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月日

夜明け切らない街に雷一つ
おへそに落ちたかもしれない
気になったが、すぐに眠気のしっぽが顔を出し
そして、猫のようにくつろいで犬と眠る
空が絵の具の水色で、風が濃淡を作り出す
雲はせかされて、海を渡る
足元の水溜りから、2匹の黄金色の蜂が飛び立つ
雷が空へ還ってゆく



美しいものの話をしよう
そんなものわからないって?
怒らなくたっていいだろう
さて、始めよう
憂いをおびた孤独を知っている人の笑顔
犬と同じ夢を見ること
雨上がりの水溜りに
空が映ること
緑のある道を行くこと
2つのカップに湯気が立つこと
時間を忘れて夢中になること
すらりと年を取った人の後ろ姿
食事に手を合わせること
自分の足で歩くこと…
日常の何気ないもので良い
しかし、それは奇跡である
君はそのままでいい
ただほんの少し心に風を通して
そうすれば、目に映るものに
色があるはずだ


雨上がりの陽に、香る緑
雨粒は世界に色を思い出させ
街中にはカラフルな落ち葉が遊び
樹から落ちた柘榴の実は生々しく
雲は嘘のようにながれる
高架下から見上げる空は
僕に宇宙を信じさせた
何者かに生かされている、と。

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