年末年始の過ごし方のせいですね。
「メジャーって、どこ?」
夜、子どもたちを寝かしつけたあと、夫がふいにたずねてきた。
いや、知らんがな。
「なにか測るの?」と言いつつ立ち上がる。
わたしはすぐ、文具の入った棚をあけ、2mのメジャーを差し出した。
「あ、ちがうちがう。おなか測るやつ。」
おなか、はかるやつ!
なるほど、腹回りを測りたいのか。
じゃあ、裁縫セットに入っていた小さなメジャーを、と思って探すも、あれ?見つからない。
いつ使ったかな。
たしかもう、何年も前に腹回りを測ったときから見ていない。
使ったものをもとの場所に戻さないのは、私たち夫婦の、いや主に私の悪いクセだ。
「ないねえ」
「いいや、じゃあなにか紐で測るよ」
生憎、毛糸やリボンも手元にないので、しかたなく「PPロープ」で測ることにする。
ついでにわたしも測るわ。
そういって、お互いにウエストとヒップに「PPロープ」を巻いて、ペンでしるしをつけた。
するとなんと。
夫とわたしのウエストもヒップも、ほぼおなじではないか!!
ああああ。
やはり太っていたか。
わたしは、年末年始の暴飲暴食を振り返る。
クリスマスから、連休明けまで、ずっと我が家では、アデノウィルス祭りが開催されていた。
どこにも行けず、家でずっとお菓子ばかり食べていた。
ストレスで、雑にご飯を何度も食べた。スイーツも食べた。
運動もせず、寝不足。
だんだん、おなかのまわりに「浮き輪」ができてきているのを感じ、「あ、こりゃ止めないとまずいぞ」と思ったときには、すでに遅し。
気づけば、いつも履いているパンツのウエストが苦しくなった。
かくして、わたしの腹回りは、過去最高サイズを記録したのだった。
そもそも、わたしも夫もやせ型。
太りにくい体質の人間だ。
「顔に出る」とか、「見るからに太る」ということが人生でまったくなかったので、いつも周囲から「細い」と言われて生きてきた。
たぶん、太りやすい人から見れば、うらやましいだろう。
でも、さすがにここ数年。
夫もわたしも、そうも言ってられなくなった。
どう考えても、細身の上半身や手足に比べて、お腹が出ている。
さらに私は、お尻が垂れてきているのも身をもって感じる。尻重いもん。
「苦しい」のは感じているのに、どうも「食べる」という簡単手ごろなストレス発散に飛びついてしまって、暴飲暴食も止まらない。
「不健康」
わたしの年末年始の過ごし方は、誰がどう見ても、このひとことに尽きるだろう。
分かっていたことだけど、こうして数値にあらわしてはじめて、ちょっと反省した。
ちょっとだけど。
夫もそれを察したようで、何か指摘でもしたら、ぶん殴られると分かったんだろう。
「俺ら、仲良しやね~」と、お茶を濁して逃げて行った。
夫に責められても、慰められても、どうせわたしの腹回りの肉は変わらないんだけどね。
わたしは、忘れないうちに、リビングのカレンダーにウエストとヒップの数値をペンで書きこんだ。
夫とこれで、共有できる。
この数値が、これからみるみる減っていくところを、しかと焼き付けてやろうやないか。
だれか来たら丸見えだけど。
まあそれも、いい戒めだ。
ウエストって、何したらやせるんだろう。
運動もストレッチも、何もかもスーパー素人のわたしは、ダイエットも未経験。
よく効いてかつ簡単なウエスト痩せの運動、誰かおすすめないですか。教えてください。
とりあえずしばらくは、YouTubeで素敵なお姉さんが励ましてくれる動画を繰り返すことにする。
年末年始の反省を踏まえて、今年は、腹回りの浮き輪をなくせるよう体を動かす。
そして、暴飲暴食にかわるストレス発散を見つけたいと切におもう。
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