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50人50色、多彩なマネフォPdMの経歴〜Vol.3 杉浦 大貴〜

マネーフォワードビジネスカンパニー(MFBC)CPO室の広瀬です。

【入社エントリ】マネフォの50人を超えるPdM集団と「最高のユーザー体験を作りたい!」と思い、大手企業を転職した話』を書いて以来、MFBCのプロダクトマネジメントについて問い合わせをいただくことも増えました。

そこでnote記事 第二弾は「異なる経歴を持つ、MFBCの多彩なPdM」に登場してもらい、PdMを目指した経緯や現在の活躍ぶりを、対談・インタビュー形式でお届けしたいと思います。

「50人50色、多彩なマネフォPdMの経歴」シリーズのVol.3となる本記事に登場するのは、経理職で幅広い領域の実務と多くの業務改善の経験を積み、現在は「マネーフォワード クラウド会計Plus」のPdMとして大活躍している杉浦さん(@sugiuramasatakaです。

もしVol.1、2を見てない方は↓コチラもぜひ一読ください。

登場するPdMのみなさん
Vol.1 藤永さん(マネフォ新卒入社・営業職出身)
Vol.2 ダソムさん(UXデザイナー出身)
Vol.3 杉浦さん←今回の記事 (経理職出身)
Vol.4 根津さん(エンジニア・PdM出身)


Vol.3 杉浦 大貴さん


Zoomでのインタビューの様子(左:杉浦さん・右:広瀬)

杉浦 大貴(すぎうら まさたか)
マネーフォワードビジネスカンパニー 
クラウドERP本部 クラウド会計Plus PdM

2015年4月、新卒で上場企業の経理部に就職。2018年7月に会計・クラウドの可能性を信じて、マネーフォワード経理部へジョイン。2019年7月からは「マネーフォワード クラウド会計Plus(以下、会計Plus)」のPdMへ転身。経理をやっていて良かったと思えるような世界を創るため、日々奮闘中。

1.キャリアのスタート、経理職での経験

ーー杉浦さん、本日はよろしくお願いします。
杉浦さんのキャリアは「経理職」からのスタートですよね。

杉浦:はい。新卒で入社した企業の経理部からスタートし、その後マネフォにジョインする時も経理部、いわゆる「経理畑」を歩んできました。

実家が自営業だったこともあり、経営や会計が身近だったことから、大学では経営学を専攻していました。その頃からマネフォやクラウドについて興味はあったのですが、縁がなくIT系上場企業の経理部へ就職したんです。

3年ほど勤務した頃には経理の仕事が好きになったのですが、前例踏襲主義が苦手で、「この業務は何を達成するためにあるんですか?」と、上司や先輩にも、よく意見する社員だったと思います。

性格が「面倒くさがり」なんですよね。
常に「もっと楽にできないか?もっと良いやり方はないのか?」を探して、勝手にExcelでマクロを組んで自動化しちゃったり。

結果、業務改善を勝手にしちゃう変な経理社員として、どんどん職場・業務をローテーションされ、経理業務ほぼ全てを経験しました。前職を辞める時には月次で作られる報告資料の半分ほどを私一人で担当していましたね。

2.マネフォへのジョインのきっかけ、PdMの素養

ーーすごい。そんな大活躍の中、なぜマネフォにジョインしたのですか?

杉浦:ひとつの会社の経理業務の効率化だけではなく、社会全体へ良い影響が与えられるような「経理や会計の仕組みをアップデートしている会社」で働きたいと考えて、マネフォにジョインしました。

マネフォの経理部はバックオフィスSaaS事業会社の経理のため、「何にでもチャレンジできる環境」と、「自社SaaSのいちユーザとして、ドッグフーディング文化※が根付いている環境」で、本当に楽しく仕事ができました。

※ドッグフーディング:自社製品・サービスを社員が日常的に利用し改善に役立てること、仕組み

また、前職の頃からの「カイゼン癖」もあったので、マネフォでも経理部が抱える課題の業務改善に取り組み、今でも使われている仕組みの基礎もいくつか整備しました。例えば、RPA、スプレッドシート、GASを組み合わせ、当時導入していた『マネーフォワード クラウド会計』と自動連携する仕組みを作ったり。

