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組織人事になって振り返る:社会人1年目の私へ

私の新卒1社目、今振り返ってみれば良い経験も悪い経験も詰まった1年だった。

自分自身を振り返って、組織人事として、いわゆる客観的に社員を見る立場になって見える景色も変わった。

3つ当時の自分に伝えたいこと、そして新入社員、もしくはこれから社会人になる皆さんにも伝えたいことがある。

① 人のせいにしない
上司が悪い、環境が悪い、確かに客観的に見ても恵まれない環境というのはあるだろう。
ただ、人のせいにした時点でそれは一種の感情であり、
そこにある状況や課題、意味に対して視点を持つことが難しくなる。

何度面談しても「上司が忙しくてちゃんと指導してくれなかった、チームメンバーの人間関係が悪かった」とあくまでも自分の非を認められず人のせいにし続ける社員がいる。
そう言う社員こそ、まさにパフォーマンスが上がらずに上司が人事に相談をしてくる人であるが、自覚がない。

よく考えてみれば、学生の頃はサークルも選べて、自分の友達も選べて、行きたくない授業は誰かに出席票を書いてもらって、論文が書きたくなければそういう授業を選べなければいい、バイトも辞めればいい。

自分中心で選択ができた学生時代から一番シフトしなければいけないマインドは「人のせいにしない」

上司の文句を1時間言う飲み会と、先輩からのアドバイスを聞く1時間、どちらが為になるかと言えば後者だ。
社会人になれば給与が支払われ、自分が選べない環境で仕事を任せられることが多々ある。
だからこそ人のせいにするのではなく、状況を読み自分自身がどう動くべきかを考えなければ、人のせいにする癖は信頼を失い、誰も教えてくれなくなる。

② 世の中は広い
入った会社の先輩や上司は一番最初に仕事を教えてくれる分、言われることが頭の中で大音量で聞こえるだろう。
ただ知るべきことは世の中は広いと言うこと。
その会社で言われることが必ずしも正しい訳ではない。
新聞を読みなさいとは言わない、Newspicksでも良いし
ネットの記事をスクロールしながら面白いと思うビジネス記事を読むのでも良い。
会社の中で実力を見せつけ横暴に振舞っている先輩はキラキラしていると思うかもしれないが、
その人は世の中観点で見たらただのサラリーマンかもしれない。
年収1000万円をすごいと思うかもしれないが、
それ以上稼ぐ若手だって年功序列ではなくなった今、多数実在していることを知ってほしい。

そして世の中にはお金や地位の為だけでなく、
人や社会のために働く人がいると言うこと。
偉大な経営者で自分の欲のために働く人には寿命がある。
人から得る信頼にも限界がある。
自分が見ているものは決して社会人の基準ではないと言うことを知ってほしい。

1社目の会社を退職すると上司に言った時、3週間軟禁された。
「今のお前に何ができると思うんだ?新卒から育ててあげたのに恩を仇で返すのか?本当にそのキャリアでいいのか?」
壮絶だった。
自分の決断を説明しても会社に染まった人間には何を話しても通じなかった。
そして言われた言葉を一部信じてしまい、無謀なことをしているのは自分だと感じたのも事実だ。
でも最終的には、理解してもらう必要がないと思い吹っ切れた。

後から知った話は、すでに退職率が高かった組織で私の退職を持って、上司の降格・もしくは左遷の話が出ていたと言うこと。
言われた心無い言葉が全て私を思っての言葉ではなく、私欲によるものだと知った時、世の中はもっと広く様々な人間がいることを持って俯瞰して見ることができた。

③ 「自分」は誰なのか
できること、やりたいこと、目標にしたいこと。なんでもいい。
時間が経って多少変わったっていい。
でも「自分」と言うアイデンティティを持ち続けること、
なんのために今ここにいるのかを確認することを忘れてはいけない。

転職市場で会社の経歴、会社での役割を話すのは難しいことではない、
だけど「自分」のことを言語化するのは簡単ではない。
なぜなら普段は〇〇会社の〇〇さんとして〇〇を担当しており、
自分はなんのためにそこにいて、何をしているのかが習慣化され、アイデンティティ化してしまう。

普段はあまりやり取りのない友達と久しぶりに数人で会ったときのこと。
「最近みんな何してるの?」
と言うことに初対面の自己紹介並みにみんなして会社名と業務内容を説明しはじめた。
別に趣味でよかっただろうし、最近行った旅行先の話でも、
美味しかったお店の話でもよかったのに、
気づけば会社と自分が合体してきていることに違和感を感じた。

私だって仕事の話をするのは好きだ。
けれども職種は私ではない、私の目標の道筋に今の職種があるだけ。

1日最低8時間もいれば職業病にはなるかもしれないけれども、
「自分」は誰で、どんなことを夢見ているのか、
これは社会人何年目になっても、時間がなくてもリマインドすべきことだった、誰にでも必要であると言うこと。

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