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04,天真爛漫な放浪者

何かに、迷った。
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シリーズもの4曲目です。
昔話に登場する陽気な神様というイメージで書きました。曲の出足は昔話感を出したメロディで徐々に盛り上がるイメージで…。以前書いた『異形のイティネラートル』という曲のメロディを入れています。
このシリーズは縛りを入れて書いており、一曲一曲書き上げるのが難しい。
以下この曲の物語。
「彼女は本を開くと大きな挿絵のあるページを私に見せてきた。それはどこか憂いのある表情をした人物画だった。頭部には黒く艶のある髪が生え、両腕は翼のように羽が生えている。頭部と腕以外には体毛は生えておらず、その姿は私たちと大きく異なっていた。
”この人が私たちを生み出した方。私たちにとっては神様と呼んでも間違はありません。”
"この施設と私たち研究者はこの方の悩みを解決するために生み出されました。"
"神様は大きな悩みを抱えていました。"
"その悩みとは人との別れです。"
"…外を知らず、人との関わりが今まで無かった貴方には理解の難しいかもしれませんね。"
”神様は大切な方との別れを経験してとても落ち込んだそうです。”
"その人にもう一度会いたい、離れたくないという感情を学んだそうです。"
"神様は私たちより多くの時間を過ごしているはずなのに、とっても純粋な方なんですよ。"
"その純粋さの所為で、今はお心を閉ざしてしまっておりますが。"
"私たちは神様の為にこの世の理を解き明かして、神様が大切な人と再会できるようにする為に研究をしています。"
"神様は世界を放浪しながら、時々この研究所へ帰ってくるのです。"
"…あなたは私たちの研究成果の一つ。私たちの可愛い息子。"
"早くあなたを、あのお方の元へお連れしたい。"」

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