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おうちで楽しむアイリッシュ

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セッションやケーリーだけがアイリッシュの楽しみ方?本を読んだり、動画を見たり、歴史を知ったり。アイルランドを知る方法は沢山あります。アイルランドをお家で知れるマガジン、はじめまし… もっと読む
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2020年8月の記事一覧

27.恐るべきダンスミュージック──アイリッシュ・ダンスチューンの真髄

 2020年5月、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていましたが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。  そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズ

Cormac Begleyが好き

コンサーティーナの記事も書いてみようと思います。コンサ奏者Cormac Begleyのすごい(好き)ポイントを書こうと思います。念のため、筆者はアイリッシュ音楽もコンサーティーナもまだ初級者ですのでそれを踏まえて読み進めてください。 すごいポイント① 本当に一人だけ?アイリッシュ音楽は、そもそも、メロディだけでも成り立っている音楽。(だそうです)ハープ奏者からすると、伴奏にもリハモナイズや、リズムなど面白さがあるのですが、Cormacさんの演奏を動画で見た時、「このことか!

生演奏が恋しくてバーチャルフラーの動画を眺めてた #Fleadh2020

1万年と2千年ぶりにお部屋を整頓していました。ひろしです。 今日は時間が少し空いていたのでのんびりアイリッシュを聴いていました。 まずは黙ってこれをみてくれ この動画は5年連続アンダー18で「All-Ireland」つまり全アイルランドのコンペティションを勝ち抜いたケーリーバンド、Crossfields Céilí Bandの演奏です。はぅぅ、生演奏に飢えた心が射抜かれる〜ー! この映像をみていると、いまは昔のケーリーで踊っていたときの感情を思い出します。 CDとか音

オンラインレクチャーまとめ記事公開!「アイリッシュダンスの歴史」(山下理恵子著)

こんにちは!CCÉ Japan(アイルランド音楽家協会 日本支部)です。 4月に開催した、アイルランドのダンスの歴史に迫るオンラインレクチャー。講師を務めた当会会長の山下理恵子が、レクチャーの内容をまとめた記事を執筆しました! 11項目のうち、最初の4項目は無料でお読みいただけます。恐れ入りますが、残りの7項目は、有料記事(500円)とさせていただきます。当会の今後の活動(クラス、イベント等)の経費に充てさせていただきますので、可能であればご協力いただけますと幸いです。

有料
500

【アイルランド音楽のリズムの捉え方】

アイルランド音楽を捉える時リールを4/4と教えるのは最初はいいのかもしれませんが、やはり二拍子として捉えたほうがいいよな、という気持ちとしてはあります。 なのでこれを伝える時最近試してみているのが言葉を当てはめること。 アイルランドではよく教えるときに使われますね。スタンダードとしてリールは「Black&decker」、ジグは「Rashes&sausages」があります。なかついさんコメント参照。 いろいろ考えてみていたのですが、ベストな言葉が見つからなかったところ、パートナ

【僕が影響を受けているアイルランド音楽の伴奏その3】

【僕が影響を受けているアイルランド音楽の伴奏その3】 Paddy Keenan with Arty McGlynn The Monaghan Twig お友達のながいさんオススメの偉大なアーティの伴奏! 僕もこの音源はめちゃめちゃたくさん聞いてました。 まずはワンコードでゴリ押し…ここからもう最高すぎるんですが、なんと2週目からアクセントの位置がずれて3拍子っぽく…4/4の上に3/4で乗ってくる感じですね…みにくいかもしれませんが楽譜で書いてみたんでみたい方はチェックしてみて

【僕の影響を受けているアイルランド音楽の伴奏その2】

Kevin Burke And Michael O'Domhnaill Farewell to Erin(このセットの最後) もうこれ聴いちゃったら他の欲しくなくないくらいです。 もはやこの曲に関してはほぼこの伴奏を頂いちゃってます。 なぜってAパートだけ低音弦弾いて、それからB, C, D パート全部高音弦だけですよ。そしてAに戻った時にまた低音弦をガツーンと弾くと。はい。これ聴いた時はやられました。最後のDパートであえてAメジャーコードを使わないのも最高なんですよね。ミホ

