緑月文人

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カクヨムで活動中。 https://kakuyomu.jp/users/engetu 書評もやっております。よろしければご一読を。 https://book-recommend.com/author/104/

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化け物たちのバカ騒ぎ 1

※note公式の創作大賞2023・イラストストーリー部門(下記リンク)の応募作となります。 拙いですが宜しくお願い致します。 https://note.com/jump_j_books/n/n41a2046855d6 あらすじ 主人公の九条華乃(人間に化けた妖狐)は『アルバイト(とある高校で、女子生徒を襲っている女吸血鬼の捕縛)』でとある学校へ向かう。サンザシ等吸血鬼の弱点である物を武器として用いて対決するが、どれだけ弱点とされる物をぶつけてもすぐに傷が修復してしまい、華

    • 殺生石は封印じゃないってば・3

      那須高原バル「九尾の狐コース」発売、9つの地場産食材を使用した9品のコース料理を神獣にお供え - ランチバッグ (lunchbag.news) >悪事を働き那須の地に封印された妖怪として知られる「九尾の狐」だが、本来は平和をもたらす神獣。    ……あの。「知られている」じゃなくて「那須の地に封印された妖怪として勘違いされている」の方が正確では?と思ってしまいました。  記事として取り上げられると、ほとんど書いている方も、封印されていると勘違いなさっているのかなと思うような

      • 殺生石は封印じゃないってば・2

        那須高原バル「九尾の狐弁当」発売、姫川明輝イラストパッケージ、瑞獣に捧げる栃木県特産品使用メニュー9品入り - ランチバッグ (lunchbag.news)  こちらの記事を拝見して思ったことが……   >最後には那須高原に追い詰められ「殺生石」に変じたという。この「殺生石」は2022年3月に真っ二つに割れ、「九尾の狐の封印が解けた」と話題になった。 日本では恐ろしい妖怪としてのイメージがある「九尾の狐」だが、古代中国では平和な時代に現れる瑞獣であったという。「殺生石」が

        • 殺生石は封印じゃないってば

             上記作品を投稿したきっかけについて (拙作を読んでくださった皆さん、ありがとうございます)  投稿したのは「妖怪やら化け物やら、人外が登場する話が好きなので書いてみよう」という安直極まる理由なのですが、他にも胸の内でくすぶる気持ちをどうにか解消したいという思いもありました。  その気持ちは、2022年3月5日に殺生石が割れたニュースが流れた時に抱いたものでした。その時インターネット上でよく見かけたのが、2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻と関連付け

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        化け物たちのバカ騒ぎ 1

          化け物たちのバカ騒ぎ・4(最終話)

          第三話:https://note.com/jolly_lily783/n/n670ee840811c  私は地面にへたり込んだまま、夜空を仰いだ。  そこかしこに真珠や銀をちりばめたように月や星がよく見えるほど、透き通っていた。今の私の曇天のように濁り切った気分とは対照的に。陰鬱なため息を漏らして、思わず俯いてしまう。 「どうした、華乃?」  そんな私に、母さんが声をかけて近づいてくる。猫よりもなめらかで音のない身のこなしで。カーミラにえぐられた腹の傷は既に完治しているよ

          化け物たちのバカ騒ぎ・4(最終話)

          化け物たちのバカ騒ぎ・3

           第二話:https://note.com/jolly_lily783/n/n00f19992fe68 カーミラが私の蹴りを食らってよろめいた瞬間、私はそのままベッドから大きく跳躍する。  脚力には自信がある。私はそのまま、ドアをけ破り疾走する。  優れた脚力を活かして、人に化けて飛脚として働いた妖狐の話は多い。中でも有名なのは、鳥取県の桂蔵坊や秋田県の与次郎狐だ。両者ともに死後、稲荷神社で祀られて今なお伝説として語り継がれている。  だがその狐の脚力を込めた蹴りを食ら

          化け物たちのバカ騒ぎ・3

          化け物たちのバカ騒ぎ・2

          第一話:https://note.com/jolly_lily783/n/n41bc90e00daf  どれほど時間が経ったのだろう。  暗闇の中にずぶすぶと沈み込み、完全に埋没していた意識が、少しずつ緩やかに浮き上がっていく。 「……あ……」  意識の覚醒と共にゆっくりと瞼を開けた私は、かすかな声を漏らした。 「あ、目が覚めた?」  瞬きを繰り返す私の顔を覗き込んできたのは、少女の姿をした吸血鬼だ。 「……」  私は彼女の可憐な風貌をまじまじと見つめ、次いで自分たちがい

          化け物たちのバカ騒ぎ・2