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べらんめえ調は入院中に覚えた

 病院に入院中、本棚の、Steinbec「怒りのぶどう」を読んで、べらんめえ口調を覚えました。それまでは、汚い言葉遣いはしないようにしていました。「やつ」と言ってはいけません、とか、「やる」と言ってはいけません、とか、「やばい」と言ってはいけません、などの、学校の先生による諌めを忠実に守っていました。
 でも、べらんめえ口調を覚えましてから、自分の置かれた現状を訴えるには、べらんめえ口調を使わないと訴えられないことに気づきました。べらんめえ口調を使うと、自分の置かれた現状を、気持ちよく訴えることができるのです。
 汚い言葉遣いを好まない人にとっては、聞き苦しいと思いますので、話したりはしませんが、不愉快な思いをさせられたときなどは、心の中で、べらんめえ口調を使ったり致します。
 病院に入院中は、ありましたことを、ノートに、べらんめえ口調を使ったりしながら、殴り書きしておりました。
 思えば、べらんめえ口調を覚える前は、じっと我慢の積み重ねでした。黙って耐えた。今は、言い返す事を練習しております。

 中学二年生のときに、運動部の部活の顧問に人格全否定をされました。先生の言いつけは、100%守る子だった私に、それは、心的外傷後ストレス障害を発症させるに十分な打撃でした。
 それ以後は、自分のどこかが悪いんだろうとと、自分の欠点を探し続け、自分のしたことを何でも悪く解釈し、自分を直し続ける傾向に拍車が掛かりました。
 地獄の始まりでした。自殺を考えだしました。中学二年生です。

 運動部の顧問には、芸術肌の私の繊細さ、細さが理解出来なかった。ただそれだけだったのに。

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