感じたり、聞いたことのない言葉が入選していて時代遅れになったかと嘆いたり、ともあれ話のネタとしてすっかり定番化しています。 実は日本のみならず中国にも同様の試みがあるそうです。 2023年12月20日、複数の団体が共催する「漢語盤点2023」で、「流行語」「ネット用語」「新語」のトップ10が選ばれました(大規模データを解析し、言語情報処理技術を活用したうえで、最終的に専門家が選定するようです)(※1)。 「新語」のランキン

          ミライの小石22.中国の新語から見る未来

          フォーサイター(フォーサイトの実践者)宣言 ~シンポジウムを終えて~

          こんにちは、あわたです。 先日ご案内した「未来を先読む力を組織に実装する~欧州・日本の官民フォーサイト活動から学ぶ~」と題したシンポジウム*1は、会場参加約40名、オンライン参加約100名と、盛況のうちに終了しました。 ※シンポジウムの告知記事 1.フォーサイトシンポジウム開催による気づき本シンポジウムでは、フォーサイトに取り組む欧州と日本の公共セクター(いずれも普段我々との接触機会は限られている)の皆さんとも密に交流することができましたが、約20年前にフォーサイト(未

          フォーサイター(フォーサイトの実践者)宣言 ~シンポジウムを終えて~

          実践!フューチャーズ・リテラシー(futures literacy) ~「みらいのかけらを釣り上げて、へんてこなみらいを考えよう」の巻~

          こんにちは、八幡です。最近、秋がなくなったとよく言われますが、今年は特に「秋不足」を実感する気候でしたね。 食欲の秋、運動の秋、芸術の秋などといったフレーズも、心なしか、あまり耳にしなくなった気がします。皆さんは、短い秋をどのように楽しまれましたか? さて、いきなりの話題転換で恐縮ですが、未来デザイン・ラボでは、「思ってもみなかった未来に目を向けることで、少し自由になれる」との考えのもと、次世代を担う子どもたちに、いろいろな機会で"フューチャーズ・リテラシー(※1)"と銘打

          実践!フューチャーズ・リテラシー(futures literacy) ~「みらいのかけらを釣り上げて、へんてこなみらいを考えよう」の巻~

          【告知】フォーサイト・シンポジウムを開催します!(2023/11/28)

          こんにちは、あわたです。 日本総研 未来デザイン・ラボでは、来る11月28日(火)に「未来を先読む力を組織に実装する~欧州・日本の官民フォーサイト活動から学ぶ~」と題したシンポジウム(※1)を開催します。 今回は、なぜそのようなシンポジウムを開催するに至ったのかについて解説しますね。 『未来洞察の現在地』でも紹介したように、新規事業開発や長期ビジョン策定のためだけでなくVUCA時代に適応すべく、組織的なフューチャーズ・リテラシーを高度化する動きが官民ともに広がっ

          【告知】フォーサイト・シンポジウムを開催します!(2023/11/28)