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アマプラで話題!!中学生の裁判「ソロモンの偽証」(前編)の感想

あらすじ

 この映画は、サスペンスと学生要素を掛け合わせた作品で、前編、後編から成る。クラスメイトの不良の一人が自殺し、学校へ脅迫状が送られるところから始まる。前編は、その事件の全貌(手紙の送り主、不良の人物造、学校の対応)を中心に描き、後編は、事件の真実を学生自らが追及する学生裁判を描く。

感想(ネタバレあり)

 クラスメイトの一人が自殺するところから始まる。その後、学校へ「あれは自殺ではなく、不良クラスメイトの仕業であった」という手紙が届く。これは、クラスメイトのいじめられっ子が書いたものである。このいじめられっ子は、不良生徒にひどくいじめられていたことから、その復讐をこめて、クラスメイトの学級委員長、学級の先生に手紙を郵送したのだ。ここまでで、一連の事件は、不良は関係なく、いじめられっ子により模倣犯に仕立て上げられたことが分かる。その後、なかなか警察が模倣犯に仕立て上げた不良を捕まえないことから、いじめられっ子は調査に来ていた警察に直に証言する。しかし、そのことが原因となり、警察は手紙の送り主、送った背景が分かり、校長に手紙の差出人を公表するか相談する。校長は、差出人を公表することはさらなるいじめの招く、生徒同士が疑心暗鬼になるという理由から、手紙の真相は隠すことを決断した。ここまでで、手紙の差出人、その背景についての事件の全貌が明らかになる。
 ここで、マスコミが絡む。マスコミには、担任の先生に送られたはずの手紙が破られた状態で届き、ゴミ箱に捨てられていたという手紙も添えられて、届く。しかし、担任にこの手紙の心当たりにない。このことに、マスメディア、担任の何人かは、先生が手紙に心当たりがないのにもかかわらず、その証言を信じず、批判する。担任はそれにより、教員を辞職する。担任は先生2年目で真面目性格あったことから、手紙は何者かにより、破られ、マスメディアに送られたと考えられる。その後、場面は切り替わり、担任の住むマンションでの隣人同士のやりとりのシーンに移る。隣人は、同居人の婚約者にあしらわれ、止めようとするが振りほどかれる。その場面に担任は遭遇したのだ。担任は隣人の女性を心配するが、にらまれ、扉を閉められてしまう。ここから、担任はこの隣人トラブル、自分の人生がうまくいっていない腹いせに利用され、手紙が届かなかった可能性があると推測できる。
 ここから、場面は、警察の方が、学校の保護者、関係者へ、一連の騒動について、現時点で分かっていることをは報告する。手紙の内容について(差出人の名前については控えて)、「生徒が自殺したのは午後11時であり、それを偶然、その場にいて、生徒が突き落としたところ目撃したというのは、不自然すぎる。これは、単なるいたずらの手紙である」と。いじめられっ子の保護者もそれを聞き、そのことを手紙を出した子が自分の子供とは知らず、子供にいう。そのことを聴き、怖くなり、一緒に出した手紙の差出人の子の元へ相談に行く。しかし、その途中に車で引かれ、死んでしまうのであった。翌日、もう一人の子は、そのことを知り、声がでなくなり、不登校になる。学校側はこのことについて、保護者へ対応を誤ったと謝罪へいき、校長は責任をとり、辞職をした。このことから、いじめらっれ子であった子、その保護者、校長、すべてにもどかしさが残る場面であったと感じる。ここで、手紙の差出人、事件の全貌についてはひと段落する。
 ここから、自殺した生徒に焦点が当たり、事件の全貌について明らかになっていく。自殺した生徒は、正義感が強く、学級委員、先生に対して、発言と行動が矛盾しているかどうか常に監視しているような子であった。クラス内でいじめを止めようと発言しているが、実際いじめを目撃したときは見て見ぬふりをする学級委員に対して、「お前みたいのが一番悪質だ。」と言っていた。ここから、自殺した生徒は、自分の正義を誰かに認めて欲しかったが、それを誰からも分かってもらえなかった。そのため、それを他人にも指摘することで、自分の存在感を見出したかったとが考えられる。ここまでで、自殺者、手紙の事件の全貌が明らかになる。しかし、そのことについて、全て知っているのは、前校長、警察官の二人である。
 そこから、事件の全貌を知ろうと生徒らはクラスの出し物として、学生裁判をすることを決める。この裁判は、何人かの先生、親から避難されるも、先生の協力、同志たちの協力もあり、開廷に向け、準備がされる。裁判に向け、自殺であったと弁護する弁護士、自殺ではなく他殺であったと反論する検察官は、論を立証するための準備を始め、手紙で容疑をかけられた被告人、事件について知る証言者を集めていくのであった。ここから、学生らの大人への対抗心、そこに向かい過程を踏まえていく自立芯が芽生えていく。前編は、ここまでであった。これから、学生裁判を行うにあたって、伏線を巻いた編、ここからの章のワクワクを引き立たせるような編であると感じた。

あとがき

 ここまでの前編をみて、1つの出来事がある背景には、何か複数の交錯して絡み合った事実が存在していると感じた。今回は、自殺ということを通して、不良生徒、いじめられっ子、学級の全体の見て見ぬふり、その生徒らの保護者の内情、関係などいろいろなことが交錯していると感じた。また、誠意を込めた対応でも間違った方向へ行くこともあると感じた。
 ここまでで張り巡らされた伏線をもとに、後編どうなるか、楽しみですね。前編までだけでも、とても内容の詰まったおもろい作品でした。

参考資料:2015「ソロモンの偽証」製作委員会,作家中部みゆきソロモンの偽証 前編・事件

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