見出し画像

紀友則が百人一首に残した作品は?

紀友則きのとものりが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆枕詞
☆擬人法
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
───────────

☆作品

♪ 久方の
  光のどけき
  春の日に
  しづ心なく
  花の散るらむ

です。

読みは、

♪ ひさかたの
  ひかりのどけき
  はるのひに
  しずこころなく
  はなのちるら

となります。

太字一カ所が変わります。

☆意味

久方の  (光にかかる枕詞)
光のどけき
    (日の光が穏やかな)
春の日に    (春の日に)
しづ心なく
   (落ち着いた心が無く)
花の散るらむ
   (桜の花が
    散ってしまうのは
    どうしてだろう?)

☆枕詞

「久方の」は、第二句の「光」にかかる枕詞(まくらことば)です。

「光」以外に、天・空・日・月・雨・雲などにかかります。

(「久方の」が「雲」にかかる歌が、百人一首の76番に登場します)
詳しくは、



☆擬人法

桜の花に、
しづ心なく
   (落ち着いた心が無く)
と、人間に喩えている



☆文法解説

5句:「らむ」推量の助動詞で「~だろう」という意味です。


☆鑑賞

ある日、紀友則は、従兄弟の紀貫之(きのつらゆき)と一緒に宴を催していました。

桜の花が吹雪のように散るのを見て、

♪ 久方の 光のどけき
  春の日に
  しづ心なく
  花の散るらむ

と詠んだそうです。

桜の花がどんどん散っていく様子を見て、落ち着きが無い印象を受け、

♪ しづ心なく
  花の散るらむ

  落ち着いた心が無く桜の花が散ってしまうのは、どうしてだろう?

と詠んだのでしょうね。

☆出典

『古今集』春下・84

★関連動画


Please return to...
─────────
【紀友則 top】


 

 

.

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?