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テストに出ないけど、社会に出てから絶対に役に立つ異文化交流のスキル

日本にはすでに、300万人近くの外国人が住んでいる

日本にはすでに、300万人近くの外国人が住んでいることをご存知でしょうか?そして、すでに、多くの外国人の親を持つ子供たちが、日本の保育園や学校に通っています。

今後も、日本に住む外国人は増え続けるとの予想も出ています。

このような、外国人が身近にいる社会で子供達は大人になっていきます。しかし、日本の学校では、たとえクラスに外国人の親を持つ子供がいても、わざわざ異文化交流の時間をとっているところは少ないようです。

一方で、日本以外のルーツを持つ子供たちが、疎外感を感じたり、いじめにあうという問題も最近は顕在化しています。

異文化を知ることは、このような差別の抑止にもなるし、自分と違うルーツを持つ人と上手にコミュニケーションができることは、20年後のさらにグローバル化が進んだ未来を生きる子供達には、必要なスキルではないでしょうか?

とはいえ、子供も、大人も、多様性を受け入れろと言われても、突然できるものではありません。上手なコミュニケーションには練習が必要です。また、コミュニケーションをするためには場所が必要です。

学校や地域で、異文化交流の場を積極的に提供できればいいのではと思います。

クラスメートのルーツについて学ぼう

アメリカの学校では「クラスメートのルーツについて学ぼう」という試みが盛んに行われているようです。

日本の学生にとっても、全く知らない国のことを、教科書で説明されても全くピンとこないけれど、身近にいるクラスメートの祖国や、クラスメートとつながりのある国なら、関心が湧きやすいのではと思います。

何より、異文化交流で一番大切なのは、外国についての知識を蓄えることではなくて、自分とはつがうルーツの人がいることを理解し、コミュニケーションをすることです。

なので、「どの国をテーマに異文化交流をしたらいいのだろう?」と迷う方は、その学校や地域に実際にいる外国にルーツのある人に協力をお願いして、スタートしてみるのがいいのではと思います。

カリフォルニアの学童での異文化交流プロジェクト

息子が通うカリフォルニアの学童での異文化交流の実践例をご紹介します。

今年も、息子の通うアメリカの学童(アフタースクール)で、フィリピン系のミス・エル先生が、「Children of the world」というプロジェクトをして、毎月、アメリカ以外の国から来ている子供達に焦点を当てて、子供の目を通してそれぞれの文化を紹介していました。

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(↑こちらはクラスにいるイタリア系の生徒のルーツを紹介した壁)

4歳児〜6歳くらいの子供が集まる教室の壁で、まだ字が読めない子が多いというのに、先生の各文化に対するリサーチがすごくて!!👏本当に感動しました。

今年の2月には、「日本文化」の番が回ってきました。事前に、先生から、写真提供のお願いがあり、息子は、お寿司や七五三、地元のビーチ、一時帰国中おせわになっていた幼稚園の田植えイベントまで紹介しました。

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こどもは周囲に自分のルーツを知ってほしいと思っている

外国にルーツのあるこどもたちは、自分を理解し、自己肯定感を得るためにも、周囲に自分のルーツを理解してほしいと感じているようです。

息子は、学童の先生に「日本のことを教えてほしい」と聞かれ、目が輝きました。「お寿司がおいしいよって教えたい」「日本のおじいちゃんとおばあちゃんを紹介したい」「日本のようちえんにあった、すべり台をしょうかいしたい」どんどんアイデアが出てきました。

ちなみに、ここで紹介した幼稚園は阿久根めぐみこども園です。こどもの多様性を理解し、のびのびと個性を伸ばしてあげる教育でとても人気の高い園です。


オンラインのクラスでもできる異文化交流

今、息子の通っているオンラインの2年生のクラスでも、担任の先生のアイデアで、異文化交流の時間を作っていただきました。

息子は、一人だけ日本からオンラインの公立の小学校のプログラムを受講していますが、時差のせいでリアルタイムのクラスには参加できていません。そのせいで、クラスメイトと顔をあわせることもままならず、なかなか交流できない状況が続いていました。

そこで先生は、息子に自己紹介ビデオを作るよう言って、それをクラスのスライドに組み込み、息子不在のクラスで、息子のことを紹介してくれました。

そのスライドは、この動画を見せるところから始まったようです。

そして、こんなスライドで日本の場所を紹介して

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そのあとに、息子の自己紹介ビデオを流してくださったようです。

すると、すぐに日本に住んでいるクラスメートがいるということを知った子が興味を持ってくれて「日本食を食べたことがないから、家族で日本食レストランに行って、作文を書きたい」と連絡をくれました。なので、息子の現地のオススメのレストランやメニューを教えてあげました。

そういう、ささやかだけど積極的な紹介が、子供達の興味を引き出して、「自分の国だけがすごいのではなくて、世界中に美しくて素晴らしい文化があるんだな!」という発見につながるのではと思います。




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