#2 アル厨
渋谷駅のホームから閉扉間際の東横線に飛び乗った。
帰宅ラッシュを少し過ぎた、そう込み合ってもいない列車の戸袋の脇に立って買い足したスーパードライ500mlのプルタブを思い切り引く。
「プシュッ!」と音を立てたコチラに誰かが舌打ちをした気がしたが、あるき煙草が禁じられた場所でも堂々と喫煙しているヒトがそこら中溢れている、誰にも迷惑かけていないではないかと我に返る。
それにしてもキミは何て優しいんだ。こんな僕すらも優しく受け入れてくれている気がしてしまう。
孤独のグルメさながらに眉間に皺を寄せながら何処でもない何処かを見据えるように車窓の外を眺めていた。
今日も無事に終わった。
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