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青い春


いよいよ、春が終わる。

まるで一瞬のように青い春が去っていく。


振り返ってみると、ポツポツと足跡が見える。

3年間という日々が。

散りばめられた思い出の欠片が。

忘れないように、消えてしまわないように。

一つ一つ集められて、完成したアルバム。

めくるたび、微笑む。

笑顔が光って、綺麗だなって思う。


いつになく晴れやかな今日、この日。

目には見えなかったけれど、心に咲いた桜。

おめでとう、を心から言えた。

おめでとう、を心を込めて言えた。

自分に対しても、皆に対しても。


楽しいだけでは終わらなかった毎日が、
今では懐かしい。

楽しさもあった。

でも、多分、心を強くしたのは雨の日の記憶。

泣いて、落ち込む日があっても。

乗り越えられたことが誇らしい。

生きててよかった、と感じられたことが嬉しい。

自分へ、特大の花丸をプレゼント。

今日は、そんな特別な日。


だけど、その反面、終わる全てに、寂しさを覚えた。

笑顔、涙、沢山のものを共有した存在である友とも、岐路に立つ時が来てしまった。

もう、後戻りはできない。

同じ時は、もう巡らない。

過ぎ去ってしまったのだ。

胸に迫るような、寂しさ、切なさを。

噛みしめるように、そっと感じた。

それでも、一緒に過ごした日々を締めくくる今日は、笑顔でいたい。

これからが、お互いの夢のスタート地点だから。 

お別れと共に、エールの交換をした。

頑張れ、って。

またね、って。

手を振り合って、進んでいく。


家族のように傍で支えてくれていた人達へ。

声の届くところにいる家族へ。

声の届かないほどに遠くにいる家族へ。


沢山、ありがとうって言葉を花束にして、届けたい。

一人じゃ多分、頑張れなかったから。

意地っ張りで、強がりで、その割にとうふみたいなメンタルでごめん。

一人で馬鹿みたいに抱え込んで、心配ばっかりかけた。

だけど、そんな自分を、理解してくれて、寄り添ってくれて、認めてくれて、叱ってくれて。

ほんと、嬉しかったんだ。

前より、自分を好きになれたよ。

面と向かって話すのは気恥ずかしいから、
いつかの時に話すかもしれないけれど(笑)

ここだけの、秘密の手紙を贈るね。


最後に。

頑張るための、決意表明。

次の春を目指して、高校生の自分を卒業する。

叶えたい夢に向かって、直向きに歩いていこう。


何があっても、どんな壁にぶつかっても。

頑張ってきた自分を軸にして、推進したい。

…友達作りは、ちょこっと、いやだいぶ不安だけど。

自分らしくいられる人と仲良くなっていければいいかな。


言葉にするって難しいけど、
伝えない後悔より、伝えられた嬉しさを増やしていきたい。

当たり前を信じて後悔しないようにしたい。

人とのつながりを、輪を、大切にしたい。


そんな自分になれるように生きる。


ここからが始まりだ。





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