業務フローを描き、課題・ペインポイントを明確にして、今使えるITツールを上手く組み合わせ、できる限り人手を介さず自動化で解決することをその頃から考えていました。

(2018年11月 RPAのイベントに登壇した際の記事)

3.PdMへの転身、真のユーザー理解への苦労

ーープロダクト開発における「プロトタイプ」作りそのものの経験ですね。PdMへの転身は「なるべくして」と感じます。

杉浦:ただ、PdM職への転身のきっかけは、自分で手を挙げたわけではなかったんです。

当時、マネフォのプロダクトは上場企業向けの仕様になっておらず、手間や面倒が多くて。プロダクトチームに直接あれこれ依頼・要望をし続け、経理担当にとっての理想を伝え続けていたら、そのままプロダクトチームへの異動の打診を受けました(笑)

しかも、今でいう「ドメインエキスパート」のように、プロダクトチームのPdMやエンジニアにドメイン知識を伝授する役割ではなく、チームをリードするPdM(PO)として、いきなり会計Plusチームにジョインしたんです。

2022年現在では、経理などバックオフィス職の出身でプロダクトチームをリードするPdMや、ドメインエキスパートも多く在籍しています。しかし当時はPdM自体が少なく、分業されている環境ではありませんでした。

開発業務の経験がなく、はじめはエンジニアが話す単語すらわからない状態でのスタートでした。約2年半前に執筆したnoteにその頃の詳細を書いてますが、今振り返っても本当に大変な経験でした。

ーー苦労が多かったと思います。一番印象に残っていることは何ですか?

杉浦:実は、一番苦労したこと、気をつけたことは「ユーザー理解」です。

それまでに上場企業やマネフォでの経理職も経験しましたし、それなりのドメイン知識も身につけてきたのですが、それは真のユーザー理解を阻害する要因にもなりえる、だから、自分自身の基準、当たり前を信じすぎて「独りよがり」にならないように気をつけたいと思っていました。

私自身の業務改善の経験やマネフォ経理部の環境は、世の中の一般的な経理部門の基準と照らし合わせると「平均値・当たり前」ではありません。適切に今までの自分を否定し、新しい視点を持つことが重要だと考えたんです。

そのために、デザイン思考やUXリサーチの手法など、あらゆるユーザー理解のための方法を学び、当社やお客様の経理部、監査法人など、ユーザーインタビューやヒアリングを積み重ねました。

ーー非常に興味深い意見ですね。元々「ユーザー理解」に強みがある経理職出身だからこそのアンラーニングだったのですね。

杉浦:はい。経理職出身の私にプロダクトチームのメンバーが一番期待しているのは「ユーザー理解」だと思います。

このユーザー理解が不足すると、ユーザーが抱える課題・ペインの仮説設定の質が悪くなります。結果、そのまま開発してしまうと、ユーザーに使ってもらえない「無駄なモノ」を作ることになります。

私は、チームに「無駄なモノを作らせたくない」思いが強く、どうすれば開発前の仮説の質を高められるかは今でも常に考えています。

ビジネスや業務フロー上でのユーザーペイン・ゲインは、本質的には予想ができないカオスで複雑な構造です。この仮説検証プロセスについての考察もnoteに執筆しているので、興味がある方は一読いただけると嬉しいです。

4.PdMキャリア3年間の振り返り

ーー杉浦さんは、マネフォのPdMの中でもモダンなプロダクトマネジメントの造詣が深い方の印象です。PdMとして重要視していることはありますか?

