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バーテンダーししょーの会話術〜苦手な人との話し方。

BARをやっている以上、いろんな人が来るのは当たり前だ。そんな中、野暮な話をする人や、自分の苦手なタイプがきたりすることがある。

ちなみに私の場合、野暮だなぁと思うのは、肩書きや収入の自慢、付き合った女性の数の自慢、宗教の勧誘じみた客、酒のウンチクばかり語る客、エロ話で強引に気を引き、笑いを取ろうとする客、等々・・・

それを前提に、一番辛いのは・・・

人の話を聞かない
"しゃべっちょ"

(※よく言えばおしゃべり好きとでもいうのだろうか)
こういう人はこちらに質問してきても、それに答えている間に、すぐ違う話を持ちかけてきたりして、話が終わらないし、こちらの話も聞いていない。話しているようで、会話にはなっていないのだ。

会話とはキャッチボールなのだ。相手が投げかけてきたことを最後まで受け取り、こちらの答えを返し、また相手からの話を受け取る。そういった順序が守れないと会話と言うのは成立しないものだ。会話にはお互いルールや理解というものが必要なのだ。

こういうのを一言で言えば、

"間"

とでも言うのだろうか。


おしゃべりな人はその辺ができない人が多い。だからいつの間にか自分の趣味か自慢話を延々と語っていることが多い。また、自分が話せていない時は、寂しくなり人の会話に無理に突っ込み壊してしまうこともある。

以前、こんなことがあった。おしゃべりな人とその友達2人で来店していた。おしゃべりくんの話が一旦終わり、そのお友達のA君の話が始まった。おしゃべりくんの話と違い、A君の話は非常に興味深いものだった。それをもっと聞きたいと思っていた矢先、喋りたくなってしまったおしゃべりくんが、全く関係ない話で強引に話しの腰を折って、自分の話を喋りだした。

おしゃべり君は割と店に長く来ている子なので、私は慣れていたため、

『まぁまぁ、面白い話だし今は彼の話を最後まで聞こうよ。それから君の話をすればいいじゃないか。話が終わらないうちに、次の話をかぶせても永遠に話が終わらないままだよ。』

それが癇に触ったのか、彼はキレるかのように拗ね始めた。

『どうせ僕は話ができませんよ』

『いや、そうじゃなくて、Aくんの話の区切りがついたら話せばいいだけだよ。じゃないと会話にならず、ずっと同じ繰り返しをするだけだよ。』

翌日、彼のSNSには、大量にこの件の愚痴が書かれていた。名前こそ伏せられてはいたが、まぁわかりやすかった。

『僕の何が悪いんですか?』

とか

『そんなこと言うマスターなんてだめだ』

とか

まぁ、どちらが悪いと言う問題でもないが、ネットに書かれると言うのはそれなりに凹むものだ。


長い前提ではあったが、そろそろ本題に入ろう。

そういった苦手なお客様との会話になかなか付き合えない時、うまく逃げるポイントをいくつか教えておこう。



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