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コロナ日記2020年10月10/15~10/31

2023 2/5(日)

しばらく日記が滞っているので、未発表のエッセイはなかったものかとパソコンを開いてみたら、コロナのニュースが流れ始めた2020年1月から書いていた日記があった。
生きてる間に、こんなことは、もうやって来ないだろうと思って書いたものだ。3年たった現在でも、まだ終息してないが、3年前に書いた日記は、ちょっとした資料として読むと、なかなか面白かった。
それでは、三遊亭はらしょうのコロナ日記、今回は2020年10月 10/15~10/31分を添付しよう。

10/16
朝だんごちゃん。
夜、練馬ココネリ落語会。ユーミンの知り合いの知り合い、という新ネタ。

10/17
朝だんごちゃん。
13時から都庁前。
両国、江戸寄席。
コント青年団・18時に現地で待ち合わせ。
非常に楽しかった!
青年団さんとのコント、本当に勉強になる。

10/18 
朝だんごちゃん。
両国、江戸寄席最終日。
 
10/19 
朝だんごちゃん。
 
10/20
朝だんごちゃん。
東洋館へ。多流寄席
 
10/21
朝だんごちゃん、なんと不在!一体何日ぶりか?
東洋館へ。
田原町から東洋館へ向かう途中、ロケット団の三浦さんとすれ違う。
先日の江戸寄席お疲れさまでしたとご挨拶。
そのまま13時40分あがりに向かう途中、腹が減って来たので本日もデリカぱくぱくにしようかといったん、店の前で立ち止まるも、一八蕎麦へ向かう。
だが本日、定休日。
それにしても、水曜日はどうして好きな食べ物屋がみんな休みなんだ。
モンブランのハンバーグも、水口食堂のコロッケ定食も食べたい時が決まって定休日だ。
腹は減っているが、終わってから一風堂のランチでごはんおかわり自由だから、それを楽しみにして東洋館へ。
入り口に小柄なおじいさんがいる。
明らかに芸人のオーラを出していたから誰なんだろうと思って見たが、マスクをしているので分かりづらい。
今の所、アホの坂田に見えるが、坂田師匠が浅草にいるのも変だ。
一体誰なのか分からない。
案の定、入り口のスタッフが挨拶していたから、やっぱり芸人であることは間違いないが、アホの坂田であるかどうかを確認すべく聞いたら、どうやら漫才協会のなんとか師匠らしい。
聞いたことがある名前だったが、ピンと来ず。
ただ、やっぱり芸人というものは、芸人のオーラがあるものなんだなと改めて思った。
袖に着くと、舞台ではチャレンジャーが漫才をやっていた。
二階へあがって客席と舞台を見る。
ガラガラかと思っていたが、ソーシャルディスタンスで3分の1くらいは埋まっている。
客層は50代~70代後半くらいか、男が多い。
13時40分、出番がやって来た。
去年くらいから舞台に出る前に「お先に勉強してまいります」をあまり言わずに、違う言葉で言って袖にいる芸人やスタッフを笑わせたいという奇病に取りつかれている。
そこまで特殊なことは言わないが、今日は
「本気で頑張ります!」と言ったら袖のみんなはウケてくれた。
これは自分自身の気分をあげるのにも、凄くいいやり方だ。
もちろん、相手を見てやるからその点は問題ない。勢いづいて舞台へ。
終わって、あまりにも天気がいいので、缶ビールを買って浅草寺の境内で飲むことにした。
空腹のビールのあとに何か食べるのは、最高に気持ちいい。
六区通りの途中、右に曲がるとヨシカミのハンバーグがあって、その向こうの通りにあるローソンへ行って缶ビールを2本買う。ロングと普通サイズ。
浅草寺に向かって、仲見世通りの裏側を歩いて境内の休憩所へ。
近くにある自販機で飲み物を買ってぼんやりとしている人が結構いるもんだ。
のどかな午後の最高のひと時。
おれは早速、ぐびぐびと缶ビールを飲んだ。
あっという間に2本飲み終え、まだ飲み足りないから追加で買おうかどうしようかとしばらく歩いていると、当初お目当てだった一風堂を通り過ぎて、中華一番館が見えてきた。
違う店舗で何度も入ったことがある激安中華屋だ。
浅草店には入ったことがないが、ハイボール150円の看板が見えたので、迷うことなく入ることにした。
中華一番館でしっかり飲んで食べる。
何度もおしっこに行きながら帰宅。
 
