マガジンのカバー画像

思考のきろく

149
雑談、妄言、コラムニストのまね。
運営しているクリエイター

#闇深な自販機

【Zatsu】闇深な自販機~偽典

先日の連休、ひさしぶりに地元へ立ち寄りました。ストーリー本編は完結済みにつき、これ以上なにをする気もないんですが、ノールックで立ち去るのもどうかと思い、それとなく様子をうかがってきました。 2023.08.12 結論から申し上げますと、ラインナップは大きく変わっていました。変わっていましたけど、やっていることは全く変わっていない😆 ある意味、安心できた視察でした。

【Zatsu】闇深な自販機(完)

こどものころ、ぼくには夢があった。 幼馴染の女の子と一緒に、手作りの小さな船で海へ出る。 新大陸を探すんだ。 何日も続く日照りの下でも、荒れ狂う嵐のなかでも、帆を降ろすことなんて考えられないね。 人差し指の向く先は、つねに水平線の向こう側。 その気になれば、あの入道雲にだって手が届く。そう信じていた――。 2023.03.17(Before) ところが―― 2023.03.18 2023.03.20 2023.03.22 2023.03.24 2023.03.2

【Zatsu】闇深な自販機12

敵の本体を見切ったjoshはありったけのコインを打ち込み、みごとおまかせ王子を打ち破った。 人々に笑顔が戻り、だれもが明日に希望を見いだせる世界がやってくる。そう願っていたのだが……。 2023.03.09(Before) 2023.03.10 ―――ところが――― 2023.03.11 2023.03.12 2023.03.15 2023.03.17 走馬灯のように去来する思い出のシーン。 雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も。 あの日、あのとき、あの場所

【Zatsu】闇深な自販機11

おまかせ兄王子とその手下は残像拳の使い手だった。こちらの攻撃は空を切り、体力だけがじりじりと奪われてゆく。完全に手玉に取られ、焦りが焦りを呼ぶ。 進退窮まったおれたちは、しかし一瞬のスキをついてその場を離れ、何とか逃げおおせた。 2023.03.05(Before) 自販機は追ってくる様子もない(そりゃそうだ)。 しかしこのままでは……どうすればいいんだ? そのとき、あっちゃんの声が聞こえた。 「あなたはいまだ、幻影を追いかけているのかもしれない」 「いまだに幻影を追い

【Zatsu】闇深な自販機10

春の陽気を思わせる青空の下、あたりは言いようのない緊張感に包まれていた。待ちくたびれたよ、「おまかせ」クン。お茶のフェイクをかませるとか、嫌いじゃないぜ、そういうところ。 2023.03.4(before) 「ヴゥーン……」自販機がうなる。 「フッ」鼻をひとつ鳴らすと、次の瞬間、おれは地面を蹴っていた。 「初手、参るッ!」 2023.03.05 しかし、おれはひとつの仮説を立てていた。 「おまかせ」とはどういう意味か。 ふつうは見本の下にあるボタンを押すと、おなじ商

【Zatsu】闇深な自販機(号外!)

号外で~す、号外で~す! 前回のバトルからまだ1週間もたっていない。目を閉じれば今でもありありと、あの日のことが思い出される。 おれたちは長きにわたる闘争の末、ラスボスを打ち破った。 2023.02.26(before) 満身創痍。 失ったものだって少なくないさ。 しかし、それ以上に得たものがある。 そう、力を合わせれば、乗り越えられない壁などない。 おれたちは手を取り合って時代の荒波を乗り越えていくんだ。 ただ今は……しばし勝利の余韻に浸ろう。 そう思っていた。

【Zatsu】闇深な自販機9

おれは気づいていた。残された時間、決して多くはないと。 前回、ありのままのカノジョを受け止めようという試みは、その想いだけが空回り。伸ばした手は空をつかむばかりで、やっと手にしたものは己の無力感だけだった。 けどな、このままじゃ終われない。終わるわけにはいかないんだ。 2023.02.05(Before) 2023.02.11 2023.02.14 2023.02.18 しかし……ここで事態は風雲急を告げる。 2023.02.22 しかし、ここでおれはふと立ち止

