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イスラエルとハマスとパレスチナと -ヨーロッパ出身の私の視点-

私は決して歴史や国際情勢に明るくありません。なので、意見もあまりまとまってはいませんし、この投稿にはツッコミどころもたくさんあると思いますが、表題の件については私なりに世間に書き残しておきたいことがあるのでここに記します。


私はヨーロッパのとある国出身である。後ろ暗い歴史を持っており、世界の悪の大幹部のような扱いである。彼らの政党が使用したシンボルは使用が禁止されていたり、学校では当時の政権がいかに酷いことをしたかを小学校から洗脳教育のように学ぶ。当時の政権がやったことの是非について議論することは法律で禁止されている。その答えは一つしかないからである。被害にあった特定宗教の人々は米国や国連でのロビー活動を経て世界で強い発言力を持っている。
これでもうどこの国の話かお分かりだと思う。

2023年10月現在、イスラエルとハマスの対立が著しく激化している。
日本人は宗教観に関して意識が低く、特に中東の宗教意識については非常にイメージしにくいものだと思っている。私でさえも信心に関しては悩むことがよくある。しかし彼らにとってはこれは血を流すほど真剣な戦いで、話し合いでなんとかなるような簡単な事案ではないことは間違いない。
すでに嫌がらせでパレスチナにイスラエル人が住み着いたりなどの問題もあり、対立の歴史は長い。

現在ガザ地区からは退避勧告が出ているが住民は逃げ場がない。ハマスだって逃げようとする人を見つければイスラエル人のように拉致して連れ帰るだろう。その後その人々の身に何が起こるかは正直言葉にはしたくない。
そして民間の人々が退避し、ハマスだけが残った(テイの)ガザ地区もろともイスラエルは攻撃し、領土にするつもりだろうと想像している。

ユダヤ人が私の出身国を追われたのは「差別的理由があったから」と世の中では勘違いされているが、それは大きな間違いだ。根本は宗教的な考え方の相違による対立で、労働を良しとしてきたキリスト教文化圏の中で、金融といった「体を酷使しない労働」は邪悪なものに移った。私の記憶が確かなら、マルティン・ルターは彼らのことを「奴隷にでもした方が役に立つ」と記したくらいである。その宗教的な対立が尾を引いて、第一次世界大戦の敗北がやってきたところに国民が崇拝する「総統」が誕生した。「総統」は彼らの国民性をよく知っていたのか、監視社会であることを利用し、異教徒や障害者を大々的に迫害した。そこで更に「差別的感情」を煽ったのだ。
(私の出身国が現在もいかに監視社会であるかについては別の投稿で記すことにする。)

ナトレイ・カルタと呼ばれるユダヤ教の中で超正統派とされる団体がいる。「神の教えの中に『奪ってはいけない』とある。イスラエルが行ってきたとは人の土地を奪うことそのものであり、イスラエルの建国に反対する/解体を求める」という立場である。
正直、これを聞いた時正論以外でもなんでもないと思った。そもそもユダヤ人のために作られた土地、イスラエルの建国そのものが「パレスチナ人を迫害し、追い出す」というユダヤ教の教えに反しているということだ。
彼らはイスラエルでは「極右」とみなされており、待遇は良くない。イスラエル人からは国内外で差別され、「裏切り者」と罵声を浴びる。噂で聞くには兵役の入隊にあたっては「極右」でないことを確認されたり、もし「極右」であることが発覚した場合は左遷をされることもあるという。

私が危機感を覚えたのはイスラエル人YouTuberがあくまでもイスラエル人である彼の立場から話した情報について「日本では偏向報道されているから気をつけなければならない」「真実を伝えてくれてありがとう」と多くの日本語のコメントがついていたことだ。
そのYouTuberだってイスラエル人であることを理解してあげる必要がある。その方はあくまでもイスラエルのニュースに接していて、パレスチナ側には決して立てないのだから、イスラエルとハマスの狭間で苦しむガザの人々の立場になることはできないし、ガザの人々の思いを語ることは絶対にできない。私はこのYouTuberの方を責めているのでは決してなく、情報の受け取り手を問題視している。
コメント欄を見れば日本に情報戦を仕掛ける時、どのような手法をとれば良いかが手にとってわかる。「メディアは偏向報道している。メディアを信じるな。ここに真実がある」といって情報を与えれば日本国民を分断させ、内部分裂させることは簡単だろう。外国の諜報員はそういったところを必ず見ている。

日本政府が早々に「イスラエル支持」の意を表明したことにも違和感がないわけではない。日本だってハマスを支援するアラブ諸国と付き合いがあるのだから、もう少し思慮深くなった方が良かったのではないかとやや思う。一方で米国など西洋諸国からの(無言の)圧力もあるのだろうとは想像する。ここでイスラエルを支持しなければ世界の主要国から仲間はずれにされ、第二次世界大戦の二の舞だ。そんなのは個人的にはもっぱら御免なので、大目に見たいとは考えている。

「戦争させない国を作る。」そう叫んでいる人たちがこの国にはいる。そのためには何が必要かといえば答えはシンプルで、「戦争する必要のない、強く豊かな国」になることだ。それに合わせて。過去から学んで、襲撃を受けた時の準備を進めておくべきだ。こんな書き方をすると「お前は右翼だ」「ネトウヨだ」と言われるかもしれないがそういう話ではないことを断言しておく。脅威というものは常に外からやってくる。自国発信の危機があるとしたら内部崩壊で、それを作戦として狙っている人々もいるだろう。
少なくともハマスは戦争により利益を得られる側面があるだろう。利益を得られるからこそイスラエルとアラブ諸国との国交正常化にいい顔をしていないのではないか。そんな組織に「戦争はやめましょう」と呼びかけて戦争をやめさせることはできるだろうか。

戦争をしたくないのなら、まず戦争に巻き込まれない準備をすべきだ。一方で第三国の関与により戦争状態にさせられている国が世界中にはたくさんあることを日本の方には覚えておいてほしい。

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