ゆず

十数年前に書いた詩を公開中。

ゆず

十数年前に書いた詩を公開中。

最近の記事

これから

私たちはまだまだ沢山のことを手放す必要がある つまらないプライドに縛られることなく 子供のように無邪気で明るく 何のてらいもなく振る舞い こだわりも猜疑心も持たず ただの愛として存在する必要がある

    • 日々

      生きているということ 昨日と今日は違うということ 新しいことが出来るようになるということ 同じように出来なくなったことも増えるとゆうこと そのことをさびしいと思うこと 白いノートを広げ 何を書こうか迷うこと 生きているということ いてもいいと言われること 必要とされること 誰かを必要とすること 生きているということ * どんなことがあっても いいことを覚えていよう 前を向くために いい言葉を口にしよう 自分に孤独にならないように いい顔でいよう 内に悲し

      • Moonrise

        僕はつかめば空を切る手を ゆいいつの相棒に 夜という名の舞台のもと 星のピアスをつけたお月様が見守るなか 人生を歩む 歩けばいつでも道があり そこには不安はなく ただ温まった風と 決して僕を突き放すことのない 暗闇があるだけ 光が強ければ 闇もいっそう濃さを増す 僕はまだ子供なので 夜の闇を好む あてもないけれど なにかがある 誰もいないけれど 孤独ではない 道しるべはないけれど 自由である ふと 僕は何もかも手に入れられると思った 妙な確信のもと 足を踏み出す いくら歩いて

        • 夕方

          風がわたしの頬を優しくなでる 脳が認識するまでの0.1秒の間に 現在が彼方から呼ぶ まばたきの間に永遠が通り過ぎる 夕方の公園が早送りで 太古の昔に帰ってゆくのを見た きっと何も残らない DNAに記憶のカケラがあるだけ まばたきと一息の後ろ姿だけ * 期限のある命はいっそう輝き 自分を燃やして無へ還る なくなるものは美しい いつもソクラテスを思い出す 「さて、そろそろ終わりにしよう  時刻だからね  もう行かねばならない  わたしはこれから死ぬために  諸君はこれから生き

          月日

          夜明け切らない街に雷一つ おへそに落ちたかもしれない 気になったが、すぐに眠気のしっぽが顔を出し そして、猫のようにくつろいで犬と眠る 空が絵の具の水色で、風が濃淡を作り出す 雲はせかされて、海を渡る 足元の水溜りから、2匹の黄金色の蜂が飛び立つ 雷が空へ還ってゆく * 美しいものの話をしよう そんなものわからないって? 怒らなくたっていいだろう さて、始めよう 憂いをおびた孤独を知っている人の笑顔 犬と同じ夢を見ること 雨上がりの水溜りに 空が映ること 緑のある道を行く

          1\5マデ

          本棚に時空のゆがみ 机に沈む夕日 中原中也の引っ越し 後ろの席の喋々喃々 イヤフォンから音の虫 螺旋階段のめまい 小窓が切り取った絵 * 言葉をつないでゆけば 葉脈のように道はつながり 行き止まりで立ち尽くす大人ではなく 迷子という名の小さな子どもとなれる そのとき緑は濃くなりどこまでも道は広がる 全てをのぞむ木にはなれないが 花を咲かせられるかもわからないが… せめて葉に似合うテントウ虫になりたい

          もみじ市

          緑色が広がる芝生 なめらかな雲の広がる高い空 カラフルな人々の集い 表情をもつ作品たち 気の合う仲間とやさしい笑顔 姿形の似たカップル ボールで遊ぶ子どもたち まっ白い電車と多摩川 人々の話し声 やさしく自分にかえる音楽 * 広い青空と緑の芝生と青白ボーダーの屋根 ぽっかりと口を広げてる空 吸った息以外はあたしの中はからっぽ だから、いいものなんて何にもでてきやしません せいぜい見える範囲の(いや、見えると思っている) ものを、安易な言葉(いや、語彙も問題だが) で書くく

          もみじ市

          朝起きたら 布団の中で 緑色の虫に なってる気がする * 曇った世界で 私は何を求む?

          電車

          電車に秋の小雨が 遠慮がちに降る 窓に映る私の輪郭は どこか頼りなげで 顔がない 蛍光灯に照らされて 人々の顔はどこか虚だ 透明のビニール傘から 雫がしたたり 服に染みる 私を飲み込んで しまいそうな雨水を そのままに 亡霊のように人々が ひと所を目指すのを 眺めるのだ

          夜の浜辺の思い出に 足元にひと粒の光 壊してしまいたいほどの愛おしさ 近くにいると いないのが 怖くなるから 自分の手で 壊したい 捨てられたくない 捨てられる位なら私が捨てる 自分の手で決めたい そんな衝動を心の奥底に 私は息をひそめる しばし、一粒の光と語り合うのだ * ひんやりとした夜空は地球が数億の星の中の 一つだということを思い出させる 夜にかかれば どんな街でも灯りがともり 昼間の雑踏を忘れさせる ひっそりとした静けさを思い切り胸に吸い込んで 夜の街を歩くのが

          無題

          予定調和なんかいらない 表現のための言葉なんかいらない 装飾したものはいらない 隠したいくらい正直で 恥ずかしい私がでてきても もう捨てたくない 大事に持ち続けていたい

          机上即興

          自分でいれた紅茶 熱いだけで味がない ipod わたしの現在の嗜好 中原中也詩集 自我と孤独と幼稚さ 2冊のノート わたしの頭の中 ビーズのピアス3コ スタバのほうじ茶ラテと一緒に 外国語の参考書 音に魅せられ

          10/6 I am not fake. ほんとがほしい いや ほんとなんていらない がらくたでもいい わたしが だいじにできるものなら しんじられるものなら * サナギである私の中では 宇宙の膨張と同じぐらい すごいことが起こっているんだ

          無題

          そのままでいるために 私は読む 現実と虚構のグラデーションを 私は見る 世界の真理を 私は聴く 温度のあることばを 私は感じる 世界の美しさと悲しさを 私は味わう 日常にある孤独を 私は聴く 自分自身へ向けて

          5.10.2013

          世界はいちまいの写真 瞬間を盗むもの 世界は電線 切り取られた空を見上げる日 世界は古びた薬局 時代の記憶のなごり 世界は夕方 終わりの来る切なさと安心 世界は自転車 くるくると周りつづけ 世界は白線 直線にはなりえない線分 世界は信号機 私には青に見える 世界はことば 異国の音に心が揺れ 世界は身幅感覚 わたしをものさしに 世界は金木犀 好きか嫌いかわからない 世界は構図 ノートの上の緻密な計算 世界はノートの切れ端 私がちぎるメモ 世界は白いYシャツ その中に七色を隠す