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【ウラヨミ】卒園式で感じた、「物語」の本質

無事行われた卒園式で見えたもの

新型コロナウイルスの影響で、学校は休校になり、幼稚園や保育園も、園によっては休園措置をとっている所もあります。私がお世話になっている二つの保育園は、先週と今日、最新の注意を払い、感染予防を徹底した上で、無事卒園式を執り行うことができました!

昨年の卒園式の際もコラムで配信しましたが、こういう門出の時というのは、親子の関係性や園や先生との関係性がよくわかります。そして、目には見えないはずの「愛」を見ることができます。

私も保育カメラマンとして関わってはいますが、中には0歳の頃から見ている子もいて、半分先生のような半分友達のような感覚で、仕事ではあるものの、仕事がついでのような感じでやらせてもらってます(笑)

なので、みんなと仲が良いし、撮影に行くたびに必ず遊んでいるんですが、私の取り合いで子供達が喧嘩してしまうほどです(笑)今日も、私に手紙を書いて来てくれた子がいて、この手紙はもう宝箱行きです。

みんな大好きではあるんですが、やはりその中でも思い入れのある子がいるのも事実です。
式の中で、卒園証書を授与して、自分たちで作った和紙に、親へのメッセージを読んで渡し、親も子供への思いを伝えるという流れがあるのですが、それはもう涙なしでは見られません。

特に、思い入れのある子や、家庭の事情を知っていたり、手がかかった子に対しては、やはりより胸にくるものがあります。

その姿を見た時に、「物語の本質」というものが見えてきました。


「物語の本質」は「背景を知ること」

「物語」については、個人的にも、道楽舎でもコラムを配信しています。

人生はまさに物語のようだし、物語を観たり読んだりすることで、感動もします。ビジネスの世界においても、「物語」によってプロモーションしたりしています。

そして、人生を物語のように見ることで、「せいをおかげに」することもできます。

私たちは、色んなところで物語を目にしますが、「物語」とは何なのでしょうか?

今日の卒園式で思ったことは、「背景を知ること」なのかもしれません。

どんな親子関係なのか、親はどう思っているのか。子はどう思っているのか。その「背景」を知るからこそ、どのような生活をして来たのか、どのような関係性を築いたのかを知ることができ、そこに「物語」を感じるのです。

手がかかる子は、なぜ手がかかるのか。
とっても良い子が、全くそんな素振りを見せないのに、実は裏でとても辛い思いをしていたりとか。

そういう背景を知ると、理解もできることがあり、いかにして今に至ったかという物語を感じます。

つまり、物語の本質とは、「背景を知る」ということだと思います。


『ONE PIECE』に見る「背景」の見せ方

最近しばらくサボっていますが、私は「ルフィ名言シリーズ」という、ルフィを中心とした、『ONE PIECE』の名言を紹介しています。その内容は、そのセリフがなぜ名言なのか。その名言に込められた思いやメッセージなど、私が感じた「背景」を述べております。

面白い作品を見ても、どれだけキャラの背景を描いていたり、神話の法則に
則った展開を描いたりしています。それは、世界一の漫画『ONE PIECE』を見ても言えますが、特に『ONE PIECE』は過去編や回想シーンをじっくりと描きます。時には「次から長い回想かぁ・・・」と否定的な声があったりもしますが、過去の出来事や背景を描かなければ、カタルシスはありません。ただ敵を倒して終わりという、子供騙しの作品でしかなくなります。

逆に、面白くない作品というのは、キャラの心情がわからなかったり、背景がわからないものが多いです。理解不能な作品は、見続けられないですよね(^^;

確かに、描き方は好みが分かれるかもしれませんが、回想や心情を描くことで、「背景」を知らなければ、キャラに感情移入することも、感動もできません。

「物語=背景」というわけではないのですが、物語において「背景を描く」ということは、必要不可欠なものです。


こんな時だからこそ、「背景」に目を向けてみる

「背景を知る」ことは、理解することにも等しいとも言えます。裏にある背景をどう見るか、どう見せるかということが、物語の本質だと思います。
「せいをおかげに」することは「物語の力」だと道楽舎でのコラムでも発信していますが、"せい"にしたくなるような出来事を表面で受け取るから"せい"にしてしまい、背景を知るからこそ"おかげ"にすることができるのです。

新型コロナの影響で、卒園式や卒業式が中止になってしまっている方もいるかと思います。この時期は門出の時期で、私の姪も見事高校受験に合格し、この春からJKになってしまいます。なんとか卒業式はできて、見事に答辞の大役を務めました。

保育園にしても、保護者の方からは卒園式ができるだけでもありがたい、という声もありましたが、無事卒園式ができたことで、思いを伝え合うことができました。卒業式ができなかった方も、予定になかった方も、年度が変わるこのタイミングで、自分や大切な人との背景に目を向けてみたら、見えなかったものが見えてくるかもしれません。


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