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実存は本質に先行する

今日はジムで、アコレの大福とカステラが話題になった。
「意外と美味しい」
「なんといってもコスパがいい」
しかし、問題もある。体重である。アコレでよくお菓子を買うという人は、みな、ダイエットに苦しんでいる。
それを見た人が、「甘いものばかり食べているから太るんですよ」と言った。たしかにそう見えるだろう。が、これは違う。

子供の頃、私は甘いものが苦手だった。友達の家で、専業主婦のお母さんが手作りのケーキやドーナツを出してくれても嬉しくなかった。お母さんたちは、可愛げのないガキだと思ったことだろう。
中年になっても甘いもの嫌いは変わらなかった。にもかかわらず、私が太ったのはラーメンが好きだったからだ。甘いものを食べなくても、人は太るのである。

今、私は甘いものを食べている。アコレの大福、カステラも食べるし、喫茶店ではケーキセットを頼むし、一人でミスタードーナツに入ることもある。
なぜ、甘いものを食べるようになったかというと、体が求めるからである。

甘いものを食べている太った人を見ると、多くの人がこう考える。
「あんなものを食べているから太るんだ」と。
つまり、甘いもの=原因、太った体=結果と考える。しかし、実はそうではない。太っているから甘いものが食べたくなるのであって、原因と結果が逆なのである。甘いものが好きだから太るのではない。太った体が甘いものを求めるのである。
ジャン・ポール・サルトルは「実存は本質に先行する」と言ったが、まさにそれだ。
食べ物が体重を決めるのではなく、体重が食べ物を決めているのだ。

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