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目に見えない力でチームを強くする方法

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

今年2月に、一般社団法人 日本部活動指導研究協会主催のシンポジウム「怒らない部活指導を考える」に参加してきました。

日本部活動指導研究協会というのは、名前そのままの組織で、よく研究をされているなぁと感じました。部活動を守る的なところがある組織って、古い時代を忘れられない空気を感じる時があるのですが、この協会には微塵もありませんでした。

部活動を上手くやっていくための仕組みづくりの話もされていて、現状把握と課題をしっかり受け止めて、施作を考えているのだなと思いました。

このサロンでも部活動については語り合ってきましたが、さらに、僕の考えの中に新しい知識が芽生えてきた実感があります。

今回の催しは、「監督が怒ってはいけない大会」を主催して8年になる元女子バレー日本代表の益子直美さんの取り組みをみんなで共有しようというものでした。シンポジウムでは監督が怒ってはいけない大会で怒る。そんなシーンも流してくれて、とても面白かったです。

みなさんも、どうですか。怒ってはいけない大会を開催してみましょうか(笑)

さて、今回のテーマは「目に見えない力でチームを強くする方法」です。

みなさんも現役時代から「野球以外の取り組み」をしてきたのではないかと思います。ゴミ拾い、トイレ掃除、挨拶、日記云々。どれも大事なことですけど、果たしてそれらの効果ってどんなところにあるのでしょうか。

今一度、考えてみたいと思います。

第1回 「野球以外の取り組み」とは

2009年のWBCの2連覇を果たした時、南米・コロンビアでは、その決勝戦の中継中に実況アナウンサーがこんなことを言ったそうです。

「日本チームのベンチを見れば、優勝するのが分かる。ベンチにゴミが一つも落ちていない。だから、強いんだ」

日本人としては嬉しい褒められ方ではないでしょうか。これは、当時、JICAの職員としてコロンビアの中学生の指導にあたられていた、阪長友仁さんに教えてもらった話なのですが、日本の掃除文化、整理整頓をする文化は世界に誇れると思います。

僕自身は整理整頓があまり上手ではない方なので、ここが自分の弱さかなと感じる時は少なくないです。

ここで質問です。みなさん、人生の中で一番無駄な時間って、何をしている時だと思いますか。

ゲームをしている時、テレビを見ている時、YouTubeで時間を潰している時。

そんな答えが出てくるのではないかと思いますが、寝るのは休息だし、テレビやYouTubeを見る時間は、リラックス効果になりますけど、そんなことは無駄ではありません。

答えは「物を探している時間」です。

これほどの時間の浪費はありません。メンタル的にもイライラしますし、いいことなんてないんです。これが整理整頓がしっかりできていれば、どうなるでしょうか。探し物などないはずなのです。

探し物に費やしている時間が多い人生と、そうでない人生。

時間の使い方、一つをとっても、人生にとって大きいのではないでしょうか。探し物をしているうちに、違うことができるわけですから。

こう言ったように、些細な取り組みの中にも、人生を生き抜く上での大事なことが隠されていたりします。

この整理整頓とつながるのが、道具を揃える、靴を揃えるなどの整理整頓です。

これには探し物の話とは全く異なりますが、すごく大事なことであると思います。

僕は靴を揃えるなどの行為は、それそのものだけがいいのではないと思っています。もちろん、靴が揃えられてあるといい気持ちがします。人に与えている好影響は計り知れないでしょう。ただ、ここで確認したいのは靴を揃えるという行為にどこまでこだわってできるかということです。

つまり、どんな状況下であっても、靴を揃え続けられるかということです。

例えば、試合会場、誰かから の視線が常にある状況下で、整理整頓をしたり、きっちりするというようなことはできます。仲間がいますし、注意してくれる人がいる。見られているという意識が強くなればなるほど「やるべきこと」はできたりするものです。

大事なのはそうでない時です。

そうでないと言ってしまうと、少し語弊があるかもしれませんが、どんな場面でも、人に見られていても見られていなくても、それが貫徹できるか、ということです。

自分で決め事を作って、それをどんな状況でもこなすことができるかの能力は、努力をする過程においても非常に重要であるのです。

一つは精神的な面が挙げられます。

新潟明訓高校の投手コーチを務めている見戸健一(元城東工業監督)さんがこんなことを言っていました。

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