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私の躁うつ回復策30選⑥ - 思想変革編・その3

こんにちは、Joaoです。今月で双極性障害(躁うつ)と診断されてから、およそ半年が経ちました。最近では食欲が増し、ご飯が美味しく感じられるようになってきました。(太らないように運動も並行してしております笑。)

今回は「思想変革編」の第3弾をお届けします!(次回は「睡眠・起床編です)

今回お伝えするのは、私たちの大敵である恐怖感や焦燥感を取り除くために、自分がダメ人間でないことを認識すること、罪悪感を取り除くことを目的として、私が日常的に実践しているものです。

※本編は、私の主治医の話に基づいてお伝えします。

▼これまでの記事はこちら
①私の躁うつ回復策30選 - はじめに
②私の躁うつ回復策30選 - 生活編・その1
③私の躁うつ回復策30選 - 生活編・その2
④私の躁うつ回復策30選 - 思想変革編・その1
⑤私の躁うつ回復策30選 - 思想変革編・その2

19. 共に働く人たちは、「選ばれて一緒にいる仲間」

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なぜ、突然ONE PIECEなのか?それは、特にルフィがよく使う「仲間」という言葉を、もう一度思い出していただきたかったからです。

私は、いつの間にか「仕事における自分の評価」を気にし過ぎていました。

普段は「誰に何を思われようが、どうでもいい」と思っているのですが、仕事となると真逆になっていきました。ADHD傾向のために人よりもミスをした経験から、ミスをしないようにガチガチに気張るようになってしまいました。そうすると、それが裏目に出て【ミスをする→自信をなくす→気張る→ミスをする→自信をなくす】という無限ループに取り込まれてしまいました。

そうなると、さらに「評価」が気になり、さらには「他人との比較」をするようになりました。自分よりも仕事ができる人がいると、自分の立場が脅かされているように思えて、焦ったり苦しくなったりしました。

私がこのように話すと、主治医は以下のような話をしてくれました。

1. 労働とは「社会への恩返し」である
2. 労働者とは「組織における専門家」である
3. 一緒に働く者は「仲間」である

まず1つ目から。ある日、私は主治医からある問いを与えられました。「なぜ人は労働するのか?」

難しい...。わからない...。答えがわからず黙っていると、主治医から「社会に還元するためなのではないか」と言われました。つまり、「社会に恩返しをするため」だということです。

日本人は、ヨーロッパ人と比較すると「社会に感謝していない」とのこと。例えば、ヨーロッパでは基本的に国が学費を負担するため、ヨーロッパ人は「勉強させてもらった」と国に対して感謝をしている。一方、日本人は自分で学費を出さなくてはいけないので、勉強して得た専門知識も「社会から頂いたものだ」という意識がない。これは一例ですが、日本という国は構造上「社会に感謝しづらい国」になっているようです。

これを聞いて、私は反省しました。というのも、社会から頂いた知識を「自分の所有物」だと思っていたな、と自覚したからです。そして、本当はその知識は「将来の社会を良くするための、社会からのプレゼント」だったのです。

私たちはここまで大人になるまでに、教育を受け、食べ物を消費し、ありとあらゆる資源を消費してきました。どれだけ社会にお世話になったかわかりません。そう考えるようになったことで、「社会からもらったものを、社会に還元していきたい」と思うようになりました。そして、働く上で競争云々は全く重要でないことが理解できました。

そして、2つ目と3つ目。ONE PIECEを思い出してみてください!ONE PIECEメンバーを会社経営に例えると、以下のようになるのではと考えました。

ルフィ...起業家・社長(「海賊王になる」というビジョンを掲げ、周囲の人たちを巻き込むリーダー)
ナミ...会社の舵取り役(船を正しい方向に導く航海士)
サンジ
...バックオフィス的存在(みんなの胃袋を支える料理人)
チョッパー... バックオフィス的存在(みんなの健康を支える医者)
ゾロ... フロントで市場開拓する営業?(三刀流で戦う戦士)
ウソップ...ピンチの時のゲームチェインジャー(世界一上手い嘘つき)

まずお伝えしたいのは、仮にメンバー全員がルフィだったら、遅かれ早かれこの海賊船は沈んでしまう、ということです笑。ですので、ルフィが一番偉いわけではありません。例えチョッパーがゾロのように戦えなくとも、「アイツと比べて俺はダメだ...」と思う必要もありません。なぜなら、各々の得意分野を生かして、各々のポジションを全うしているからです。一人でも欠けると、船は機能しなくなります。

人は一人で何かを作るよりも、大勢が集まって何かを作る方が、より多くの数を生産することができます。これが資本主義において前提となる「大量生産」というものです。そして、これを実現するには「分業」が行われ「役割分担」が行われます。この中で、私たちは組織内の一専門家として「自分は自分の立場で頑張ろう」という姿勢で、仕事を全うするだけなのです。

そして、忘れてはいけないのは、一緒に働く人たちは皆、ONEPIECEの仲間たちのように「選ばれて一緒にいる仲間」だという意識です。「みんなで一緒にこの会社を良くする仲間」なのです。これを理解することができたので、競争社会で生きるのをやめることができました。

20. 頼っていいのだ!