【僕の影響を受けているアイルランド音楽の伴奏その1】

音楽の伴奏をするときに影響を受けて、ほぼ丸コピしているコード進行をシェアしてみたいと思います。 アイルランド音楽のハーモニーはある意味シンプル、そしてものすごく奥深い気がします。去年ピアニスト/バンジョー奏者のブライアン・マグラさんと対談ワークショップをしたときに彼がアイルランド音楽の伴奏について、歴史から発展まで話してくれて、やはり伴奏もメロディーと同じように受け継がれたり、発展していくと感じています。アイルランド音楽に伴奏がつけ始められた当初は、マイケル・コールマンの伴奏

あなたにとってのアイルランド伝統音楽はなんですか? #MyIrishMusicJapan

2020年6月に開始した、駐日アイルランド大使館によるオンライン動画企画「#MyIrishMusicJapan」もうご覧になられましたか? 日本のアイリッシュミュージシャンがアイルランド伝統音楽で弾かれる楽器の説明と、アイルランド伝統音楽をギュッと凝縮して紹介。 テーマは「私にとってのアイルランド伝統音楽」 この記事では「え!そんな企画知らない!」なあなたのために計10本の動画とその奏者&ダンサー(?)を紹介するよ! Episode 1 & Episode 7 豊田耕

コース料理は好きですか

ぼくはすきです 高いお店にたくさん行くわけではないけれど 愛知県豊田市、足助町を舞台とした映像作品が8/14(金)19時に公開されます そのあとすぐ、19時15分から、 フィドルの小松大さん アイリッシュハープの大橋志麻さん アイリッシュフルートの瀧澤晴美さん によるライブ配信があります こちらの会場も足助町 この映像作品ができるまで 「足助町」 という町のことを僕は知らなくて、 これまでの2ヶ月間、 断片的に聞いてきました きっと多くの人が足助町のことを知ら

アイルランドの劇作家たち Vol.4 【前編・文化編】ウィリアム・バトラー・イェイツ

これはおたくが推しについて書いている推しの応援記事です。 初めましての方、アイルランド演劇初心者の方はVol.0をみてもらえると。 William Butler Yeats (1865-1939) 満を持してのこの人、という感じがある。詩人のイメージが強いとも言われているが、劇作家でもあり、長らくアイルランド演劇界において良くも悪くも絶大な影響を与え、それからアイルランド各地の口承の物語や言い伝えなどを集めた民話集、妖精譚などの制作、執筆も手がけた、多方面で偉大な人である

アイリッシュコンサーティーナにおける装飾音について #6 ドローンとコード

ここまで様々な装飾音について分析や解説をしてきましたが、今回で一区切りとします。 最終回の内容はドローン(Drone)とコード(Chord)です。 厳密な定義からすれば装飾音には当てはまらないと思うのですが、アイルランド音楽におけるコンサーティーナの奏法としてはとても重要なもので、海外のサイトを見ても装飾音(Ornamentation)の一種として加えられていることが多いため、ご紹介します。 ※前回の記事(トリプレット編) ■ドローンとはドローンは、主に民族音楽でよく使

Donogh Hennessy (Guitar)

アルバムタイトルに、AppleMusicのリンクを掲載しています。 With Lúnasa・Lúnasa(1997) ・Otherworld(1999) ・The Merry Sisters Of Fate(2001) ・Redwood(2002) ・The Kinnity Sessions(2003) With Marie Fielding・The Spectrum Project(2020) With Marie Fielding, Tom Orr・An Trá(2

あの一瞬のきらめきのために僕は踊ってる 〜 Caledonian Set

「ずーっと、ずーっと離れないじゃない!」 「カレドニアンは人生」 「もはやスムースで踊っちゃってもいい」 「セットダンス人類学」 ……カレドニアンセット。それは、あるときは単純なセット。またあるときはエモさが爆発するセット。しかしてその実態は......?? 今回もセットダンスが大好きな4人でセットについて語ってみました。フィガー構成に始まり、推しポイント、そして話は各人が感じるエモさへ.......。読者を全力で置いてけぼりにする対談企画「ラブとリスペクトを込めてセット