セトウツミ

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最近の記事

闇鍋コロッケ選手権

私は怠惰故、変化のない暮らしを送る方が安泰だという信念のもと勤めて7年が経つ会社の昼食のこと。 給食というのか、配食というのか、そんな形式だ。 メニューは日替わりであるがしかし7年も務めていると良くも悪くも、いつもの味と感じてしまうのは当然の話で、もう見ただけで味がわかるようになってくる。 ただ一つ例外として主菜のポジションにコロッケのような揚げ物が鎮座していることが多く、食べるまでそれが何か分からない。食べてからもそれが何なのか全く分からないこともある。これらを“闇鍋コロ

    • 落語サロン

      きっかけは丁度4年前、来たる成人式を万全な形で迎えようとその前日、17時に美容室を押さえていた。 例によって目覚めたのは18時。 とんでもない。なぜこんなことが起きたのか、 一体何を食べたらこんなにも寝れるのか、自分で自分に愛想を尽かした。 勿論、押さえていた美容室にはガビガビの声で連絡し、キャンセルせざるを得なかった。 本当に申し訳なくみっともない。 暫く天を仰いだ。 今すぐいける美容室があればと血眼になれるほどまだ覚醒していない。不恰好に伸び切った髪はボサボサで顔はム

      • あくび2024

        明日は何をしないでおこうか。 10時間後に1つだけアラームをかけた。 これは人間であり続ける為、惰眠の申し子と言われて久しい自分自身を抑圧しようという心づもりだ。 這うように夢から覚め、莫大な時間を失った現実を呑む。 効率厨から見ればこんな暮らしなど自傷行為同然だろうがしかし、それもまた一興。 みんな違ってどうでもいい。 この世には2種類の人間がいる。 だらしない人間と、だらしある人間だ。 生活におけるタスクを極限まで削る術の模索をやめないだらしない人間の代表として、その醜

        • コチラ側とアチラ側

          私は人生における葛藤の先で導いた答えをいつもシンプルでない方にしてしまう。 模範的で当たり障りない判断をすることでどれだけ スムーズな人生を送れるだろうと思いつつ、シンプルでない方の選択肢を愛しすぎてしまう。変態だ。 先日、勤め先の朝礼で上司から全体への報告があった。 徒歩通勤のある人が道で躓き、両手を大きく擦りむいたという労働災害の報告だ。 つるつるの脳みそを持つ私は (そんなことも労働災害として扱われるのか) (骨折などに至らなかったのは不幸中の幸いか) ぐらいの感

        闇鍋コロッケ選手権

          個人的見解の限界

          「もう完っ全に夏終わったな。」 そん時は流石に「そうですね。」って言ったけど、 俺の中ではちゃんと秋2ヶ月目ぐらいなんよな 確かにここ2、3日は涼しすぎる ここまで涼しいと罪悪感が生まれてしまうぐらい涼しい。 もっと日々の生活において苦難というか、障害物みたいなマイナスに働いてしまうものがないとアンバランスに感じてしまう。こんな涼しくていいの? いいんやったらいいねんけど 今日なんかも10月1発目の月曜から当たり前のように残業して外も暗くなって 「こんな時間まで何してん

          個人的見解の限界

          僥倖のロングコース

          べらぼうに血圧の低い私にでも清々しく起きれる朝がある。 普段なら思いやりの無い、不愉快な音に起こされる億劫な朝を、優しさにまみれた状態で迎える日が。 べらぼうに血圧の低い私はまず脳を起こす必要がある。 交感神経を働かせることを目的とした喫煙は合理的だ。 これは開き直って一息ついている訳ではなく、こうしている間にも身支度や勤め先への連絡、カフェインの摂取など怒涛のマルチタスクをこなしている。 並の人間には到底真似できない所業だと思うと誇り高い。 もうここまでくると時間が迫っ

          僥倖のロングコース

          軽めの2022年総括

          「寒いな〜」から始まる会話、あまりにもズルい。 キャッチボールを始めるには更なるお膳立てが必要だと思う、こちらの返答のセンスを試されてる気がして仕方ない。基本的にそんな訳はないのに。 別にこれは1つ前の自分の感覚で、みだりに思い巡らせた結果、広大な、それはもう広大な焼け野原に放り出されたと自分に暗示をかけ頻繁に憤っていた。 今年は真っ直ぐ生きれた。 と言うよりは悪質な思考をねじ伏せてひとまず クリーンで柔和な自分になれる数が格段に上がったなと思う。 もちろんねじ伏せた感情

          軽めの2022年総括