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イスラエル研修備忘録1 恐怖の飛行機旅編

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という訳で始まりました、イスラエル研修旅行、今回は恐怖の飛行機旅編です。
なぜ恐怖かというと、私、飛行機というものがめちゃめちゃ苦手でして、前世は太陽から墜落したイカロスなんじゃないかというくらい、飛行機に乗ると気分が悪くなるのです。
しかし、どこでもドアが開発されていない現在、海外に行こうとすれば船旅か飛行機かの二択。時間のかかる船旅は勤め人には少々難しい。…となれば乗るしかない、飛行機! 
事前に酔い止め、浮腫み対策のスリッパ、寒さ対策の服など用意し挑んだ、私の約18時間の戦いの記録を残しておきます。

旅程

11月17日
エミレーツ航空にて関西空港23:30発。

11月18日
早朝5:30ごろドバイに到着、エミレーツ航空で8時過ぎに発。
10時ごろにテルアビブ着。

ゴーストタウン関西空港に到着

我々は関空から出発予定、集合時間は11月17日の21:30。
ちょっと早めに集合場所に行くとすでに旅行会社の方がスタンバイされていました。「エミレーツのカウンター混んでるから早めにチェックインして!」などアドバイスを受けつつチェックイン。
時間が空いてるので、仲の良い同僚と前日から売り出しのマックフルーリーを食べたりしてから再度集合。その頃には他のメンバーの方たちも来られてたので挨拶して、保安検査、出国手続きなども済ませました。

お店が開いてない!

ほら、空港って色んな免税店が並んでいて、ワイワイガヤガヤにぎわっているイメージがありません? 私にはそういうイメージがあったんですが、中に入って絶句。
なんと、免税店とカフェ2-3店舗除いて、全部お店が閉まっていたのです。
夜が遅い便だから? いや、以前夜の便で関空を出発した時はこんな閑散としてなかった。コロナか? コロナの影響なのか? 
なんでこんなことになっているのかは分かりませんが、薄暗い空港を見て何やら物悲しい気持ちになりました。軒並みシャッター街と化している様子を見て、うちの会社の会長がボソッと「日本はもう終わりやなあ…」と言った一言が忘れられません。
お店も開いていないし、他にすることもないので、お化粧をきちんと落として、飛行機に乗る準備をしました。
そして、することもないので、職場の先輩たちと飛行機を見て「せっかくだから鬼滅ジェット見たかったなあ」などと言っていると「お、あれ私たちが乗るやつじゃない?」という声が。

あーやっぱ飛行機かっこいい!
飛行機しか勝たん。
なんかお店開いていなくてしょぼい空港で悲しくても、飛行機さえ見ればテンションあがります。…たとえ私自身は飛行機に酔う体質でも。
他の乗客の方々も、他にすることもないので飛行機みて「わー飛行機でっかい、かっこいいー」などと飛行機の写真を撮っています。
飛行機の写真を撮っているうちに、搭乗時間がやってきました。

大阪~ドバイ 12時間耐久戦

という訳で乗りました、ドバイ行きエミレーツ航空。
ありがたいことに隣の席は仲良し同僚マコちゃん。マコちゃんとはこの旅の間ずっと同室で、本当に色々とお世話になることになるのです。

さて、飛行機の楽しみといえば、小さなモニターで見る映画。飛行機で配信している映画は比較的新しい映画もあって、お得感があります。
ところがワクワクしながら映画をつけても、音が流れない。おかしい。配ってくれてるヘッドフォンつけてるのに。どうも接触が悪いようで、ヘッドフォンを使うことはできず、映画も見れずでした。残念。
因みに帰りの飛行機でもヘッドフォンが使うことができなかったので、どうもエミレーツのヘッドフォンは接触が悪い傾向にあるようです(帰りの便では暇つぶしにkindle持ち込んでました)。

