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ChatGPTを使った顧客観察リサーチが良すぎたのでその方法をまとめてみる


こんにちは!

今日はマーケティング活動の中で必要なリサーチ業務に焦点をあてて、「Chat GPTを使った顧客観察リサーチの方法」を事例を交えながらお話します。



マーケターは一次情報を取りに行ってなんぼ

私は消費財メーカーのマーケティング歴が長いのですが、マーケターは商品企画、プロモーション、値決め、チャネル、リサーチと多く携わって進行することが多いと思います。

マーケティング戦略・戦術に欠かせないのは顧客リサーチです。

昨今はデータで色々と出てくる時代になってきましたが、データだけで顧客は全てわからないのデプスインタビューや顧客観察など定量と定性の組み合わせて戦略策定に必要な一時情報を取りに行く必要があります。

私の師である以前の上司は「困ったら顧客を観察して聞いてみる。顧客の一時情報を取り続けてなんぼ」常に言っていたこともあり実践してきました。

その上司の下で一時情報の量を取り続けてディスカッションしまくったおかげで、億を超える投資をして新商品をリリースするときに顧客の一次情報を取っていたからうまくいった経験をさせてもらいました。


インプットとアウトプットが大変な顧客観察リサーチ

顧客観察の大変さはインプット面。アウトプット面2つに分かれます。

・インプット:観察とメモの両立

顧客の動きや行動は非常に速く行動は一瞬。混雑した店舗では、顧客の動きを正確に追いかけ、観察することはとても難しいです。

ましてやメモをしながらだと、メモを書いているときに顧客の行動を見逃しがちだったり、、、

私は近年スマホのメモアプリで挑戦していますが、観察と入力両立することは難しく、入力をあきらめ記憶に頼ることもしばしば。しかし、顧客観察はインプット量が多いので、後で記憶を思い返そうとしても忘れることが多くありました。


・アウトプット:事実の整理と仮説出し

視察でのメモを整理することはとても重要で大変作業です。顧客行動を事実ベースに項目ごとに分けたり、そこから課題の仮説を出す作業に困った人も多いはず、、、、

観察とメモの両立ができずメモがキーワードのみの時に、その時の状況を思い出しながら整理することは時間もかかります。


顧客観察リサーチの問題を解決するChatGPT

・"メモ"と"まとめ"とChatGPTは相性◎

なぜ店舗視察にChatGPTを使うことになったのか、、、

それは以下のけんすうさんのツイートを見たこと。このツイートを見たときにChatGPTにこんな使い方があるのかと感動しました。

このツイートの後、けんすうさんに教えた尾原さんのオンラインサロンでChatGPT×メモが最強という情報がありました。

つまりは、ChatGPTはインプットとアウトプットを両面で補完する役割があり、これまで苦労していた『店舗視察でのメモ』と『まとめ』に使えそうと思い、その日を機会にトライすることにしました。


ChatGPTをつかった顧客観察リサーチ方法

1.OpenAIに登録&ChatGPTアプリをDL

以下の公式サイトからDL。

  • Open AI

  • Chat GPT App


2.店舗視察結果を整理・要約するプロンプトをChatGPTに入力

以下のプロンプトをそのままコピーして使ってください。場所は仮で入れますので好きなように変更してください。

## あなたの役割
私は、店舗で顧客観察調査する菓子業界に所属するリサーチャー。
あなたは私の入力した顧客観察情報を整理します。 

## 整理をおこなうルール
私は観察した顧客の情報について事実と自身の気づきを入力します。
それを以下4つの順番で整理して下さい。

- 場所:ABCドラッグストア 渋谷店
- 顧客のデモグラフィック 
- 顧客の行動 
- 自身の気づき 

理解できましたか?理解できたら、「理解できました!」と言ってください。

なお、視察の途中で場所を変える場合、以下のように場所を変えることを伝えるだけで、場所を変更してもらえます。

ここからは場所を変えます。 
XYZスーパー新宿店というところで顧客観察をします。 


3.ChatGPTアプリで音声入力する

アプリにプロンプトを入力した後、音声入力ボタン(添付画像黄色枠)を押すと音声入力が始まります


ここがChatGPTアプリを使うポイント!

前述のけんすうさんのツイート分でもあったとおり、OpenAIの中の裏側はWhisperなのか、精度が高く音声入力ができます。

Whisperについてはこちらの記事が初心者でも分かりやすくまとめられています。

Whisperで言うと、顧客のインタビュー調査での動画や音声ファイルの文字お越しにも使えるのでとても便利です。私も最近は文字起こしはWhisperで行ってその後の微々たる修正を手作業で行っています。

リサーチ企業は人をつけて文字起こしを行う傾向が今まだ続いてますが、AIに頼る方がお金も時間もめちゃくちゃ削減できるのでオススメです。非エンジニアの私でもできたので気になる方はこちらの記事を見てみてください。


4.音声入力内容を整理・要約してもらう

3の音声入力が終わると1回1回要約してくれるので何もしなくて良いです。

もし要約する際に付け足したい観点があれば、プロンプトを修正したり、ChatGPTとのやり取りの途中で『要約に○○の観点を追加してください』と入力するとよいです!

実際にやってみる

今回は以下条件で店舗観察を例示します。(対象者は私の妻)

・自身:洗剤と柔軟剤のマーケティング担当者(商品企画・プロモ)
・目的:洗剤と柔軟剤がどのように購買の意思決定がされているかを理解する

・音声入力

これは音声入力だけで、一切修正していないものです。他社のメーカー名やブランドもいい感じに変換してくれます。

スマホの画面では全て表示できなかったのでPC画面で


・要約

シンプルに整理してくれます。お気づきかもしれませんが、音声入力で内容を行ったり来たりしたり、言い直しがあったりしますがそれでもこんな感じで整理してくれます。

要約時に抜けている所があれば、「○○の部分が抜けているので修正してください」と入力すれば解決できます。

スマホの画面では全て表示できなかったのでPC画面で


応用編:まとめをChatGPTに拡張してもらう

マーケターは実際の顧客観察リサーチは事実を整理するだけでなく、そこからマーケティング活動につながる仮説を導くことが重要。

そこでもChatGPTをアウトプットの拡張目的で使えます。アウトプットの拡張の一例として私が良く使うものは、『自分が導けなかった仮説のアイデアをもらう』というものです。

今回の調査から柔軟剤を購入する際の顧客の購買を促進するようなアイデアを導きたい場合、自分で仮説を考えた後にChatGPTに「あなたの要約を起点に、柔軟剤を購入してもらうために必要な要素を3つ理由ともに推測してください。」と入力する。

すると以下のアイデアが出て、自分のアイデアと照らし合わせて自分では考えつかなかった観点などを理解する。

最後に

これまでメーカーやIT業界で働いてきましたが、歴史の長いメーカーほどこのようなAIなどの技術を使わずに人力で時間をかけている様子を目にします。

私はFintechのスタートアップに入って、従来時間や工数をかけていたマーケティング作業が技術で効率化できたり、これまで以上に効果が出ることを学びました。

今はメーカーに戻ってきましたが、工数のかかる昔から変わらない作業方法を誰もが疑わずにやっている場面を多く見ます。

業界関わらず、新しい技術を使いながらマーケティング活動を高めていきたいなと思っています。マーケティングをされている方で、AIを使ってこんなこともできるぜというのがあれば是非意見交換しましょう!



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