10/22
朝だんごちゃん。
貫井浴場へようやく行く。
住宅街にいきなり現れる。やっぱりここは初めて来た銭湯だ。
気になっていた食堂はのれんで隠れて見えないが、かなりのワクワク感。
自販機にはビールは売ってない。
予想通りだ、生ビールオンリー。値段が気になるが一杯だけなら600円もしないはずだ。
銭湯に来る楽しみは、ビールとセットになっている。
脱衣所は広く、そこから見える風呂場も一部しか見えてないが広い。
これは期待できる。
入ると、やっぱり広い。湯舟の数が多い。
おまけに広めの露天風呂まで見える。
夕方だというのに客は少ない。
ぬるめの湯にまずは浸かる。
風呂全体の景色が、そこに来ている人も含めて随分遠くに来たような錯覚を覚える。
寒い国の山奥の温泉宿に来ているかのようだ。
露天風呂へ行くと、さらにそんな景色だ。
銭湯にしては珍しく露天風呂に湯舟が二つもある。
まずは手前からと足をつけた瞬間、冷たい!
これは明らかに水風呂だ。
なぜこんなところに水風呂があるんだ。
岩風呂で、しかもぶくぶくしている。どう見たってあったかいだろう。
今度はもうひとつの岩風呂へ。
何か色がついている、日替わり湯なのだろうか。
まさかこっちまで、とほんのちょっと疑いながら足をつけたら、おお!
よかった、本物の風呂だ。
さっきのは池だ。
独特の、だが、嫌なにおいではないお湯は全身がすぐにポカポカになった。
ためしにさっきの水風呂へ入ってみたら、めちゃんこ気持ちいい。
全身の血が流れていくのが分かる。なるほど、こういう風に利用するのか。
池ではなかった。
中に入って、すべての湯舟を制覇。
さぁ食堂でビールだビールだ。
ウキウキしながら着替えて、さぁのれんをくぐった。
温泉宿の朝食バイキングのような広さ。
客はゼロ。一か所、テーブルに食べかけの料理とビールが置いてあるが、残して帰ったような跡。
厨房の前の椅子にもたれかかって寝ているおっさんは客なのかと思ったけど、あれは店主のようだ。
なんだか、そこで、くつろぐ気になれず、銭湯を出て、コンビニで缶ビールを買う。
風にあたりながら家に向かう。気持ちいい。