【Zatsu】闇深な自販機8

あれは3週間まえのこと。おれはドキドキしながら、カノジョの前に立っていた。手には小さな紙きれ。そこにはラブなレターがしたためられている。古風にいうなら恋文と呼んで差し支えなかろう。 渡さなくちゃ、ここまできて何ビビってんだ、黙ってたらなにも伝わらないよ! 心の声にあと押しされ、つんのめるように一歩前へ出る。 思わずカノジョと目が合った。きょとんとした表情。あ、あの……。 そして、事態は思わぬ展開へ―― 2023.01.14(Before) 2023.01.15 2023

【Zatsu】闇深な自販機7

正月明けの最初の一大イベント「成人式」もおわりましたね。今年は意外とアッサリだったんじゃない? 報道各社の皆さんは例年どおり北九州や沖縄にカメラマンを送り込み、派手な絵面の2、3枚でも撮ってきて悪ノリする気満々だったけれど、世の中のほうがもっと動きが速いというか、飽きちゃったのかな、髪を七色に染めた新成人とかいたけれど、あまり興味関心を持たなくなったね。もっとも、そんな彼でも「あしたからマジメになります」なんて宣言するわけです(説得力あるかどうかはともかく)。一歩ずつでも前に

【Zatsu】闇深な自販機6

夏が過ぎ 風あざみ~♫ いつのまにか夏も過ぎ去り、朝晩はぐっと冷え込んできましたね。 前回が7月中旬だったので、もうずいぶん経ってしまいました。そのあいだ何もせずに過ごしていたわけではありません。むしろ、足しげく通っていました。2、3日おきにスーパーへ行く際、あえて遠回りしながら。 日照りの日も、雨の日も。 「ヤダァ、あの男、またきてるわよ」 そんな近所の主婦たちのヒソヒソ話もどこへやら(幻聴かな?)、お百度参りよろしく通い詰めていたんだ。 というのも、ラインナップぜんぜん変

【Zatsu】闇深な自販機5

疾きこと風の如く 徐かなること林の如く 侵し掠めること火の如く 動かざること山の如し 風林火山っていうのは、その時の状況を見極めて、適切な行動を起こすべしという心構えのことだそうですよ。 そういう意味では、この自販機もちゃんと時代を読んでいるんだね。 (*´ω`*) 思えばおれは、自分の都合だけであれを仕入れろ、これはダメだと勝手なことばかり。でも、もっと視野を広げないと。やや反省。 この夏、みんなが飲みたがっているジュースって何だろうと思いをはせて、それを並べる、それ

【Zatsu】闇深な自販機4

飲み干して 第二の人生 リサイクル スチール缶 危ない! きょうは アルミの日 おっと、失礼。ちょっと気を緩めると、すぐこれだ。 最近の大ブーム「空き缶川柳」がすらすらと口を突いて出てしまいました。 自販機ウォッチャーとして続けてきたおれの推し活も、そろそろ中盤に差し掛かったんじゃないかと思うんですよね。後継者難ではありますが。なんせ早くだれかにバトンタッチしたくて仕方ない。いつまでやってんだ! さて、最近の酷暑を受けてか、世の中は空前の自販機ブーム。結構売れているん

【Zatsu】闇深な自販機3

こどもの成長というのは、はやいもの。 ちょっと見ないうちに、どんどん背が伸びて、久しぶりの再会でびっくりなんて経験、だれにでもあるんじゃないでしょうか。 でも、世の中、あらゆることがそうですよね? ですよね? 自販機業界も、まったく同じですよね? というわけで、前回からまだ2日しかたっていませんが、今日もまた買い物ついでにわざわざ遠回りして、逢いにいったんです。愛娘を嫁に送り出すような面持ちで。 そうしたら…… 2022.06.01(Before) 2022.06.0

【Zatsu】闇深な自販機2

このあいだの自販機ですが、よく見たら「おまかせ」って売切れでしたね。やる気があるんだか、ないんだか。 でも、ヨシ、ここまできたら乗りかかった舟だ。 やってやろうじゃねぇか、こいよ、かかってこいよ! ということで、数日のあいだ頭を冷やしたのち、在庫補充されたころ合いを見はからって再訪しました。 2022.05.25(Before) 2022.06.01 ない! おれの「おまかせ」がない! そして、左上にいたコーラもひっそりと退席。 しかしね、まだだ、まだ終わらんよ。