"鋼のアダルトチルドレン"じゃっく

何見てんだよ ラッパー、ビートメイカー&DJ見習い、イベント主催者、物書きもどき、ベテランのアダルトチルドレン

"鋼のアダルトチルドレン"じゃっく

何見てんだよ ラッパー、ビートメイカー&DJ見習い、イベント主催者、物書きもどき、ベテランのアダルトチルドレン

最近の記事

エッセイの書き方〜早く寝ろ〜

1.構成を決める  俺はいつも伝えたいことや、書きたいことが見つかるとざっくりとしたエッセイの起承転結を決める。そこから起承転結をさらに四分割して合計起承転結の二乗の構成を作る。  起の中の起承転結でどのような導入をして話を振ったらそれ以降の流れが自然になるのかを組み立てたら、承の中で場面や話題が転換し、転では起と承を踏まえた上での変化を描写し、結の部分で結論と感情をちゃんと分けて描写して締める   『現役大学生ラッパーが留年するまでの話』シリーズに限らず、これまで書いてき

    • 現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業4/4

       じゃっく君さ、卒業編の3話から結構間が空いたよね?何してたの?  え?好きな女の子に彼氏ができたり、お酒飲み過ぎて倒れてた?毎日空を見上げて世界から「タヒねよ」と言われている気がして怯えていた?同級生が結婚したり子供が産まれるを目の当たりにして「俺なにやってんだろうなぁ」って酒飲んで気絶してた?  あのさ?君なりに色々と大変だったのはわかるけどそんなこと言ってる場合じゃないよね?他にすべきことあるよね?来年アラサーだよね?就職先決まっていないし、日に日に親からの目線が痛

      • 桃太郎

        子「桃太郎読んで」 母「昔々あるところに」 子「もっとじゃっく・はんまっぽく」 母「むかしむかし、厳密には『一緒に死んでくれる?』の一言が最大限の『I Love You』として認められていた時代。中国を頑なに支那と呼ぶタイプのお爺さんと、どこのメーカーかも分からないお菓子をたくさんくれるタイプのお婆さんが住んでいました。お爺さんは先祖から相続したはいいものの駐車場にするすると言って20年以上手付かずの山へ芝刈へ、お婆さんはお爺さんが3日間出し忘れた靴下を携えて川へ洗濯へ行きま

        • おもしれぇ現実 6月編 3話 「外食」

           勝手に相手の立場を理解したつもりになって、自分は誰かの理解者だって本気で思い込んでいる奴って本当にどーしようもないよな。自分のことをセラピストと思い込んでいる裏垢男子と同じくらい、筆舌には尽くし難い気持ち悪さがあるよな。本編とはあまり関係ないです、すいません。  また頭痛ともに目覚める。何度これを繰り返しただろうか。ほんとお酒やめた方がいい。ここ4年くらい水分不足のおしっこしか出てこないもん、酔うたびに「今の情けない自分を記録しておこう」と謎の自撮りが増えてゆく。  ま

          おもしれぇ現実 6月編 2話「😉」

           MCバトルは高度な数字ネタのやり取りが展開されることがままある。日本のラップにおいてはKダブに始まり、今日においてはフリースタイル、楽曲の両方において使われる。俺もよくやる、しかし伝わった試しは無い。  言葉というものを使う俺は、どうしても言葉というものに対して、常に真摯かつ責任の手網を握りしめて臨む使命のようなものがあるように思われてならない。だって好きな人が出来たら、出身はどこで、どんな人生を歩んで、兄弟がいるのかとか、夜中急にコンビニに行ってアイスを買いたくなった時

          おもしれぇ現実 6月編 2話「😉」

          おもしれぇ現実5月編 3話「音楽レビュー・ZENBU」

           初めての音楽レビューを書いてみようと思う。レビューという名の駄弁りである。そこに2ビートが加われば8ビートになる。そこに16ビートが加われば?  鳴動  いきましょう  今回レビューするのは同じ福岡で活動する後輩の楽曲「いのあ/ZENBU」 https://music.apple.com/jp/album/zenbu-single/1747699462  正式名称というか、「いのあ」の後ろにある○に小文字のcが変換できなかったのは許してくれ。  この音源は5月31

          おもしれぇ現実5月編 3話「音楽レビュー・ZENBU」

          おもしれぇ現実5月編 2話「ニンニク入れますか?」

          ニンニク入れますか? 大好きなあなたの景色に自分なんていないとわかった瞬間に、切なくて自分はゴミ箱に入り損ねた空き缶より価値が無いんだって気持ちになるよね あいよ! ニンニク入れますか? 授業中にふと目に入った地味な女の子が髪を縛り直す姿に、初恋とまではいかずとも何か神聖なものを感じてしまい、その日一日はその子を意識せざるをえなくなり、気がつくと「あの子の可愛さを知っているのは俺だけ」と独占欲が芽を伸ばしたあの日で あいよ! ニンニク入れますか? I Love

          おもしれぇ現実5月編 2話「ニンニク入れますか?」

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業3/4

           更新が滞っており申し訳ございませんでした。理由としてはこんな後ろ向きな文章を進んで面白がる自分自身といいねを押す読者が怖くなったのと、日雇いで入った居酒屋の皿洗いのバイトが今日にいたるまで終わらなかったからです。今は気持ちも安定しており、精神的未熟さを理由に他人の足を引っ張ることにちゃんと罪悪感を覚えています。それでは第3話どうぞ。  五年目の大学生活は言うなれば「俺何やっているんだろう」という自問自答の繰り返しである。授業の合間に喫煙所に行っているのか、喫煙の合間に授業