杉浦:プロダクトマネジメントにおける開発・ビジネス・ユーザーの3つのスキルが、プロダクトチームとしてバランスが取れた良い状況になっていることを重要視しています。

昨今のプロダクトマネジメント関連イベントでも「PdMはスーパーマンでなくてもいい」と言われていますが、もちろん自身の不足するスキルについて日々学習することは重要であり、PdMのマインドとして当然だと思います。

私自身、プロダクトマネジメントに関わるインプットを心がけていますし、チーム内で実践もするようにしています。またユーザー理解のため、週に1回はインタビューや商談同行などユーザーと接する時間を持ち続けることも、PdMとして非常に大事な取り組みです。

ただし、仮にPdMがスーパーマンであっても、プロダクトを通してユーザーに価値を提供するために一人でやれることには限界があります。プロダクトチーム全体としてバランスよく補完関係があることがより重要です。

その点、マネフォにはデザイナー・エンジニアなどプロダクトチームを構成する各分野・領域のスペシャリストが多く在籍しているので、良い意味で「お互い任せられる」環境にあると常々感じていますね。

ーーなるほど。良い補完関係を生むためのコツなどはありますか?

杉浦:自分の考えや理解を言語化し、チーム内できちんと伝えることです。特に、分からないことは「明確に」「何が」分からないのか、どうすれば「決めることができる」のか、などを伝えることが重要です。

私は「分からない」だったり「できない」といった意思表示を躊躇なくできる性格なんですね。それは私のバックグラウンドに「音楽」があるからだと思っています。

音楽の制作では、最初から完成した曲があるわけではなく、原型となるものがあり、それをその場でセッションしながら意見を出し合ってどんどん改良していきます。まさに、プロダクト作りにおけるアジャイルに近い思考です。

会計Plusではスクラムを取り入れていたことも功を奏して、振り返りの度にチームで意見を出しあうことができ、自分の理解や考えを伝え、そして不足するスキルを補う環境を作ることができた、と思っています。

ーー面白い発想ですね。音楽とプロダクト作りに他の共通点はありますか?

杉浦:基礎練習の重要性も、共通点の一つだと思います。

良い演奏をするためには、気が遠くなるほどの反復練習・基礎練習を積むしかありません。PdMがリードすべきプロダクト作りでも同様だと思います。

私がこの3年間積み重ねた、知識・ノウハウの蓄積も、ユーザー理解のための多くのインタビューや商談対応も、正に「基礎練習」です。PdMはキラキラしたイメージをお持ちの方も多いと思いますが、地道な繰り返しの上に成り立つ役割だと思います。

ーー杉浦さんらしいコメントですね。最後に、どんな人とマネーフォワードのプロダクトを一緒につくっていきたいか聞かせてください!

杉浦:世の中を良くしたい、経理やバックオフィス職をやっていて良かったと思えるような世界を創りたい、と本気で考えている人とプロダクトを一緒につくりたいですね!このnoteを読んで共感してくださる方だと最高です!

ーー杉浦さん、ありがとうございました!

総括

いかがでしたでしょうか?
50人を超えるPdM職の中から、3番手として経理職出身の杉浦さんに登場してもらいました。まとめると、

  • 経理などバックオフィス業務に深い知識をもったドメインエキスパートPdMが多く在籍している

  • 中途採用・別職種からPdMへのジョブチェンジ実績がある

  • デザイナー・エンジニアなどプロダクトチームを構成する各分野・領域のスペシャリストが多く在籍ししている

など、MFBCには多彩な人材が集まり、自分のスキル・経験を活かして活躍できるカルチャーと制度があり、そしてPdM同士で切磋琢磨・刺激しあえる環境がどんどん拡大している状況なのです。

今日ご紹介したPdMの他にも、多彩なバックグラウンドを持ったPdMがMFBCには多く所属しています。その魅力を届けたいと思い、noteマガジンに記事をまとめてみました。フォローと一読いただけると嬉しいです。

次回、シリーズ最後のVol.4は多様なキャリアを積んだ「根津さん(エンジニア・PdM出身)」に登場してもらう予定です。ぜひお楽しみに!

最後に

プロダクトの成長には、PdM人材の成長は欠かせない重要な要素です。
MFBCでは更なる市場拡大を図るために、引き続きPdM職を募集中です。
ぜひ、PdM職に興味を持っていただけた方はコンタクトを取っていただけると嬉しいです!


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