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『超約版 貞観政要』

『貞観政要』 (貞観年間 627〜649)


・「己の欲する所を人に施せ」
人が欲することをする者は栄え、自分が楽しむだけの者は滅ぶ。 
人が望まないことをしない。それは力を持った者が、その力を保持するための絶対原則。

・「人道は楹を憎みて謙を好む」
皆、初めは頑張るものだが、最後まで続ける人は少ない。

・「草創と守文といずれか難き」
優れたアイデアがあれば、事業を興すことができる。しかし、本当に難しいのは、それを維持していくこと。競争に勝ち抜いたときにこそ、本当の戦いは始まるのです。

・「国は人を以て本と為す」
国の根本は人にあり、人の根本をなすものは衣食である。衣食が不足しないためには、糸を紡いだり、穀物を育てるだけの十分な時間が民になければならない。もし君主が兵を動かし、私的な工事を行えば、その時間はまったく奪われるだろう。

・「百姓を憐れまずして、倉庫を惜しむ」
ムダに蓄えなどがあれば、かえって子孫は贅沢に溺れるようになり、国家の危機を招く。

・「賢良に任ずれば則ち理まる」
競争に勝ち抜くことができても、成功体験に縛られると転落していく。リーダーは成功を維持する体制に切り替えていかなければなりません。

・「能を以て不能に問う」
もし君主が、自分は誰よりも優れているからと、他人の諫める言葉を聞かなくなったらどうなるでしょう?君主と部下たちとの心は離れていきます。国家の滅亡は、古くからこのようにして起こっているのです。

・「皇天へ言うを無きを以て貴しと為す」
相手のことがまだわからないときは、私たちは最大限の配慮を、もって相手に臨みます。しかし、慣れてくるとついなあなあになり、いつの間にか相手を傷つけてしまう。相手にとっても自分にとってもプラスになりません。

・「細事にして殊に採る可き無し」
メンバーが激しく順位争いをしているようなチームは、成果を上げてはいても、モチベーションが低く、崩壊しやすい。

・「但だ今の見る所、未だ奇才異能有らず」
良い人材がいないというのは言い訳にすぎない。大切なのは常に今ある人材でどう戦うか、なのです。

・「王者は須く官のために人を選ぶべし」人々を健康にする、という理念を掲げた医薬品会社が、体を害する薬を売ったらどうなるか?一時期は利益を上げても、やがて信用は失墜します。だから、会社本来の目的に合う人を第一に選ぶ必要がある。能力より人格が重要。

・「玉、磨かざれば、器を成さず」
玉は磨かなければ光をなさず、人は学ばねば道を知らず。

・「禍福は門無し、ただ人の招く所のみ」
幸福も災難も招くのは自分。

・「前代の興亡は、実に楽に由る」
音楽、音楽というが、大切なのは鐘や鼓といった楽器にあるのだろうか?大切なのは曲にあるのではなく、人の心にあるのでしょう。哀しみも喜びも、全ては自分たちの行動次第。

・「行幸を好むは、遂に何の益か有らん」
都を造営するための労働は耐え難いもので、人々は脱落しては盗賊になっていったという話だ。つまりは、宮殿も広い道もなんの役にも立たなかったということだ。だから、軽々しく、自分のために民衆の労働力を用いてはならない。


 超要約・帝王学


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