10/23
朝だんごちゃん。
 
10/24
朝だんごちゃん。
東洋館へ。
腹の調子悪いが空腹。
丸亀製麵できつねうどんを食べる。
 
10/25
下痢が続く。
朝、だんごちゃん、に下痢を治してねとお願いしたら、ミャアと返事をしたからちょっと安心した。
東洋館へ。
いつもの楽屋に入ると、岬先生が共演する誰か分からない人といる。
そういえば、いつも岬先生はこの楽屋にいる。
他には、若手の部類に入る、こてっちゃん馬場さんなどもいる。
中入り中に、荒山さんが本日のエムシーもかねているのを知り、おれの紹介文を確認される。
走り書きのメモにドキュメンタリー落語 ペペ桜井と書いてある。
文字の位置がずれてそう見えただけだが、妙に面白い。
しかも、今日はペペ桜井先生は出ないのに書いてある。
聞けば、今までのも含めてメモを書いているようだ。
出演者の紹介文がいろいろと面白いので、親しい芸人だけおれが勝手に紹介文を考えて高座で発表するのを一度やってみよう。
はらしょうの出番。
高座にあがると、上手客席後方に大学生くらいの女子が4人位いる。
前列の70歳位のおばちゃんたちが騒がしいながらもウケてくれる。
最後まで4人の女子たちは笑ってなかった。
楽屋に戻ると、朝倉まことさんが金髪姿でいたから、なんで女子が笑わないのかって話をしたら、
「着物」というだけで、先入観で自分たちには分からない芸というのがあるのではないか。
確かにそれは大いにある。
もしそれが原因だとしたら、何かしらの理由で途中、立ち上がったり、動き回ったりするネタを考えるのがよい。
それこそ、最近ずっと考えている東洋館で受けるネタの見せ方の答えに近づくのではないか。
非落語的なアクションをすればいいかもしれない。
「非落語的アクション」
なんだか、新しい落語の方法論みたいだ。
楽屋では、トリの演目の「水戸黄門」の出演者が準備をしている。
はたのぼる先生が、水戸黄門の衣装で楽屋にいて挨拶したけど聞こえていない。そこにいたギター漫談の山崎先生も聞こえていないので、朝倉まことさんが耳が遠いからもう一回と言ったので、大きめの声でお先に失礼します!
というとようやく気付いてもらえた。
はた先生は93歳位だし、山崎先生もたぶん80歳近いのではないか。
現役で舞台に出ているのが本当に凄い。
頭がボケずにこうして芸人を続けていられるのは、立ってやる芸で足腰を使うからかもしれない。
だとすると、非落語的アクションはこの先の、はらしょうの未来の芸人生命にもつながりそうだ。
東洋館のロビーで、いつも来ている謎の居眠りじいさんに突如話しかけられる。
起きてしゃべっているのを初めて見たかもしれない。
「はらしょうさんですね、サイン下さい」
驚いた。俺のことを認識していた。
じいさんの鞄の中に、サイン色紙が沢山入っていた。
はらしょうのファンというより芸人そのもののファンなんだろう。
なんだか素敵ではないか。
でも、いつも寝ているのはどういう訳なんだ。
相撲漫談の一矢先生がエレベーター前にいて
「ちょうど来たよ」と言うので一緒に乗って一階へ降りると、石黒ヨンペイくんが目の前にいた。
中学生で、芸人で、オールバックの髪型は嘘みたいな風貌だ。
学校ではどんな存在なんだろう。
夜、練馬ココネリ落語会。
チラシを受け取った50代位のおばちゃんがエスカレーターを上がって行ったものの、開演時間になったらいない。どこに消えたのか。怖い。
あれは、生きてる人間じゃなかったのか。
稲川淳二的な時間だった。
 
10/26
朝だんごちゃん。
全くハマらないが、ネタ作りの為に、「鬼滅の刃」をがんばって9話まで鑑賞。子供の頃に観ていたら楽しかったのだろうか。
流行りを理解できなくてさみしい。

10/27
朝だんごちゃん。
14時15分池袋で、天歌と動画撮影。
芝生のある公園で、ウッドストックみたいな開放的な人々がいる中、久々のネット番組収録。今までは音声のみのラジオだったが、配信が増えてきた昨今、たぶん、初めて、動画で収録した。
 
10/28
朝だんごちゃん。
吉川に再三薦められていた韓国映画「新しき世界」鑑賞。
古今東西のノワールもの作品の中で、近年観たトップクラスの映画だった。
しばらくこれを越える作品に出会わない位、完成度が高かった。
 
10/29
朝だんごちゃん。バイト。
日記に、バイトしか書くことがない日は、ある意味、平和である。
 
10/30
朝だんごちゃん。ココネリに向けてネタ。
昼、蕎麦屋「176」へ初。うまかったが、高級すぎて二度と行けない。
そこから結婚時代の「蕎麦職人」の構成。
夜、ココネリ本番。4人のお客さん。

10/31
朝だんごちゃん。
18時半、ココネリで服部さんと打ち合わせ。
お客さん10人以上になった。久々の満席。
企画「シリアル日本史」大盛り上がり!
お客さんから、第二回をやってほしいと希望があった。


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