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物件価格は何で決まる?

こんにちは!
関西で大家業と子育てに精を出す佐山 潤(さやま じゅん)です。

タイトルの件ですが、皆さんは不思議に思ったことはないですか?
私は最初これが不思議でした。
不動産の価値は路線価で決まるものでは?
実際固定資産税の課税標準となる土地値は路線価ベースで計算される。
じゃあ、これに建築費相場×延べ床面積で割り出した建物代に、
築年数による減価償却をして出てきた金額+路線価上の土地代が妥当では??

先に中途半端に会計知識を持っていた佐山は、
こんな摩訶不思議な思考経緯で物件価格の正当性を求めていました。
確かに一理あるといえばありますが、
世に大家さんは数多います。

私のように規模拡大を夢見つつ、システマチックな賃貸経営を目指す、
サラリーマン大家もいれば、
昼から酒呑んでる不労収入者まで(うらやましい!)
色々いるわけです。そんな大家さん一人一人が、
物件の値付けをする際、先に書いたような手間のかかる計算をして、
値付けしないと物件が世に出せない、、、何てことあるわけありません^^

じゃあ、何で物件価格が決まるか?
それはもう単純に、

気持ちと事情

です。
「手塩にかけて修繕や賃貸付けといった手間をかけたこの物件、
それを利回り10%なんかで売らせるなんて勿体ない!」とか、

「やばい、、、本当に銀行返済がキツイ。これではだめだ。
売ってやり直すしかない。利回り12%でももう文句は言えん」とか

「ええ!?消防設備点検とメンテナンスで150万!?そんな金はない!
もうこの物件いちいち手がかかるし、もう売ろう!安めにしてさっさと
手放したい!」とか

「親から相続でマンションのオーナーになったけど、簿価2億もするから、
このままじゃ相続税払えん。売って税金払って、残りをもらう事にしよう。
でも支払い期限が迫っているから多少安くしてでも急がないと。」等々

最後の例はいわゆる「相続案件」というやつですね。
一般的に安く買えるお得な案件として有名です。

こういった色々な事情で物件価格の第一段階が決まります。

しかし、オーナーよりもある意味、
偉い立場で物件価格を決めれる存在があります。
そして、この存在こそが、個々の物件の価格でなく、
不動産のマーケット自体の動きを決めてしまうのです。
よく言われる「今不動産価格が上がってるから~(or下がってるから~)」
とか、そういう世の中の風潮はこの存在が決めているのです。

銀行ですね。

結局のところ、この方たちが、
「貸してあげる」
とならないと、不動産の9割以上は動かないのです。
人一人の力では不動産は流動しない。

いくら大家さんが、手塩にかけた物件だから、
と妙に高い値段をつけたとしても、
「いや、銀行はこの物件にこんなに融資しませんよ。
もっと値段下げないと、、、」
という話になりますし。

「いくら売り急ぐといっても、今融資がいい時期なんで、
もう少し高めで攻めて見てもいいですよ」
という話になれば値段が上がる。。。

大家さんの気持ちと事情で最初の値付けがなされ、
銀行がそれを良しとするかで、最終的な値段が決まり、
不動産市場が形成される。

という具合で、不動産の価格は決まっていく。。。
私は銀行には一杯食わされた事が何度もありますが、
結局こういう事情から、この人たちには逆らえないのですね^^
あー、一度銀行に偉そうにしてみたい!笑

本日もお読み頂き、ありがとうございます!

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