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業3/4

          おもしれぇ現実5月編 1話「来世があるのなら」

          来世があるのなら 「タバコ1本ちょうだい〜」と後輩の男の子にもたれかかり、後輩がタバコを取り出すのにもたついている間に吸いかけのタバコを奪い取り何事もなかったようにお礼の缶コーヒーを渡して颯爽と立ち去る先輩JDに心を奪われてしまった大学生に禁煙を勧める職業に就きたい 来世があるのなら 気になっている女性が31アイスクリームに行った時の写真を『31』の文字を添えて投稿したSNSの写真を見て『彼氏と31ヶ月、、、?』と勘ぐっている男の子に『大丈夫だよ』と抱きしめてあげる職業

          おもしれぇ現実5月編 1話「来世があるのなら」

          おもしれぇ現実 4月編 4話『😅』

          今どきの大学生って、飲み会が終わって好きな人と同じ方面だから勇気をだして一緒に帰ろうよって言った後に、終電までのほんの時間での雑談で好きな人が「好きな人とオススメを共有するプレイリストとか作ってみたいな」って言うもんだから、浮き越しながら「Jorja Smithっていうシンガーが好きで、、、」って婉曲的な告白するんでしょ?そんで少しだけ空く間を和らげるように上着に染み付いた副流煙が一瞬鼻腔をくすぐった後に「私は最近ステラ・ドネリーって人にハマっててね」って紡ぐんでしょ?おじさ

          おもしれぇ現実 4月編 4話『😅』

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業2/4 

           大学で迎えた五回目の春、俺はまだ学部生。SNSを開けば卒業した同級生たちはキラキラした新生活を謳歌していた。いまさら同級生との格差などは些細なことであるが、当時の俺の心を蝕んだのは新入生の存在である。かつての自分がそうであったように、胸に希望を、目には光を、ぎこちないながらも精一杯生きている彼らの存在は、紆余曲折で心が屈折した俺にはあまりに眩しい。  そもそも二回生の後期で不登校になった頃から、SNSで「#春から○○大」という投稿が増える時期は毎日発狂しそうになっていたの

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業2/4 

          おもしれぇ現実 4月編 3話「握力」

           4月5日、桜満開のこの日、俺は大濠公園の桜並木通りを全力で走っていた。彼女との花見デートの待ち合わせに遅刻した俺は腰痛が突っ張るのをこらえながら、とにかく足を少しでも早く前に突き出すことを繰り返しながらどうやって謝ろうか考えていた。  いや、そもそも謝って済む話ではないことくらい頭では分かっている。ただ一つ俺が他人の気持ちを踏み躙ってしまったという事実だけが胸中に深く突き刺さっている、届かない誠意に意味はないと昔自分で書いたがそんな事はどうでもいい、許されたいという気持ち

          おもしれぇ現実 4月編 3話「握力」

          おもしれぇ現実 4月編 2話「二刀流」

           酒だ、一も二もなく酒だ。サイファーから帰路に着いた終電でその言葉が脳内を低回する。缶ビール一本とカップ酒では物足りないよ、なぁ脳みそ(マイメン)?  あいにくの雨、バイトの疲れと、程よい喉の焦げつきが既に体は準備万端であると信号を発してやまない。フリーターの身分でこんなに飲んでいいのだろうか、そもそも5時間後にはバイトに行かなくてはならないのに。しかしながら体はすでに家の最寄りのスーパーの酒コーナー。米焼酎か芋焼酎かで迷うくらいには思考の歯車は止まることを知らない。  

          おもしれぇ現実 4月編 2話「二刀流」

          おもしれぇ現実 4月編 1話「寒い」

          第1志望:もう1回中学生 第2志望:フリーター 第3志望:自宅警備員  中学3年の時に再提出をくらった進路希望調査書の内容がコンビニの喫煙所でふと思い出された。よかったじゃん、第2希望は叶ったぞ、15歳の俺よ。  卒業できると思っておらず、就職活動を一切しなかった結果就職先がないという状態で大学を卒業した俺は、新年度一発目のアルバイトを寝坊するというスタートを切った。大学2留目を覚悟していた矢先に人生の夏休みが呆気なく終わった喪失感と、将来への漠然とした恐怖が肩に重くのし

          おもしれぇ現実 4月編 1話「寒い」

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業1/4

           いい子にも悪い子にもなれない画面の前のみんな。おはよう。  いつも通りの帰り道で冒険したい欲求を抑えて右に曲がったり、お金がないのにブラックの缶コーヒーを買ってみたり、運動がてら一駅分歩いたけれどカップ焼きそばをドカ食いして帳消しにしてしまったり。  過去をつまみにペシミズムをストレートで飲み干すことが常習化しているであろう諸君らはきっと、こんな小さな後ろめたさを毎日引きずっていることと察する、案ずることなかれ、『現役大学生ラッパーが留年するまでの話』シリーズをいったん

          現役大学生ラッパーが留年するまでの話・卒業1/4

          留年の起源

           留年とは進級や卒業がかなわず一定期間以上在学し続ける事を指す。その起源は秦の始皇帝の時代、王朝が永久に続くようあらゆる学問を研究し、対策を講じたたことに見られる。始皇帝はこの時間を止めれば永遠に権力が継続するとして、当時占星術の専門家の中でも特に秀でた留仁(りゅう・にん 前215~前259)という学者を重用した。留仁は占星術によって天体の動きから時間を研究し、どうすれば一つの治世を永続させられるかを試行錯誤したが時間が止まるはずもなく、この研究の事態を始皇帝に申し出たが、そ