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第二海堡をゆく(千葉)

横須賀……とおもっていたら、つぎの行先は千葉だっつーじゃないですか。なので千葉県のなかの40,000㎡を堪能しよう、ということにして、一行は猿島をあとにし、明治時代から残る人工島、この旅の最終目的地である第二海堡へと向かいます。

後方へと消えていく猿島に別れを告げ、ここから30分の船旅です


海域はけっこう混雑しており、途中でいくつもの巨船に出会う。曳波の影響か、かなり揺れます。こっちは小型のクルーズ船だからね


しばらくすると見えてきました。護岸の様子がまさに東の軍艦島といわれるだけのことはある。もっとも、軍艦島とは用途が違うのでこちらは集合住宅の廃墟とかはありません


それでも海の上での存在感は相当なもので、皆さんこぞって前のめり。グラグラと足場の悪いなかキャメラ隊のシャッター音が響きます


音量注意!

まさに洋上の要塞と呼ぶにふさわしい威圧感。


この海堡は千葉から運んできた大量の岩石を水深10mの海中に沈めて基礎としているとのこと。なので近づきすぎると座礁の恐れがあり非常に危険


当時の堤防跡なんかも水面に顔を出していたりします


海岸線に残る消えかけの文字


音量注意!

海が荒れるなか無事上陸。3回に1回は荒天により中止になるらしい


波止場ですぐに目に付く最初の構造物。焼却炉かと思ったが燃料倉庫だった


そこそこアップダウンがあるものの、猿島ほどではない。植物は、外から持ち込んだサボテンなど2種類を除き、すべて自生しているものだそうです


島いちばんの高台に砲台跡がある


あたりはソーラーパネルが張り巡らされており、この島の電力はすべてこれで賄われているとか


音量注意!

荒涼とした世界が広がっていて非常に心細い。もともと戦闘を想定した場所だから、そりゃ多少はね。


ガイドさんがいろいろ説明してくれるんだけど、見てのとおり草が生い茂り、虫も結構飛んでいる。苦手な人は厳しいな。まだ今の季節だからいいけど、バッタとか夏になるとすごいらしい


砲台跡。絵になるねぇ


海の向こうには第一海堡もみえる


高台から降りてきて外周を回ってみます



音量注意!

台座には FORT NO.2 の文字がみえる。つまり第二海堡ってことです。ってことは、これは進駐軍に接収された後に書かれたのかな。


手前に解説板が見える。QRコードがついていて、AR(拡張現実)でスマホ越しに当時の砲台とかのCGがこの光景上に映し出される……はずなんだけど、いかんせん電波が弱く機能せず(怒


鉄筋が入っているのは昭和の構造物、コンクリートONLYの塊は明治のもの。時代を超えて存続してきたのがわかる


レンガにはいっている桜マークで製造所がわかります。たしか東京駅の外壁工事の時にも話題になった記憶がある。レンガに限らず、こういうのは現代でもあるよね


半年くらい前に掘り返された地下の遺構。浸水していますが右側は弾薬庫だそうです


明り取りの窓が見えます。内部構造は複雑そうで迷路のようになっています


音量注意!

ゲームだったらこの梁の上をわたって次のエリアへいくところです。ダクソ無印のグウィン手前のところ。


有名な看板。でもこの看板を目にしているってことはすでに立入しているわけで。ここは島の中でもかなり中央部。禁止するならもっと入口に近いところに立てて置かないとダメなんじゃないの?


さきほどから目について仕方なかった白亜の灯台。外壁の白い壁は意外にもPVC(プラスチック)製です


これも砲台跡かな。砲身を乗せていたんじゃないかと思います


整備された観光地じゃないので、とにかく足を踏み外しかねない箇所がそこかしこにある


この壁は掩蔽壕(えんぺいごう)というらしい。高温で焼き付けることで潮風に強いレンガになっているとのこと。この下には居住空間が眠っているんだけど、釣り人がきて無断使用していたことがきっかけで(崩落などの危険があるため)埋め立てたそうです


このフックにも特別な金属が使われている


ということで、そろそろ帰る時間。波も高くなってきたので、横須賀へ戻ります


帰りしな、またもや巨大なコンテナ船に遭遇。巨大なものに不安感をいだきつつ。なかなかない経験ができましたよ。こんどは端島にいってみたいです。