自転車。

かたい煮物が好きな父

母が父に出した煮物について、父が「かたい」と言いました。 これは、苦情かと思いきや、堅い事が好きな父の、母の煮物への、最高の褒め言葉であると思われました。 父は、危険物取扱者です。 曽祖父は、大工の棟梁でした。 質実剛健を地で行く人。 道を歩いている時、倒れている看板や、自転車があると、黙って起こす人。 でも、私が、同じ事をすると、逆に苦情になるので、私は、父と同じことはできません。 父とは、別の道を歩きます。

実験

母は、よく冷蔵庫のものをカビらせたり腐らせたりする人で、私はそれを、「実験」と呼んでいました。 母がカビらせたものを見るたびに、私が「また実験〜？」と言って取り出すのが、お決まりの冗談。 母は、果物の食べ頃がわからない人です。私もその血を受け継いで、果物を食べ頃に食べるのが、あまり上手くありません。 冷凍庫にパンパンに食べ物を詰め込んで、いつまでも入れっぱなしにする人です。カチンコチンに凍りついた何年ものの食品が、一杯に詰まった冷凍庫が、実家の冷凍庫。