さて、映画で気を紛らわせる作戦が失敗に終わったので、私に残された手段は酔っぱらって寝てしまうことだけ。食事サービスの時、ジントニックを注文することにしました。
すると、サービスしてくれていたミランダカー似のCAさんは瓶をちらっと見て「ごめんねえ、今ジンの瓶が空っぽだから後で持ってくるわね。氷も入れる?」と言ってくれたので私は「ありがとう、氷もくださいな」とお願いしました。その後しばらく経ってミランダカー姐さんが「お待たせ―」とコップを持ってきてくれました。
受け取った段階で何かがおかしいことに気づく私。量が少ない。しかもジントニックなのにしゅわしゅわしていない。恐る恐る一口舐めて「う…」と思わずうめき声を上げる私。
隣でマコちゃんが「どうした?」と心配してくれます。
私「これ、ジントニックやない、ジンのロックや…」
マコ「まーじーでー?」
そう、私の英語の発音が悪くてミランダカー姐さんに伝わらなかったのか、ミランダカー姐さんが忙しすぎてオーダー間違えたのか分かりませんが、コップに入っていたのは、とってもドライなジンのロック。酔って寝るどころかこの濃さでは悪酔いしてしまいます。しかもロックで飲むにはかなり気前の良い量。でもせっかくミランダカー姐さんが持ってきてくれたのに飲まないのも悪いので、マコちゃんにソーダを分けてもらい(マコちゃんはソーダを頼んでいた)、ソーダ割にして半分は飲みました。半分は挫折。

ふわふわ酔っぱらいながら天井を見上げると、美しい星空。

そう、エミレーツの飛行機では消灯後には星を見せてくれるのが売りだそうです。星空を眺めているうちに、ミランダカー姐さん特製ジンロックが効いたのか、事前に飲んでた酔い止め薬のおかげか、眠くなってきたので、ありがたくスヤスヤ眠ることにしました。

ドバイ空港到着

ミランダカー姐さん特製ジンロックのおかげで、かなりヘロヘロになりながらドバイ到着。ドバイはまだ早朝です。
再び保安検査を受ける我々。ドバイはUAEにあるので、ムスリムの人ばかりです。保安検査の職員の女性たちが、みなお揃いの紺のヒジャブをかぶっていたことが印象的でした。ヒジャブも制服の一部なのかな。
保安検査を受けて、ツアーの東京出発組とも合流して、一安心。

おゴージャスな空港

早朝のドバイ空港は、それはそれはゴージャスでした。
たくさんのブランドショップやカフェが立ち並び、アラビアンナイト風のゴージャスな装飾がしてあります。一瞬我が国のゴーストタウン化している関空と比べて悲しくなってしまいましたが、せっかくだから見物しないと勿体ない。お土産店など色々見て回りました。

さて、私は海外に行くと、到着時にその国の匂いを感じるのが好きです。日本にはないその国特有の匂い。香水やスパイス、街の匂いが日本とは全然違うのを嗅覚で感じ取り、「あー外国来たなあ」としみじみするのがたまらなく好きです。
ドバイ空港には、化粧品の甘い香りが漂っていました。日本人が好むほのかな香りではなく、むしろ濃厚な香りです。
ドバイ空港に着いた時、私は苦手な飛行機後&ジンロック効果のダブルコンボで、だいぶ消耗していました。そんな時にこの濃厚な香りはかなり堪えました。異国の香りを楽しむにも、まず体調が良くないとアカンよ、ということを身をもって学んだ瞬間です。

ドバイ~テルアビブ 熟睡の旅

ドバイから再びエミレーツの飛行機に乗り、テルアビブへ。
今回は映画モニターのヘッドフォン使えました。因みに今回の旅で飛行機のヘッドフォンが使えたのはこのドバイ⇒テルアビブ間だけ。
迷わずブラッドピット主演の「ブレッド・トレイン」をチョイスします。この映画、劇場で見て最高にアガった映画なんですよー。こういう映画大好き。劇場では字幕版を見たので、今回は吹替版で…とワクワク見始めたのですが、開始10分くらいでまさかの寝落ち。
ジンロックの呪いか、今頃酔い止めが効いてきたのか、スーパーアクションが激しいブレッドトレインをBGMに、テルアビブに着くまでぐっすりと眠り続けたのでした。

ようやくテルアビブ空港に到着

ぐっすり眠っているうちにテルアビブ到着。
いざ入国手続き…と思ったところ、今は自動発券スタイルになっているらしい。私が以前イスラエルに行った時は2000年代半ばのヒズボラやハマスと揉めていた頃で、入国手続きもめちゃめちゃ厳しかったのです。なので、ちょっと緊張していたのですが、パスポートをピッと機械にかざして、観光ビザのカードを受け取って完了。呆気にとられるほど簡単でした。

以前イスラエルに行った時は銃を持った兵士たちが空港内をうろうろしていたのですが、今回はそんなこともなく。
色々ありましたが、我々はなんとかイスラエルの地を踏むことができたのでした。

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