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着物姿どう見られたい??《男物AS▷▷女物ASへ仕立て替え》女物考察編

こんにちはものぐさ和裁師です^^

前回に引き続き、男物から女物へ仕立て替えたので、今回は“ 女物考察編 ”として仕立ての違いによって、女性らしさを表現できるか書いていきます。

前回note↑↑にて男物AS▷▷女物 ASに仕立て替えました。

◯女性らしい着姿を目指す

やたらに『女性らしく』と言うと語弊があり、ジェンダーバイアスに引っかかるのですが、理想を押し付けるのではなくお客様の思いをお聞きして、どんな仕立てを想像し、どう魅せたいかの価値観を受け取って仕立てを行うことは、とても重要だと考えています。

この度は私のなりたい着姿を目指すための『女性らしさ』なわけです^^

TPOに合わせて軽装かフォーマルを選ぶように、女らしく見えたり、活発に見え等する着物があっても良いと思うのです◎

その見え方は『着物の仕立て』以前に、素材や色柄よって大きく左右されます。


◯裏地の選択

ASなので表地は同素材を重ねるわけですが、裏地の選択次第で調和具合も変わってくるでしょう。この度のASに選んだものは以下です。

▶︎羽織の肩裏

羽織の肩裏には、ものぐさが染めたあいの紫染めを使用しました。

↑↑藍の紫染め経験談はこちらから^^

この紫染めを施した裏地を使って仕立てた羽織
がこちらになります↓

羽織の裏地の様子

焦茶こげちゃ色の表地なのですが、どことなく紫を感じるので、この裏地がしっくりくるのではないでしょうか( ´∀`)

▶︎着物の八掛

着物の八掛には藤色を選択しました

着物の裏地の様子

古八掛を使用しましたので、イレギュラーで裏衽うらおくみに接ぎ目が出来ましたが、着用時には見えません◎
羽織と着物とで色味に調和を持たせてみたということです。

実際に着てみました

袖口にうっすらと見える筋が藤色の八掛です
羽織は着用時には袖の振りにしか見えないので、写真が撮れたらまたアップします!

裏地選択の結果、個人的には男物だった頃の様子から比べると、女性らしさは増したと思います。

ここはnoteなので、何かと比較した結果や感情を取り上げることとなりますが、人からどう見られているかというよりも、自由のある時代ですし、自分自身で選択してきたことに前向きでいたいですね(*^_^*)

仕立て上がった着物

◯寸法の選択

続いて、当てる寸法の選択ですが、女らしく着こなそうとすると考えなければならないのは、羽織と着物とのバランスの取れた丈感です。

羽織丈が短すぎても品が損なわれるし、長すぎてもアンバランスになります。そのうえ今回はAS(アンサンブル)ですから遠くから見れば上から下まで同じ色の塊となって見えます。

▶︎袖丈の変化

まずは仕立て上がりの様子からご覧にいただきましょう↓

袖丈と身丈のバランス。
今回は袖丈が1尺6寸と長いので、羽織丈は長すぎず、短すぎずの位置で決めました。

袖丈1尺3寸の場合
原寸袖丈1尺6寸を白い斜線で削りました


例えば世間では並寸法と言われている1尺3寸の袖丈ですと、↑写真の用なバランスになります。
トルソーさんなのでリアルな感想ではありませんが、袖丈の長い方と比べるとやや活発な印象になります。

一昔前前なら、未婚女性は袖を振って色気を増していきましょうと言えますが、今は未婚でも既婚でも良いじゃないかと、敢えて袖丈長めを選択するものぐさであります(^^;)

袖丈が短ければ短いほど、ヒラヒラ感が少なくなりますので、遠目で見た時の輪郭に動きが減ることとなります。どんな寸法もお客様の意見を可能な限り取り入れて、寸法設定に想像を働かせ仕立てに取り入れられましたら、より魅力的な着物生活を楽しんでもらえると思っています。

▶︎その他の寸法について

ここはものぐさの仕立てならではのこだわりが詰まっていますので、ほにゃらら♡にさせてくださいませ🍀

わずかな寸法の違いによって見え方が変わるということをお伝えできたらと思います。


◯まとめ

仕立ての変化によって女性らしさを表現できるか?についてまとめました。

ザックリとですが、八掛はっかけ(着物)と肩裏かたうら(羽織)の違い。それから寸法選択次第で女性らしさは表現されると結論付けました。

ここまで全て私のエゴで女性らしさを求めて仕立てた結果ですが、本当にそうなれたかどうかは客観視が必要です。

今までに何度かこの着物でお出掛けをしていますが、声を掛けてくださる方はお洒落さんやね。と言ってくださいます(有難う(TT)涙!)
具体的にどの辺りが、寸法が、仕立てが、とアレコレ気になりますが、焦らずに客観的指摘を大募集していこうと思います。

もし、ものぐさのアンサンブル姿を偶然にも見かけられましたら是非声を掛けてくださればと思います( ´ ▽ ` )

個人的にはどんなに酸っぱい意見も甘んじて受け入れる所存です。と言いますか、着物に対して他人様の抱く感情に触れてみたいというのが本音ですので、着物警察云々は寄ってきて欲しいくらいです。(※ものぐさに限り◎くれぐれも人違いのないよう確認の上、ご指摘を宜しくお願いします)

アンティーク着物へ施す加工の選択は種々ありますが、着物から着物への単純な加工でも、合わせる素材や寸法によって印象が大きく変わってきますので、今回のnoteを通して、仕立て替えも悪くないと感じてくださいましたら嬉しいです^^♩

ここまでお読みくださいまして誠に有難う御座いました。いいね♡をポチッとされて応援の程宜しくお願いします。

以上、ものぐさ和裁師でした🪡

ものぐさ和裁師はお客様のご要望に寄り添って仕立てを行います。
仕立て依頼等各種相談はこちら↑↑をお読みになった上でお問い合わせくださいませ^^







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