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宗教や信仰についての雑記 #103

◯「少欲知足」

つい先日、久しぶりに「少欲知足」という言葉に触れる機会がありました。

この言葉は、物や金銭、地位や名声といったものへの欲を少なくして足るを知ることが、人生の苦悩を減らすことにすつながる大切なことだという意味だと思います。

無論、これは欲を少なくするということで、全くなくすことではないのは言うまでもないでしょう。
この少なくするということは即ち「身の程を知る」ということなのだとも思います。

そしてこの「欲」とは物や金銭、地位や名声といったものについてだけのことでなはいようにも、最近は思うようになってきました。
何かを成し遂げること、何かに貢献すること、そういったことへの欲、という意味も含まれているのではないかとも考えるようになってきました。
それは「自己実現への欲求」に近いものなのかもしれません。

その欲を過大に持ってしまうことが、「自分探し疲れ」という言葉が最近増えてきている原因のひとつである気もします。

オーストリアの精神科医のヴィクトール・フランクルは、人の持つ守備範囲は人それぞれで、無理に守備範囲以上のことをしようとしても、人生を意味で満たすことはできない、といった意味のことを言っていました。

この世界を良くすること、この世界を信頼するに足るもの、愛するに値するものにすることに、ほんの僅かでも関われるならば、そのことに感謝する心。それが大切なのだと思います。

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