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以下、ホリエモンの言葉です。NewsPicksの番組を見ていたら、ホリエモンがこのように言っており、非常に影響を受けました。

「俺なんて困ったときは、すぐに助けてー!って言うよ。みんな人に迷惑かけなさすぎるんだよ。そもそも、人間って人を助けたい生き物なんだよ。助けるとセロトニンっていう快楽物質が出るんだから。」

この言葉を聞いたときに、笑ってしまったような気がします。「なぜ自分は頑なに助けを求めようとしなかったんだろう?ホリエモンでさえ助けを求めるのに、自分が助けを求めないなんて、無理ゲーだな笑。」と。助けを求めることは、なぜか「ダサい」「かっこ悪い」「評価が下がる」と思ってしまっていたのだと思います。

そして、彼の言葉に真実が隠れているような気がしました。「成功している」「仕事ができる」「頭がいい」などと言われている人は、おそらく周りの人たちに頼りまくっています!そっちの方が効率がいいに決まっています!そして、仲間もたくさんできるのだと思います!

ですので、私が声を大にして言いたいのは「頼った方が絶対に良い」。むしろ「頼らないのはNG」です笑。爆発してからではなく、小まめに頼ることを意識して、仕事等に取り組んでいきたいと思います。

21. ライフヒストリーを書く

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私の場合、「心理的な問題を本質から考える」という意味で、ライフヒストリー(心の傷になっている、または考え方の中核となっている過去の出来事を時系列に書き起こしたもの)を書くことは非常に有効な手段でした。というのは、そのライフヒストリーを主治医に渡したところ、私の考え方における根本的な問題を理解してもらった上で、カウンセリングを受けられることになったからです。(※こちらは私の場合ですので、先生によって違いがあるかと思います。)そして、カウンセリングを繰り返し受けることで、徐々に気持ちが楽になってきました。

では、認知行動療法において「全員がライフヒストリーを書いた方が良いか?」という点ですが、これは人によると思っています。

例えば、幼少期や思春期に虐待された経験や、私のようにマイノリティとしての生きづらさなどを感じてきた経験があり、それが今の自分を苦しめているのであれば、書いた方が良いのだと思います。もしくは、何らかの自分の考え方が自分を苦しめているという感覚がある方は、自分の気持ちを書き出してみると良いのかと思います。

私は、主治医の多大なる助けのおかげで、根本的な考え方を変えることができました。「自分は何を前提として、何を考えてきたのか」「それがなぜ自分を苦しめていたのか」を理解することで自分の考え方における間違いを知ることができ、修正していくことができました。

ただ、1人で根本的な考え方を変えるのは非常に難しいと思うので、やはり主治医の力を借りるのが良い手段かと思っています。

22. 失敗しないこと < 失敗への真摯な対応

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ミスってもいい!一度の失敗だけで信用は失われない!これが、今回仕事の仕方について学んだことです。

ADHD傾向の私は、人よりもミスをしやすい人間です。ですが、それでいい!失敗したら、その時に頭をしっかり下げて、事情を伝えた上で再発防止策を提案すればよいだけの話です。

前職での経験ですが、たかが一つの失敗で信頼は失われませんでした。それよりも、失敗に対しての真摯な態度・対応、そしてそこから学ぼうとする姿勢の方が圧倒的に評価されました。(当然失敗した時には怒られますが、長期的には諦めずに粘り強く取り組む人だと思ってもらうことができ、一緒に気持ちよく仕事をすることができたと思います。)

もしも「失敗しないこと」の方が「失敗への真摯な対応」よりも評価される職場であれば、チャレンジ精神がなく面白くない職場だと思うので、私は今すぐ辞めたいと思います笑。基本的に、何かを成し遂げる時にミスが起こるのは当たり前だと思います。

ということで、ADHDグレーゾーン+躁うつ気質の私は、以下のような、自分に適した職場・職種で働くことにしました。参考までです。

・ある程度のミスは当たり前(チャレンジ精神がある社風)
・静かな場所で作業できる
・時間を与えられた上で、考えて作業できる
・生活リズムがある程度保てる

「しんどい環境で失敗しないようにする」のではなく、「失敗しづらい環境に自ら移動する」のが大切だと思います。つまり、「私たちが環境に合わせるのではなく、私たちに環境を合わせる」という考え方が健全です!それぞれの個性を大切に、仕事選びをしていければ良いなと思います。

▼次回の「睡眠・起床編」(最終回)はこちら!


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