子供の習い事を考える上で大事なこと
親のコンプレックスを子供で解消するなという話
自分ができないこと苦手なことを子供にやらせてコンプレックスを解消したいと思っていないか?
X(Twitter)に何気なく投稿したポストがバズった。自分自身の子供時代を振り返り、自分に対しての戒めのポストだった。私は医師として不登校や精神的に問題を抱えている子供たちと接するが、親の思いと子の思いがすれ違って互いに苦しい思いをしているのを感じる。親が子を思う気持ちは親の愛情なのだが、こうなってほしいという希望が強すぎたり歪んでいると、子供は親の所有物ではないので、子供は苦しむことになる。
私の子供時代は習い事漬けだった
私は子供時代、習い事をたくさんしていた。3歳からピアノ、バイオリン、ソルフェージュ(音楽教室)に行き、公文とバレエも習った。母親は音楽が分からなくて音楽にコンプレックスがあったのだろう。母親自身は音楽が分からないし、楽器も読譜もできないのに、私に音楽教育を仕込んだ。楽器はできるようになるまでかなり練習が必要なので、毎日ピアノ、バイオリンと1時間練習する毎日だった。高名な先生のところまでバイオリンやソルフェージュは1時間かけて習いに行き、当時の高名な音楽の先生は厳しいので、教室で罵倒されていつも泣いていた。練習も毎日母親に怒られて泣いていた。
音楽の才能は9割遺伝と言われている。五嶋みどりだってひまりちゃんだって、母親がバイオリニストだ。音痴で音楽が分からない親から生まれた子が音楽ができるようになる可能性はかなり低い。音楽スパルタ教育により、私は音感はついたし、ピアノもバイオリンも一応簡単な曲なら弾ける程度にはなった。しかし、スパルタ教育のせいで、ピアノやバイオリンを弾くこと自体嫌になってしまった。
そもそも私は音楽がやりたくて習い事していたのか?歌うことは好きだったが、ピアノやバイオリンの練習は嫌いだし、クラシック音楽もそんなに好きではなく興味がなかった。私が好きだったのは花や虫、サッカー、読書だった。サッカーが好きで学校の休み時間は常にサッカーをしているサッカー少女だったが、親にはサッカーなんかと馬鹿にされていた。毎日習い事漬けのため、放課後に友達と遊ぶこともできず、やりたいこと好きなことはできず、嫌いなピアノとバイオリンの練習を毎日1時間怒られながら耐える日々だった。
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